本記事は、エブリィのエンジンオイル交換方法をご自身(DIY)で行われる方に向けて、必要なものや交換方法などをご紹介しています。
必要なオイル量やドレンプラグの締め付けトルクなどといった、作業時に欠かせない情報も掲載していますので、ぜひご参考ください。
今回作業する車両は、2005年に登場した2代目DA64型です。
現行モデルは2015年に登場した3代目DA17型ですが、エンジンや車体の基本構造は同じです。ドレンボルト・オイルフィルター・オイルフィラーキャップ・レベルゲージの位置も現行DA17型とほぼ同じですので、ご参考いただけると思います。
エブリィに必要なエンジンオイル量・グレード

- オイル交換時・・・2.7L
- オイルフィルター交換時・・・2.8L
※NA、ターボ問わず必要なオイル量は上記の通りとなります。
- NA車・・・0W-20
- ターボ車・・・5W-30
メーカー推奨オイルはスズキ純正オイル『エクスター』シリーズですが、お値段は割と高めです。
少しでもコストを抑えたい方は、まとめ買いするか別のオイルを使用することをおすすめします。
おすすめのオイルは後半部分でご紹介しています。
エブリィのエンジンオイル・フィルター交換時期
エブリィのエンジンオイル交換頻度は、次の通りとなります。
- NA車・・・6ヶ月または10,000km毎(3ヶ月または5,000km毎)
- ターボ車・・・3ヶ月または5000km毎(3ヶ月または2,500km毎)
10,000km(5,000km)
※()はシビアコンディションでの使用時です。
エンジンオイル交換2回に対し、オイルフィルターを1回交換すれば良い車もありますが、エブリィの場合は、エンジンオイルとオイルフィルターの交換タイミングは同じです。
エンジンオイルと一緒にオイルフィルターも交換するようにしましょう。
エブリィのエンジンオイル・フィルター交換に必要なもの
エブリィのエンジンオイル・フィルター交換に必要なものは、次の通りとなります。
消耗品

工具・道具類

- メガネレンチ 14mm(12mm※DA64型のオイルフィルターカバー取外し用)
- トルクレンチ
- フィルターレンチ 65mm(68mm※DA17で使う可能性あり)
- 廃油処理BOX
- オイルジョッキ
- パーツクリーナー
- ウエス
- 油圧ジャッキ※
- ジャッキスタンド※
- エクステンションバー※
※印の工具は無くても作業自体はできますが、あると無いとではかなり作業効率が変わるので、できれば用意しておくことをおすすめします。
エブリィのエンジンオイル・フィルター交換時に確認しておきたい箇所
オイルキャップ

オイルキャップは助手席側のエンジンルーム内にあります。
オイルレベルゲージ

オイルレベルゲージは運転席側のエンジンルーム内にあります。
ドレンプラグ

ドレンプラグはエンジン下部にあります。車体右サイド下から覗き込めばすぐに発見できます。
オイルフィルター

オイルフィルターは車体中央部分の下部にあります。ドレンプラグからさらに奥に進んだところにあるので、たどり着くのは大変です。
エブリィのドレンボルトの締め付けトルクは35N・m
エブリィのドレンプラグの締め付けトルクは35N・mです。
稀にドレンプラグを手で閉める方も見えますが、あまりおすすめできません。
なぜならエブリィのオイルパンはアルミ製なので、オーバートルクで締め付けるとオイルパンのねじ山を痛めてしまうことがあるからです。オイル漏れの原因にも繋がるので、必ずトルクレンチで締めるようにしましょう。
オイルフィルターの締め付け量は、パッキンがケースに当たってから3/4回転閉め込めばOKです。
※オイルフィルターの締め付けトルクは1.0〜1.4 kgfm程ですが、中型サイズのトルクレンチだと設定値自体が低すぎて対応できないことが多く、ほとんどの場合手締めでの対応になります。
エブリィのオイル・フィルター交換方法
ここからは、実際にエンジンオイル・フィルターを交換しながら手順をご紹介していきます。
主な手順は次の通りとなります。
- 車体をジャッキアップする
- エンジンルームにアクセスする
- エンジンオイルを抜く
- オイルフィルターを取り外す
- 新しいオイルフィルターを装着する
- 新しいエンジンオイルを入れる
- オイル量の確認・各部漏れがないか確認する
①車体をジャッキアップする

