スクーターのタイヤには、10インチや12インチなどのサイズが存在し、様々な種類のタイヤがあります。
その中でもサーキットで使用するタイヤにもいくつか種類があり、特徴があります。
もちろんサーキットでスポーツ走行をするのに、必ずしもハイグリップタイヤを使わないといけないわけではありません。
しかしスクーターレースをする上で「安全」で「確実」に速くなるためにはやっぱりハイグリップタイヤの使用が必要不可欠。
そんなスクーターレース用のタイヤは、探してみると様々な種類があり、正直なところ何が違うのかよくわからない人も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、スクーターレースを実際にしていた経験をもとに、
- スクーターレース用タイヤの選び方
- 街乗りタイヤとの違い
- おすすめのタイヤメーカーや商品
- タイヤ交換に必要なものを廃タイヤの処分方法
といった内容をご紹介していきます。
スクーターレースのタイヤは街乗りで使っても良いの?

スクーターレースで使用するタイヤはグリップ力が高いハイグリップタイヤが使用されます。
また、ハイグリップタイヤは基本的に公道走行も可能。
しかし中には「公道走行不可」と記載されているレースタイヤも存在しており、公道で使用することはできません。
なぜならハイグリップタイヤは、一般的な街乗り向けのタイヤと違って、
- 表面のコンパウンドが柔らかい
- 溝が少ない
- 熱が入らないと本来の性能が発揮されない
などの特徴があるからです。
タイヤ表面のコンパウンドが柔らかいと、毎日乗り続けるとあっという間にすり減ってしまうでしょう。
また、溝も少ないので雨の日の走行では街乗りタイヤと比べて滑りやすくなるんですよね。
さらにハイグリップタイヤは高速走行でも耐えられるように、タイヤ自体の剛性が高く設計されています。
剛性が高いタイヤは、しっかり荷重をかけてあげなければ作動温度に達しませんので、街乗りでは反対にグリップが低くなることも考えられます。
そう考えると、ハイグリップタイヤは街乗りでも一応使えるものの、あまりおすすめはできないんですよね。
スクーターレースで使うタイヤ選びのポイント

スクーターレースで使うタイヤ選びのポイントを次の3つに分けて考えてみましょう。
- 耐久性
- グリップ力
- 値段
①耐久性
ハイグリップタイヤの耐久性は、街乗りタイヤと違い「何ヶ月に1回交換」や「何千キロに1回交換」という周期で交換しません。
街乗りタイヤに比べて圧倒的にライフが短いため、
- 練習走行〇〇回で交換
- 走行時間〇〇時間で交換
- タイムが落ちてきたら交換
などの判断方法になります。
タイヤを使い始めた時の時間をしっかり管理し、タイムが落ちてきたタイミングから交換タイミングを見極めます。
また、同じようなハイグリップタイヤでも、メーカーや種類によって耐久性の違うタイヤもあります。
- グリップ力は凄まじいがライフが短い
- グリップ力はそこそこでライフは長い
など様々ですので、練習方法や目指すレースによってタイヤを選ぶ必要がありますね。
②グリップ力
スプリントレースの場合は、短い周回数を早く駆け抜けることが目的ですので、タイヤライフはあまり考えず、最大グリップ力が高いタイヤを選ぶ必要があります。
反対に耐久レースでは最大グリップよりも、長期間安定的にグリップするタイヤの方が有利です。
そのためグリップ力はそこそこでロングライフのタイヤを選択する必要があります。
③値段
レースで使用するようなタイヤは街乗りタイヤと比べ、
- 高速度域
- ハードブレーキ
- 高荷重
に耐えられるように作られているため、価格自体も高額になります。
2本で約5,000円〜10,000円(前後セット)
約15,000円〜20,000円(前後セット)
これだけで見比べると、正直金額差はあまり感じないかもしれません。
しかしハイグリップタイヤは街乗りタイヤに比べてライフが極端に短いため、タイヤ交換頻度が極端に多くなります。
そのためサーキットを走れば走るほどその差は大きく膨れ上がります。
スクーターレースでのタイヤ交換時期の目安

