本記事では、バモスのタイヤ交換時期の確認方法や、タイヤサイズなどの情報、自分でタイヤ交換を行う方法などをご紹介していきます。
バモスの車両形式
まずはバモスに適したタイヤサイズの確認方法をご紹介します。
先にバモスの車両形式を確認します。
- HM1・・・2輪駆動
- HM2・・・4輪駆動
まず、バモスは2駆か4駆の違いで2種類の車両形式に分けられます。ただ、この違いでタイヤサイズを判断することはできません。
また、バモスは生産された年式によって形式の頭文字が若干異なります。
- GF-HM1/2・・・1999年6月〜2000年10月発売モデル
- LA-HM1/2・・・2001年9月〜2003年4月発売モデル
- ABA-HM1/2・・・2004年1月〜2015年3月発売モデル
車検証の「形式」を見てみると、上記3つのうちのどれかが当てはまると思います。
このように型番を調べると、おおよそどの年式のモデルなのかがわかります。
バモスのタイヤサイズ
バモスのタイヤサイズは、2010年モデルを境に、12インチか13インチかに分かれています。
- 1999年6月〜2001年9月・・・145R12-8PR LT(12インチ)
- 2001年9月〜2010年8月・・・145R12-6PRLT(12インチ)
- 2010年8月〜2018年5月・・・155/70R13 75S(13インチ)
気をつけなければいけないのが12インチと13インチ両方の年式が当てはまるABA-HM1/2の場合です。
車検証の「初度検査年月」を確認して詳しい年式を調べるか、実際に装着されているタイヤを見て、確実にサイズを把握しましょう。
バモスのタイヤ交換時期・走行距離の目安
タイヤの交換時期は、使用状況や環境によって微妙に異なります。
目安としては、
- 新品時からの年数・・・4〜5年
- 走行距離・・・30,000km〜35,000km
と言われていますが、実際にタイヤを見て状態を確認するのも重要です。
- スリップサインが出ていないか
- ひび割れや裂けがないか
- 変形(セパレーション)がないか
①スリップサインが出ていないか
タイヤには残り溝が減って走行に著しく影響を与える可能性があると、「スリップサイン」と呼ばれる印を出して警告してくれます。
スリップサインはタイヤの残り溝が1.6mm以下になると現れるように定められています。
ちなみにスリップサインが出ている状態のタイヤを装着していると、車検に通すことができません。
スリップサインはタイヤのサイドウォールに設けられた「△」マークの延長線上に出てくるようになっています。
②ひび割れや裂けがないか
タイヤはゴム製品であるため、摩耗だけでなく、雨風や紫外線などの外的要因によって劣化していきます。
劣化したタイヤは硬化が進み、タイヤが本来持っているグリップ力や衝撃吸収性が大幅に低下しています。
それを見分けるのが、タイヤにひび割れや裂けがないかを確認することです。
ひび割れはトレッド表面の溝やサイドウォールに発生することが多いため、念入りに確認しておきましょう。
③変形(セパレーション)がないか
タイヤの劣化が進むと、内部素材が剥がれてきます。
そうなると、サイドウォールやトレッド面が変形(セパレーション)することがあります。
この状態で放っておくと、必ずパンクやバーストが発生するため、早急に交換する必要があります。
タイヤをぐるっと一周見渡し、膨らんでいるところがないかを確認しましょう。
バモスのタイヤ交換の値段相場
タイヤ交換にかかる費用について、お店と自分、それぞれの方法でどれくらいの費用がかかるのかについてご紹介していきます。
持ち込みの場合
タイヤをネットや販売店などで購入し、交換作業を整備向上やカー用品展で行ってもらうと、次のような料金がかかります。
- 交換工賃・・・1本1,000円
- バルブ交換・・・1本250円
- タイヤ廃棄料・・・1本500円
4本全てを交換してもらうと考えると、タイヤの購入費用+7,000円ほどの費用が必要となります。