まずはジャッキアップを行います。
エンジンオイルの交換のみであればジャッキアップは不要ですが、オイルフィルターも交換も行うので、車体を少しジャッキアップする必要があります。
ジャッキアップ無しでオイルフィルターも交換できる猛者もいますが、オイルフィルターは車体中央部にあるため、実際ジャッキアップ無しだとかなりきついです。
しかもDA64型はオイルフィルターにカバーが付けられているので、それも取り外す必要があります。
ジャッキは車載工具で構いません。車載用のジャッキは左後部座席の後ろにあります。


エブリィのジャッキアップポイントは少しわかり辛いです。

写真のように、フロントサスペンションアームの付け根部分にジャッキアップポイントがあるのですが、とにかく掛け辛いので、一旦フロントバンパー下にあるジャッキアップポイントを使って車体を持ち上げることにしました。

ジャッキアップしたら、フロント部分のジャッキアップポイントにジャッキスタンドをかけます。
②エンジンルームにアクセスする
エンジンオイルを抜く前に、いくつか段取りをしておくことがあります。
まずは運転席、助手席のシートを持ち上げてエンジンルームにアクセスします。写真のように、シート下にロックが2箇所付いているので解除します。

ちなみに後部座席をシートを床下に収納している状態だと、フロントシートが引っかかってエンジンルームにアクセスできなくなるのでご注意ください。

エンジンルームはこんな感じです。

助手席側のエンジンルームにあるオイルキャップを緩ます。これをすることで、オイルの抜けが良くなります。

③エンジンオイルを抜く

エンジンオイルを抜いていきます。
ドレンプラグのサイズは14mmです。ドレンプラグを外した時にオイルが勢い良く出てくるので、それを見越して廃油処理BOXの位置決めを行う必要があります。

エンジン内部のオイルが無くなってくると、今度はオイルが真下に滴ってくるのでご注意ください。ちなみに風が強い日にこれを行うと、高確率で周りに飛び散ります。
外したドレンプラグはパーツクリーナーを使って洗浄し、ドレンワッシャーを新品に付け替えます。


ドレンワッシャーは表裏がありますが、装着する時はどちらの方向でも構いません。
ドレンプラグを閉める前に、オイルパンのワッシャー接地部分をパーツクリーナーで洗浄するのを忘れないようにしましょう。

ドレンプラグの締め付けトルクは35N・mです。作業しづらいので、エクステンションバーを使って延長しています。
④オイルフィルターを取り外す
続いてオイルフィルターを取り外します。
DA64型はオイルフィルターカバーが付いています。

12mmのボルト2本で固定されているので、メガネレンチを使って取り外します。

カバーを外したら、65mmのフィルターレンチを嵌めてオイルフィルターを取り外します。
オイルフィルターは少しでも緩めるとパッキンの接地部からオイルが漏れてくるので、あらかじめ下に廃油処理BOXを置いておく必要があります。

内部のオイルが出きったら、パーツクリーナーを使って洗浄しておきます。
⑤新しいオイルフィルターを装着する

新品のオイルフィルターは、パッキン部分にオイルを塗っておく必要があります。

オイルを塗ったら、オイルフィルターを取り付けていきます。
オイルフィルターは、まずゴムパッキンがエンジンケースに当たって動かなくなったところまで手で締めます。
続いて、そこからレンチを使って3/4回転締め込んでいきます。