スクーターレースでのタイヤ交換時期の目安は、
- 街乗りのタイヤと同じくスリップサインが出てきたら
- 滑るように(グリップ力が低下)なってきたら
となります。
しかしベストタイムを求めたりレースで勝ちたいのであれば、
- 練習走行・・・2〜3回
- レースの使用・・・1〜2レース
の頻度で交換することをおすすめします。
ハイグリップタイヤの1番性能を発揮する部分は、乗り方にもよるもののすぐに無くなってしまいます。
しかし、無くなるといっても、急にグリップしなくなるという意味では無く、最大グリップが徐々に低下していくのです。
もちろん減ったタイヤでの練習もアリですが、レースと同じ状況で練習するのも大事。
お金がないからと言って、いつまでも減ったタイヤで練習するのも一理ありますので、求める練習によってタイヤを上手く交換するようにしましょう。
スクーターレースで使用するタイヤ空気圧の目安
タイヤのメーカーや乗り方、気温などでも変わってきますが、平均的な空気圧は、
- 冷感(タイヤが冷えている状態)・・・1.3kg〜1.5kg
- 温感(タイヤに熱が入っている状態)・・・1.5kg〜1.8kg
となります。
タイヤの空気を低くすると

タイヤの空気を少なくすると、地面との接地面が増えるため、安定性が増します。そのためタイヤがグリップするように感じるかもしれません。
感覚的にも速く走れているような状態になります。
しかしあくまで感覚的な話であって、決してグリップが高くなっているわけではありません。
また、タイヤが必要以上に潰れるためハンドリングが悪くなったり、タイヤが潰れてストレートスピードが落ちたりと、様々なデメリットもあるのです。
タイヤの空気圧を高くすると

逆にタイヤの空気圧を高くすれば、地面との接地面が減り、ハンドリングは格段に向上します。
また、地面との抵抗が少なくタイヤがよく転がるため、ストレートスピードも上がります。
こうした状態で走行すると「接地感がない」や「滑る」といった感覚に陥ることもあります。
しかしコーナリングスピードが上がると、遠心力をタイヤへの荷重に変えられますので、タイヤが適度に潰れ始めます。
すると高速走行中では非常に安定し、コーナーが攻略しやすくなるかもしれません。
ちょっとタイヤを消しゴムに例えてみましょう。
消しゴムを軽い力でノートに押し付けると、簡単に左右に動かせます。一方強い力でノートに押し付けると、なかなか左右に動かせません。
柔らかい消しゴムだと、力を入れすぎるとちぎれることもあります。
タイヤも同じゴム製品ですので、バランスの良い硬さ(空気圧)で程よい荷重をでタイヤを潰せば上手くタイヤを使えるでしょう。
そのため、基本的には空気圧を高めに設定して練習することをおすすめします。
スクーターレース用タイヤを買うときに確認しておきたいこと