自分でする場合
自分でタイヤ交換を行う場合、工賃は不要となります。
ただし、タイヤ交換に必要な工具が必要になります。
車体からホイールを脱着する時には車載工具を利用することができますが、ホイールからタイヤを脱着するとなると、次の工具を揃えなければいけません。
- 虫外し
- リム落とし
- タイヤレバー
- ビードクリーム
- エアーコンプレッサー
エアーコンプレッサー以外の工具は全て合わせても5,000円以内に収めることができます。
ただし、エアーコンプレッサーの値段は割と高額であるため、タイヤ交換の頻度が少ない人は、わざわざ購入するより、お店に依頼する方が安くなるかもしれません。
バモスのタイヤ交換に必要なもの
ここでは、タイヤ交換時に必要な工具をご紹介していきます。
車体からホイールを脱着する作業は、車載工具で全て賄うことができます。
より作業性や安全性を考慮して作業したいと考えている方は、以下の工具を揃えておくと良いでしょう。
- フロアジャッキ
- ジャッキスタンド
- ソケット
- トルクレンチ
フロアジャッキ
車載工具として搭載されている「シザーズジャッキ」は、
- 不安定な足場での使用ができない
- ジャッキアップ時に力が必要
などのデメリットがあります。
これらのデメリットを解決してくれるのが、フロアジャッキです。油圧式であるため、力も不要で、不安定な足場でも作業ができます。
交換作業効率が大幅に向上するため、コンパクトなフロアジャッキをひとつ車に積んでおくと良いかもしれません。
ジャッキスタンド
ジャッキアップした状態で、安全に作業できるように固定しておく工具です。
ソケット
ホイールを固定しているナットを回すために必要な工具です。
車載工具でのL字レンチは精度が良くないため、頻繁に使用するとナットを傷めてしまう可能性があります。
また、トルクレンチを使うときは必ず用意する必要があります。差込角の大きさに合ったものを購入しましょう。
トルクレンチ
ホイールナットを規定トルクで締め付ける際に使います。
バモスのホイールナットの締め付けトルクは98-118N・mですので、この範囲に対応しているものを選びましょう。
こちらのトルクレンチは、ソケット付きで比較的安価に販売されているためおすすめです。
タイヤ脱着時に必要な工具
ここからは、タイヤをホイールから脱着する時に必要な工具です。
エアバルブレンチ
タイヤの空気を抜く時に必要な工具です。
エアバルブは消耗品でもあるため、できればバルブとセットで持っておきましょう。
ビード落とし
タイヤはビードと呼ばれる部分がホイールのリムに引っかかって固定されています。
タイヤ内の空気を抜いただけでは、タイヤを外すことができないため、ビード落としを使ってビードを落とす必要があります。
タイヤレバー
ホイールからタイヤを外すときに必要な工具です。
ホイールを傷付けないように、リムプロテクターも一緒に用意しておきましょう。
ビードクリーム
新品のタイヤを組む時に、滑りを良くしてホイールに嵌め込みやすくします。
エアーコンプレッサー
タイヤに空気を入れるために必要な工具です。
ホイールにタイヤを組んでからビードを上げるには、ある程度の空気圧を一気にかけてあげる必要があるため、自動のコンプレッサーが必要になります。
エアーホースとノズルがセットになったものを購入してしまう方がお得です。
バモスのタイヤ交換をする時に押さえておきたいポイント
バモスのタイヤ交換の方法は、基本的に一般的な車の交換方法と変わりませんが、いくつか異なる点があります。
- ホイールナットの形状
- ジャッキアップポイント
- スペアタイヤの取外し方
- 適正空気圧
順に詳しく解説していきますので、作業をする前に頭に入れておきましょう。
ホイールナットの形状
バモスというより、ホンダ車の純正ホイールナットは座面が球状になっています。
反対に日産・スバル・スズキ・三菱・マツダ・ダイハツ車などは座面がテーパーとなっています。
