普段はソロで走っている人も、突然ツーリングに誘われたりすることってありますよね。
そんな時に覚えておくと便利なハンドサインをチェックしておきましょう。
ハンドサインを知っておかなければ、細かいニュアンスは伝わりません。
トイレ行きたい!
ガス欠しそうだ!
ウィンカー点灯してるよ!
これらのニュアンスはインカムがなければハンドサインで伝えるしかありません。
しかし意志が伝わらないとイラ立ちを感じるかもしれませんね。
でも、ここで紹介するハンドサインさえ覚えておけば、ライダー同士のコミュニケーションに役立つこと間違いなし!それでは見ていきましょう!
ハンドサインとは周りに伝える手信号のこと
良く漫画のシーンでヘブメットごしに話す主人公がいますが、現実のバイクではエンジンや風の音で直接会話しながら走ることは出来ません。
信号待ちで横に並べば多少は可能ですが、それもヘルメットによって聞こえずらいことがあります。
そのような時、ハンドサインを覚えておけば手信号で自分の意志を伝えることができます。
例えば最後尾のバイクがガス欠になってガソリンスタンドに入っても、他のライダーが気付かなければ離ればなれになるでしょう。
ハンドサインの中でも、右折、左折、停止など基本的な事はぜひ覚えておいてくださいね。
細かいニュアンスのハンドサインも覚えておけば、いざと言う時にとても役に立ちます。
ハンドサインの必要性
道の駅などで立ち話をしていたら、偶然同じ目的地で「じゃあ、途中まで一緒に走りませんか?」とバイク仲間が出来るイベントは突然訪れるかもしれませんよね。
誰かと一緒に走るのは楽しいですが、困るのは細かいニュアンスが伝わらないこと。例えば「ウィンカーつけっぱなしですよ!」と伝えたいのに、いちいち停止させるのもめんどう。
他にも、ウインカーランプやブレーキランプが走行中に切れることもあります。
そのような場合にハンドサインを覚えておけば、バイクをそこで止めることなく家に帰ることができますよ。
つまりハンドサインは、
- 他のライダーとのコミュニケーション
- ランプが切れた時の代わりになる
- マスツーリングが楽しくなる
などの効果もあるので、覚えておいて損はありません。
しかもハンドサインを覚えておけば、こちらから「一緒に走ろう!」と切り出しやすくなりますよ。
ハンドサインは基本的に相手がわかればどのような方法でも良い
ハンドサインは基本的にわかりやすさ重視で作られています。
これはハンドサインを受け取る側が、ハンドサインの意味を知らなくても、なんとなく察できるからです。
つまり、ハンドサインのポイントは相手に伝わることです。相手が理解できれば、それは立派なハンドサインとなりますので、ルールはありません。
例えば、走り出す前に「グーを出したら、次のコンビニで休むから」と決めておけばそれでいいんです。ただ、走行の安全が妨げられるようなサインはやめておきましょうね。
ハンドサインを出すタイミング
ハンドサインは相手に伝えるメッセージがあるときに出すのですが、タイミングもそれぞれ。緊急を要するものであれば、クラクションを鳴らしてから行うといいでしょう。
注意したいのは、あまりクラクションを鳴らすと道路交通法に違反してしまう可能性があることです。
車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。
道路交通法54条第2項
また、スピードが出ている時や、カーブなどで左手を離せない場合はハンドサインを出すのはなるべく避けましょう。
安全な場所に来るまで待つか、「スピードを落として!」というハンドサインを出して、安全な状況になるのを待ちます。
- 見通しの良い直線
- 停車中
などがハンドサインを出す絶好のタイミングです。
前の人が後ろの人にハンドサインを出す場合
前を走る人が、後ろを走る人にハンドサインを出す場合は、視界に入っているため特にタイミングを計ることはありません。
気づかないことは少ないでしょうが、反応が無い場合はブレーキランプなどを点滅させるなどして、前のバイクに注意を向けさせてからハンドサインを出します。
後ろの人が前の人にハンドサインを出す場合
前を走っているライダーにハンドサインを送る場合は、パッシングなどをしてミラーから気付いてもらえるようにするいいでしょう。
伝言ゲームのように前を走るライダーにハンドサインを伝えましょう。
ハンドサインを受けた時は
ハンドサインを受けた時は、ハンドサインを受け取ったサインを出します。
これをやらないと、ハンドサインを送った側は「ちゃんと伝わったかな?」と不安になってしまうからです。
オッケーサインを送るなど、相手に伝わりやすいハンドサインを返すことができれば大丈夫です。
また、ハンドサインを受け取ったら、他のライダーにも共有しましょう。
大勢のマスツーリングなどでは、最前列が見えなくなりますので、伝言ゲームのように受け取った側は同じハンドサインで全体に伝えるようにしましょう。
一般的に知られるハンドサイン
まずは一般的に知られるハンドサインを紹介します。
教習所でも習ったものもあるかもしれませんが、確認の為、ザッと目を通してくださいね。
道を譲ってもらったときのお礼としてのハンドサイン
「どーもありがとう」と手を上げて感謝を伝えるハンドサインです。
例えば車に道を譲ってもらった時、すり抜けをさせてもらった時など、使いどころは沢山ある便利なハンドサインです。
ウインカーやブレーキランプが使えないときの手信号としてのハンドサイン
突然のマシントラブルでウインカーやブレーキランプが点灯しなくなったときに使えるハンドサインです。
手のひらが向いている方向に曲がる意味で覚えておきましょう。
左折
まっすぐ手を伸ばし、手のひらを下に向けると、左折のハンドサインになります。