スクーターレース用のタイヤを買うときには、以下のことを確認する必要があります。
- 製造年月日
- サイズ
- 残り溝や硬さ・ビード部のダメージ(中古の場合)
①製造年月日
タイヤの製造年月日は、タイヤがこの世に生まれた日、いわば誕生日です。
製造年月日は、タイヤのサイドウォール部分に刻印されています。
多くの場合は数字4桁で表されており、左2桁は週目を表し、右2桁は年を表しています。
タイヤは「生モノ」ですので古いとどんどん硬化していきます。できるだけ製造年月日が新しいタイヤを選ぶことおすすめします
②サイズ
スクーターはサイズや排気量によって様々な大きさがありますが、
- 10インチ
- 12インチ
の2種類であることが多いようです。
10インチ
10インチは主に50ccスクーターに多く採用されているサイズ。
サーキットで人気のジョグやディオのタイヤサイズは、
- フロント・・・「90/90-10」「3.00-10」
- リア・・・「80/100-10」「3.50-10」
が一般的です。
12インチ
12インチのタイヤは、主に125ccスクーターに多く採用されているサイズです。
レースでの人気車種シグナスやティグラのタイヤサイズは、
- フロント・・・「110/70-12」「100/90-12」
- リア・・・「120/70-12」「120/80-12」
が一般的です。
③残り溝や硬さ・ビード部分の確認も大事
サーキットを速く走ろうと考えるのであれば、中古タイヤを使うこと自体あまりおすすめできませんが、コストの面でも毎回新品タイヤを使うのはなかなか大変。
そのため、練習では中古タイヤを使うことのほうが多いでしょう。
中古タイヤを使用する際は、
- ビード部分に裂けや破れはないか
- タイヤ自体が極端に硬化していないか
- スリップサインは出ていないか
の確認が大事。
中でも一番意識しておいて欲しいのが、「ビード部分に裂けや破れはないか」です。
サーキットで使うタイヤは基本的に自分で交換することになるでしょう。
しかしタイヤ交換に慣れていない人であれば、タイヤを外す際にビード部分を裂いてしまったり変形させてしまうことも考えられます。
そのようなタイヤは、いざホイールに組み付けてもビードが上がらなかったり、空気が抜ける状態になってしまいます。
中古タイヤを使用する時は、つい硬さや残り溝に意識が向いがちですが、タイヤのビード部分や変形していないか等の確認も大事なのです。
おすすめのスクーターレース用タイヤメーカーと特徴
次に、各タイヤメーカーによってどのような違いがあるのかについてご紹介していきます。
スクーターレースでおすすめのタイヤメーカーは以下の5つが考えられます。
- ブリヂストン
- ダンロップ(住友ゴム)
- IRC(井上ゴム)
- CST(チェンシンタイヤ)
- ピレリ
①ブリヂストン

ブリヂストン(BRIDGESTONE)は、バイクタイヤ国内シェア1位を誇るタイヤメーカーです。
スクーターレースでも使えるミニバイクのハイグリップタイヤもラインナップされており、スクーターレースのみならず、ミニバイクレース界でも圧倒的なシェアを誇っています。
比較的タイヤ自体の剛性が高く、上級者でも満足できるタイヤとなっています。もちろんグリップ力も高いため初心者にも扱いやすいタイヤが多いとも言えるでしょう。
「スクーターレース始めるのはいいけど、どのタイヤメーカーがいいの?」
とお悩みの方は、ブリジストン製のハイグリップタイヤを選んでおけば間違いありません。
唯一の欠点は他社に比べて、価格が数千円ほど高いこと。しかしライフや性能を考えると決して高すぎることはありません。
ダンロップ(住友ゴム)

ダンロップ(住友ゴム)はバイクタイヤで国内シェア2位のタイヤメーカーです。
同社からもミニバイクのハイグリップタイヤが販売されており、サーキットでのシェア率もかなり高め。
ダンロップのハイグリップタイヤは、ブリヂストンのハイグリップタイヤに比べ、タイヤの温度管理がシビアです。
タイヤ本体にしっかりと熱が入っていないとタイヤ本来の性能が発揮されず滑ることが多いです。
ただし絶対的なグリップは高めの傾向もありますので、グリップをしっかり引き出したい人にはおすすめのタイヤです。
ラインナップの中には、完全公道走行不可タイヤもあるので注意が必要です。
IRC(井上ゴム)

IRC(井上ゴム)は、バイクタイヤだけでなく自転車タイヤやチューブも製造しているメーカーです。
IRCのスクーターレース用タイヤは、FNやFP4の50cc10インチスクーターのユーザーから圧倒的なシェア率を誇ります。
人気の理由は、タイヤライフが比較的長いこと。
中には毎週サーキットへ練習に行っていても、半年くらい高いグリップ力を維持していたという事例もあるほどです。
CST(チェンシンタイヤ)