そのため、もし社外のホイールを装着する時には、それに見合ったナットを使用しなければいけません。
異なるタイプのナットを装着すると、ホイールの座面を傷めてしまうのはもちろん、走行中に脱落してしまう危険もあります。
ホンダ純正ホイール以外のホイールを装着する際は、ナットが装着する座面を見て、テーパーか球面かを確認し、それに見合ったナットを装着しましょう。
球面タイプ(ホンダ純正)
テーパータイプ
ジャッキアップポイント
フロント
フロントはサイドステップ下部にあります。
リア
リアはリーフスプリング付け根のブラケット部分にあります。
サイドステップにもジャッキがかけられそうな部位がありますが、ここは強度が弱いため、簡単に変形してしまうので止めましょう。
スペアタイヤの取外し方
バモスのスペアタイヤは、助手席側のドア部分にあるボルトを反時計回りに回すと取り出せます。
サイドステップにエアロが付いているタイプは、エアロの一部を取り外すことができます。
適正空気圧
適正空気圧は、運転席ドアの開閉部分のステッカーに記載されています。
タイヤサイズ | フロント | リア |
145R12 6PR | 220kPa/2.2kgf/cm2 | 350kPa/3.5kgf/cm2 |
155/70R13 | 190kPa/1.9kgf/cm2 | 280kPa/2.8kgf/cm2 |
バモスのタイヤ交換手順
バモスのタイヤ交換手順について解説していきます。
- タイヤ交換用の工具を準備する
- 車体をジャッキアップする
- ホイールナットを緩める
- ホイールを外す
- ホイールを装着する
- ホイールナットを仮組みする
- ホイールナットを締め込む
- ジャッキを外す
①タイヤ交換用の工具を準備する
まずは交換用の工具を準備します。
ちなみに車載工具は、スライドドアの開口部に収納されています。
②車体をジャッキアップする
ジャッキを使って車体を持ち上げていきます。
足場が不安定でないかや、ジャッキアップポイントにしっかり噛んでいるかを確認しながらジャッキを上げていきます。
この時、完全にタイヤが浮く直前で一旦止めておきます。
③ホイールナットを緩める
レンチを反時計回りに回し、ホイールナットを緩めていきます。
タイヤが地面に付いたままであれば、タイヤの空転を防ぐことができますし、レンチに力をかけやすくなります。
手で緩めることができなければ、足で踏み下ろすようにして緩めると良いでしょう。
ただし、緩める際はレンチがしっかりナットに嵌まっているかを確認しておきましょう。
④ホイールを外す
タイヤが宙に浮くくらいジャッキを上げ、緩めたナットを外していきます。
ホイールが固着してる時は、一度タイヤ全体を軽く蹴ってみましょう。衝撃で外れます。
⑤ホイールを装着する
新しいタイヤが装着されたホイールを装着します。
この時、ホイールが斜めに嵌まらないように注意します。
⑥ホイールナットを仮組みする
ホイールナットを仮組みしてきます。
ナットを手で締め込められるところまで締め込んでいきます。
均等に締め込めるように、時々タイヤをガタガタと揺らすと良いでしょう。
⑦ホイールナットを締め込む
全てのホイールが仮組みできたら、トルクレンチ、もしくはL字レンチを使って本締めをしていきます。
タイヤが空転してしまうのであれば、タイヤが地面に接するくらいまでジャッキを下げてしまっても構いません。
ナットは対角線上に締め込んでいきます。
締付けトルク・・・98-118N・m
⑧ジャッキを外す
全てのナットが本締めされているのが確認できたら、ジャッキを下ろして完了です。
まとめ
バモスのタイヤ交換はお店で行うと、工賃が7,000円ほどかかります。
そのため、少しでも費用を抑えたいと考えるのであれば、工具を揃えて自分でやるのも一つの方法です。
また、バモスのタイヤ交換は一般的な軽自動車とさほど変わりませんが、ジャッキアップポイントやスペアタイヤ、車載工具の収納位置などが若干特殊であるため、自分で作業をする時には、事前に確認するようにしましょう。