右折
左手を90°に曲げ、手のひらを右側にすると右折のハンドサインになります。
停止
手のひらを後ろに向けることで停止のハンドサインになります。
前を走るライダーに停止することを伝えられるので、バラバラにならないで済みます。
覚えておきたい!ツーリングで役立つハンドサインまとめ
ここからは、ライダーの間でよく使われるハンドサインを紹介します。
- 【ガソリンがなくなってきた】のハンドサイン
- 【休憩する?】のハンドサイン
- 【トイレ行きたい】のハンドサイン
- 【ウインカー消し忘れ】のハンドサイン
- 【ライトが付いていない】のハンドサイン
- 【ペースダウン】のハンドサイン
- 【左によってほしい!】のハンドサイン
- 【Uターンする】のハンドサイン
- 【この先危ない!】のハンドサイン
- 【走行できなくなった】のハンドサイン
覚えておくと意志疎通にとても便利なので、ぜひ覚えてくださいね。
①【ガソリンがなくなってきた】のハンドサイン
マスツーリングで一番困るのが給油のタイミング。
燃費やタンク容量の違いにより、どうしても給油タイミングはずれていくもの。そこで、ガソリンがなくなってきた!というハンドサインを覚えましょう。
タンクを指さすことで、ガソリンが無いことを意味するハンドサインになります。
誰かがこのハンドサインをしていたら、次のガソリンスタンドに立ち寄ってあげましょう。
他人の給油タイミングが気になるようでしたら、このサインの後にオッケーサインを出して聞いてみます。信号待ちなどで停止した状態で確認しておくことをおすすめします。
②【休憩する?】のハンドサイン
給油タイミングと同じくらい難しいのが休憩のタイミングです。
疲労は人それぞれですし、バイクの調子が悪くなったときも、このハンドサインを覚えておけば便利です。
指で道の駅、コンビニ、パーキング、SAなどの看板や標識をさします。
これが休憩のハンドサインです。その後にOKサインを出すことで「休憩する?」と質問する意味になります。
ハンドサインで聞かれた方は、休憩したいなら親指を立てる、したくないなら手を振ってしなくていいのハンドサインを返しましょう。
③【トイレ行きたい】のハンドサイン
細かいニュアンスですが、トイレ休憩は楽しいツーリングに必須です。
もし、自分のトイレで他のメンバーに迷惑をかけたくないなら、このハンドサインで意志を伝えることが出来ます。
これはお腹を押さえるハンドサインです。
信号待ちなどで右手も使えればより意味が伝わります。その後で、前を指さすと「先に行って!」という意味で使えます。
合流地点が決まっているなら、このサインでトイレを付き合わせずに済むでしょう。
④【ウインカー消し忘れ】のハンドサイン
ウインカーの消し忘れは一緒に走っていると気になりますよね。クラクションやパッシングでは気づいてくれないので、もどかしい思いをすることになります。
このハンドサインなら「ウインカー消し忘れてるよ!」という意味になりますので、相手に気づかせることが出来ます。
自分が消し忘れて向こうからこのサインをされることもありますので、覚えておくと便利ですよ。
⑤【ライトが付いていない】のハンドサイン
少し古いバイクなどでは前方ライトを手動でON、OFFするタイプがあります。
もし、後ろのバイクがOFFにしたままだと危ないので、このハンドサインで教えてあげましょう。
⑥【ペースダウン】のハンドサイン
手のひらを下に向け、下に振ることでスピードを落とせのハンドサインになります。
前を走るライダーに伝えることで、お互いの距離を狭めることができるでしょう。
また、対向車からも伝えられることのあるハンドサインで、もし対向車がこのハンドサインを送ってきたのなら、「この先になにかあるぞ!スピード落とせ!」の意味になります。
例えば、対向車がこのハンドサインをしてきたと思ったら、スピード違反の取り締まりをやっていたなどですね。
- 車で渋滞してきた
- 次の景色のいい場所で停止したい
- 後ろがついてこなくなった
などの状況で、スピードダウンの意志を伝えましょう。
⑦【左によってほしい!】のハンドサイン
目的地までのルートを再確認したり、停止したい時、後ろから早い車やバイクがやってきたときなどに使えるハンドサインです。
左を指さすことで、全員に左に寄ることを伝えられます。
左折と間違わないように、停止のハンドサインと複合して使うと良いでしょう。
⑧【Uターンする】のハンドサイン
道を間違えたり、さっきの場所に戻りたいときはこのハンドサインです。
前後から車が来ているか、安全にUターンできるかを確認してから行いましょう。一度左に寄せてから、このハンドサインで伝えると安全です。
伝えられた方は、「Uターンするんだな」と認識できるので、後ろから来る車をチェックしたり、Uターンできる場所を探すことが出来ます。
⑨【この先危ない!】のハンドサイン
危険は拳を突き出すことでアピールします。
対向車のバイクなどに使うことで、ライダー同士の安全なツーリングができるようになりますね。
⑩【走行できなくなった】のハンドサイン
自分のバイクのアクシデントなどを伝えるハンドサインです。
これは給油とこの先危ないの複合で表現できます。
あいさつ代わりのハンドサイン【ヤエー!】もある
最後に最もよく使うハンドサインを紹介します。
ヤエー!はあいさつ代わりに「安全で良いツーリングを!」という意味で使います。
まとめ
ライダーのコミュニケーションとしてハンドサインは覚えておくと便利な手段です。
細かなニュアンスまで伝えられるほど使いこなせば、ライダーとしての技術が上がったと実感できますよ。
バイクのテクニックの1つとして、ぜひマスターしてみてください。