CST(チェンシンタイヤ)は、世界シェア9位の台湾最大手のタイヤメーカー正新(チェンシン)ゴム工業が開発したブランドです。
人によってはチェンシンタイヤと聞くと自転車タイヤを思い浮かぶかもしれません。
しかしここ数年で新しく登場したハイグリップタイヤが日本のミニバイクレース界で爆発的人気を呼びました。
特徴をまとめると以下のようになります。
- とにかく柔らかい
- よく溶ける
- 高グリップ
冬場の使用でも数周でタイヤ表面がドロドロに溶けるほど柔らかいのです。
しかしその分、非常にタイヤのライフが短く「1日走ったらグリップが無くなった」なんて声も聞きます。
ここぞと言うときにおすすめできるタイヤとも言えますね!
ピレリ

イタリアに本社を置くのタイヤメーカーで、世界的にもかなり人気があります。
スーパーバイク世界選手権でのサプライヤーメーカーでもあるため、一般的には中型・大型バイクのイメージが強いですが、最近は12インチのスクーターレース用タイヤが登場しました。
もちろん日本でも発売予定となっています。
リッターバイクで人気が高い「ディアブロスーパーコルサ」の圧倒的なグリップ力がそのままスクーターでも味わえるのではないかとミニバイクレース界では噂されています。
タイヤパターンもとても攻撃的でかっこいいので、今後試してみる価値は十分にアリですね!
おすすめのスクーターレース用タイヤ5選
おすすめのタイヤメーカーから販売されているスクーターレース用タイヤをまとめると、
- 【ブリヂストン】バトラックス BT601SS
- 【ダンロップ】TT93GP
- 【ダンロップ】KR337
- 【CST(チェンシン)】CM-SR
- 【IRC(井上ゴム)】MBR-740
となります。それぞれの特徴をご紹介していきますね。
【ブリヂストン】バトラックス BT601SS

バトラックス BT601SSはブリジストンから発売されているハイグリップタイヤです。12インチのスクーターに1番人気のある銘柄でもあります。
BT601SSは、他のタイヤに比べると珍しくコンパウンドの種類が選べます。
- YCY(ミディアム)
- YCX(ソフト)
BT601SSの人気の秘訣は何と言っても圧倒的なグリップ力。少し爪で押すだけでもすぐにわかる柔らかいコンパウンドが採用されています。
反面、その代わり他のタイヤに比べると、美味しい部分(グリップ性能が最大限発揮される部分)はすぐに無くなってしまいます。
サーキット1〜2回フルで練習走行したらタイヤの美味しい部分はなくなっています。
「タイヤの美味しい部分がなくなる=タイヤが使えなくなる」
ということではありません。
「タイヤの美味しい部分がなくなる=タイヤの最大性能が使えなくなる」
ということです。
そのため、「スプリントレースで結果を出したい!」「数周でベストタイムを狙いたい!」という方におすすめのタイヤです。
【ダンロップ】TT93GP

TT93GPは、ダンロップから発売されているハイグリップタイヤで、12インチのスクーターに装着するタイヤとして人気があります。
特徴は以下の通りです。
- 比較的硬いコンパウンド(タイヤ剛性がしっかりしている)
- ライフの持ちが長い
- ハンドリング性能が良い
ライフが長いのでコストパフォーマンスも良く、練習走行や耐久レースに最適なハイグリップタイヤです。
【ダンロップ】KR337

KR337は、TT93GPと同じダンロップから販売されているハイグリップタイヤで、12インチのスクーターに人気のある銘柄です。
TT93GPと同じくタイヤ剛性がしっかりしており、タイヤパターンもほぼ同じ。見ただけでは違いがわかりません。
ではなぜ銘柄の名前に違いがあるのかというと、KR337は公道走行不可のミニバイクレース専用のレーシングタイヤという位置付けである特別なタイヤだから。
このタイヤは、TT93GPよりもさらにフルスケールのサーキットでの高速安定性と高速耐久性が強化されているのです。
ライフはブリジストンのバトラックスBT601SSより長持ちしますが、TT93GPには劣ります。
タイヤの温度管理や空気圧管理がしっかりできれば、最高の性能を発揮するタイヤですので、中〜上級者向けタイヤと言えるでしょう。
【CST(チェンシン)】CM-SR