オイルフィルターを締め込んだら、パーツクリーナーを使って接地部分を綺麗に洗浄します。
オイル漏れチェック時を正確に行うために、できるだけ入念に洗浄しておきましょう。
⑥新しいエンジンオイルを入れる

いよいよエンジンオイルを入れていきます。
今回はオイルフィルターも交換しているので、2.8L入ります。
エブリィはオイルの注入口が車内側にあるので、溢さないように注意する必要があります。今回は2回に分けて入れることにしました。

注入口までの距離が遠いので、オイルジョッキのノズルが短いとかなり苦労します。
⑦オイル量の確認・各部漏れがないか確認する
オイルを入れ終わったら、エンジンをかけ1〜2分ほどアイドリングします。
そしてエンジン内部にオイルが回った状態でオイル量を確認します。

オイルレベルゲージを一度取り出し、ゲージ部分に付いたオイルをウエスで拭き取ります。そして再びゲージを差し込み引き抜くとオイル量が確認できます。

オイルレベルゲージ先端にある2つの穴の間に収まっていればOKです。
最後に車体下部を覗き込み、ドレンプラグとオイルフィルターからオイル漏れがないかチェックし完了です。
注)現行DA17型はオイル交換後にインジケーターランプとディスプレイ表示をリセットする必要がある
DA17型の場合、一定の走行距離に達すると、メーターにエンジンオイル交換インジケーターランプ+ディスプレイの走行距離部分に「OIL」表示がつきます。
このランプはオイル交換を行うと自動で消えるわけではないので、手動でリセットする必要があります。
消し方は簡単。ランプが点灯している状態で、メーターにある「表示切替ノブ」を長押しするだけです。(押し続けると一旦「OIL」表示が点滅し、さらにそのまま押し続けると「OIL」が消えて走行距離が表示されます)
ただし、ランプが点灯していない状態だと、メンテナンスモードからしかリセットできません。
詳しい手順はサービスマニュアルに記載されていますので、必要に応じてご確認ください。
エブリィにおすすめのエンジンオイル・オイルフィルター
ここでは、エブリィにおすすめのエンジンオイル・オイルフィルターをご紹介していきます。
↓エンジンオイルについてや、軽自動車用のおすすめエンジンオイルについては以下の記事でもご紹介しています。あわせてご参考ください。