CSTタイヤは、CM-SRとCM-SSRシリーズを展開しています。
CMシリーズは、スクーターレース大国台湾で表彰台に上がるライダーが全員装着しているほど圧倒的な人気を誇っています。
荒れた路面でもガシガシ路面を喰うように進むので、圧倒的なグリップ力を持っています。
その分ライフは短めですが、異次元のグリップ力を体感したい方は、CSTのCM-SRがおすすめです!
【IRC(井上ゴム)】MBR-740

MBR-740は、FNやFP4-50の50ccクラスの10インチスクーターレースで装着率100%と言っても良いほどの人気なハイグリップタイヤです。
グリップ力とタイヤライフ、コスパが最強で、どのサーキットでも問題なく順応できる優秀タイヤ。
10インチのスクーターでも熱がしっかり入っていれば雨の日でも普通に膝が擦れるグリップ力もあります。
10インチスクーターでレースを始めるのであれば、迷わずMBR-740を選ぶことをおすすめします。
スクーターのタイヤ交換を自分でやるなら揃えておきたいアイテム
サーキット現場ではタイヤ交換を現地でもおこなうと思いますので、交換に必要なものもご紹介しておきます。
本格的にスクーターレースデビューするのであれば、この機会にそろえておきましょう!
タイヤレバー
タイヤレバーはタイヤを組み込んだり取り外したりするために必須な工具。基本的には2本のタイヤレバーを使って作業していきます。
タイヤレバーは「てこの原理」を使ってビードをめくっていきますので、使い方が慣れていないとホイールを傷つけてしまったり、ビード部分を裂いてしまうことも考えられます。
しかし慣れてくるとタイヤレバー2本だけでビードを落とし、簡単にタイヤを取り外すこともできますので非常に重宝する工具となるでしょう。
リムプロテクター
リムプロテクターは、タイヤレバーによってタイヤ交換時に付けてしまう傷からホイールを保護するための道具。
タイヤレバーの支点となるホイール部分にセットして使います。
タイヤ交換に慣れれば無くても傷つけることはなくなりますが、最初のうちは使っておいた方がいいでしょう。
特に高価なホイールを使っている人はマストで使用するようにしましょう。
ビードブレーカー
タイヤをホイールから外す場合、まずビードを落とす必要があります。
ビードを落とすのは手ではできませんので、ビードブレーカーを使いましょう。
タイヤの空気を完全に抜いてからビードブレーカーの先端部をタイヤとホイールに間にセットしレバーを下げると一気にビードが落ちます。
サーキットで使用するのであれば、持ち運びが簡単な小型のものを選ぶと良いでしょう。
ビードクリーム
ビードクリームはタイヤをホイールに嵌めるためには必須のアイテムです。
ビードクリームはタイヤのビード部分に塗り、ビードやホイールを保護するすることはもちろん、滑りを良くしてタイヤの組み込みとビード上げのスピードを向上させてくれます。潤滑剤というわけですね。
潤滑剤とはいっても、ビードクリームは時間が経つと乾燥して潤滑機能がなくなるため、走行中に滑ってタイヤが空回りすると言った心配はありません。
インパクトレンチ
インパクトはスクーター整備にはとても重宝します。
普通のミッション車とは違い、スクーターはカウルに覆われており、カウルを外したり、マフラーを外さないとホイールの着脱交換ができない場合が多いです。
手でやっていると肝心のホイールの着脱交換するまで時間がかかってしまいます。
そんなときに役立つのがインパクトレンチと言うことになりますね。
サーキットでは常に時間が限られていますので、インパクトレンチがあれば倍以上時間を短縮できるようになるでしょう。
廃タイヤはどのように処分する?