エンジンオイル
カストロール GTXシリーズ
5W-30
カー用品店はもちろん、ホームセンターでも見かける定番商品です。
コストを抑えるために部分合成油が使われていますが、エンジンの保護性能はしっかり確保されています。定番商品ではありますが、最もコスパが良い製品なのは間違いありません。
「安く買いたいけど、ある程度信頼できるものが欲しい」という方におすすめです。
10W-30
↑こちらはターボ車におすすめの粘度10W-30となります。
低温下での粘度は少し硬めですが、問題なく使用できます。
カストロール マグナテックハイブリッド
0W-16
0W-20
「少しでも燃費を良くしたい」という方におすすめのエンジンオイルです。
エブリィの燃費は正直あまり良くありません。特にエアコンを使った時の燃費はかなり悪く、リッター10km/Lを切ることも珍しくありません。
少しでも粘度の低いオイルを入れて燃費を稼ぎたいところですが、純正以外のオイルだと少し不安に感じるのも事実。そんな時は、カストロールのマグナテックハイブリッドシリーズをお選びいただくことをおすすめします。
こちらはハイブリッド車やダウンサイジングターボ車への使用を前提として作られた製品です。全合成油が使われているため信頼性も高め。油膜切れの心配なく走れます。
ただし、ターボ車への使用はおすすめしません。ターボ車には、次の製品をおすすめします。
モチュール 8100 ECO-NERGY
5W-30
こちらはモチュールから販売されている高性能省燃費型全合成オイルです。
ターボ車のエンジンに最適な粘度で、エンジンの保護性能も抜群。
リッター2,600円以上とお値段は高めですが、「アイドリングが静かになった」「エンジンレスポンスが良くなった」などといった、プラスのレビュー評価がダントツに多いのもこの製品の特徴です。
高品質なエンジンオイルをお探しの方に間違いなくおすすめです。
オイルフィルター
BOSCH オイルフィルター
ドイツ発祥の自動車部品メーカーBOSCHから販売されているオイルフィルターです。
もちろん純正品に勝るものはありませんが、値段が安く信頼性も高めなものを、となると、600円台で購入できる本製品をおすすめします。赤いキャップでカッコ良いのもポイントです。
※上記はDA64型用の製品です。現行DA17型用のオイルフィルターは下記の製品となります。
※フィルターレンチサイズは全て65mmとなります
PIAA ツインパワー+マグネットオイルフィルター
内部の濾過用フィルターが2重構造で、鉄粉を回収するマグネットも付いている高性能オイルフィルターです。エンジン内のコンディションを保ちたい方に最適の製品です。
エンジン内部の鉄粉問題は、年式が経過している古い車よりも、新車の方が気になります。新車のエンジンはあたりがつくまでの間、どうしてもエンジン内部に鉄粉が溜まってしまいます。
新車で購入した方は、1回目のオイル交換時にこのフィルターを付けておくことをおすすめします。
※上記はDA64型用の製品です。現行DA17型用のオイルフィルターは下記の製品となります。
↑こちらの製品は68mmのフィルターレンチが必要です。
エブリィのエンジンオイル交換費用
実際にエブリィのエンジンオイルを交換する場合、どれくらいの費用がかかるのでしょう。
ディーラーや修理業車、カー用品店などでオイル交換をする場合、オイル代(3L)が2,000〜3,000円程度、工賃が500〜2,500円程度となります。
オイルフィルターもセットで交換となると、そこからさらにフィルター代1,000〜2,000円、工賃500〜1,000円程必要になります。
- オイル交換・・・2,500〜5,500円
- オイルフィルター交換・・・1,000〜2,000円
- 工賃・・・1,000〜3,500円
合計・・・4,500〜11,000円
対して自分で交換作業を行うと、大体の費用は次の通りです。
- オイル・・・2,500円〜
- オイルフィルター・・・1,000円〜
- ドレンパッキン・・・200円〜
- 廃油処理BOX・・・500円〜
合計・・・4,200円〜
※工具・道具の金額は除いています。
金額はあくまで目安ですが、自分で交換作業を行うと、大体お店で行う時の工賃分の費用が抑えられます。
結局自分でオイル交換を行う方が良いの?
お店で行った時と自分で行った時で「さほど値段が変わらないのでは?」と思われた方も多いのではないでしょうか。
実際金額で言うと、1,000〜3,500円程度しか変わりません。
しかし自分でオイル交換を行うメリットは、費用だけではありません。
自分でエンジンオイルを交換すれば、好きなオイルが入れられます。お店の場合、たいてい卸売業者やオイルメーカーとの契約の関係で、使えるオイルが決まっています。
※ちなみにオートバックスで持ち込みのオイルを入れる場合だと、別途料金が必要になります。
また、お店によっては使用オイルの商品名を教えてくれないこともあります。ごく稀に劣化が進んだ古いオイルや、格安のオイルを使っているお店も存在するので注意が必要です。
さらに、お店の場合、必ずと言って良いほど高いオイルを勧められたり、添加剤の購入を勧められたりします。
しかもあらかじめ事前予約が必要なところがほとんど。オイル交換をするために、わざわざ予約を取らなければいけません。
自分で交換を行うのであれば、そのような問題と無縁です。
ゼロから工具を揃えるのなら、最初に多少のお金が必要ですが、一度工具を揃えてしまえば、後は実質オイルとフィルター、ワッシャー、廃油処理BOXの費用しかかかりません。
作業も慣れれば15分程でできますので、そこまで面倒でなくなるはずです。
今回ご紹介した情報を参考に、ぜひご自身でエンジンオイル・オイルフィルター交換を行ってみてください。