ハイグリップタイヤは抜群のグリップ力を発揮しますが、その分ライフも短いです。
たくさん練習やレースに出ていると当然タイヤの消費量は多くなり、廃タイヤがたくさん出てきます。
では、その廃タイヤをどうするのか?
基本的に廃タイヤは粗大ゴミとして処分できません。自治体でタイヤ自体処分できないので回収もしてくれません。
そんな時は、以下の方法で処分しましょう。
- バイク用品店で回収
- フルサービスのガソリンスタンドで回収
- 不用品回収業者で回収
- タイヤ販売店で回収
- サーキットで回収
- ヤフオクやメルカリで出品する
バイク用品店で回収
ライダーの皆さんであれば1度は行ったことがあるであろうドライバースタンド(2りんかん)。
このような用品店であれば、廃タイヤを1本約200円から500円ほどで処分してくれます。
用品店で処分するメリットは、いつでも何本でも廃タイヤを回収してくれること。
しかしあまりにも状態が悪いタイヤだと断られる店舗もあります。また、1本数百円の処分費用でも、量が増えれば金額が膨れ上がりますので注意が必要です。
フルサービスのガソリンスタンドで回収
一部のガソリンスタンドであれば、廃タイヤを有料で回収してくれるお店があります。
料金はバイク用品店と同じくらいで店舗にもよりますが、1本約200円から500円くらいが相場です。
しかし、こちらも量が多いと断られることもあるので、事前に確認しておく方が良いでしょう。
不要品回収業者で回収
「不要品〜不要品はありませんか〜回収しま〜す」と宣伝しながら地域を走るトラックをみたことがあると思います。
このような業者は様々な不要品を回収しており、廃タイヤも回収してくれます。
不要品回収業者での廃タイヤ処分のメリットは、用品店などで断られたような状態の悪いタイヤや、本数が多くて自分で運びきれないようなタイヤでも自宅まで回収にきてくれる点です。
しかし出張回収に来てもらうということは、その分手数料がかかると言うこと。バイク用品店での処分価格に比べて高額になることもあります。
処分の手間が省ける分、ある程度の費用がかかるのは頭に入れておいた方が良いでしょう。
タイヤ販売店で回収
車のタイヤをメインで販売している販売店さんでも、有料でバイクの廃タイヤを回収・処分をしてくれます。
料金はバイク用品店と同じくらいで1本約200円から500円くらいが相場となっています。
しかし店舗によってはバイクの廃タイヤ回収を断っているところもあるため、こちらも事前に問い合わせた方がよいでしょう。
サーキットで回収
一部のサーキットでは、タイヤの状態がよければ(まだ練習で使える)無料で回収してくれるサーキットもあります。
また、サーキットではまだ使えるタイヤをやり取りすることが多いので、使えそうなタイヤであれば他のライダーに売ったり譲ったりすることも可能です。
状態が良ければヤフオクやメルカリで売ってしまっても良い
状態がいい中古タイヤであれば需要がありますので、ある程度減ってきたら早めに交換してヤフオクやメルカリで安く売ってしまうのも一つの方法です。
そうすると廃タイヤを倉庫に溜め込むこともありませんし、ある程度のお金は返ってきます。
そのお金を使って新品タイヤを購入すれば、最小限の費用で、程度の良いタイヤを使った走行ができるサイクルが生まれるのです。
まとめると、
- 廃タイヤを溜め込まない
- 使い終わったタイヤでもお金に変えれる
となりますので、個人的に一番おすすめの方法とも言えますね。
まとめ
スクーターレースのタイヤ選びやおすすめのタイヤ、廃タイヤの処分方法など、タイヤについての必要な情報をご紹介しました。
ハイグリップタイヤはメーカーや銘柄によって様々な特性があります。たくさんご紹介しましたが、タイヤ選びで大切なのは、まずは色々な銘柄を試してみること。
そこから自分の乗り方や癖を知り、自分にベストなタイヤを選ぶのも良いですね!





