トランポなどの車両にバイクを積む時は、輸送中の揺れで倒れないようにしないといけませんし、ガチガチに固定しすぎてバイクを傷つけないようにもしなければいけません。
100kg以上もあるバイクを車内に立てて積むとなれば、しっかり固定できないとバイクが倒れてしまうなんてことも。
しかし、バイクを積むための専用アイテムや、しっかりした道具があれば、慣れていない人でも簡単にガッチリと固定することができます!
そこで、
- バイクの固定に必要なもの
- 固定するコツ
をご紹介しますので、バイクを車で運びたいと考えている人は、ぜひご一読ください!
バイクの車載は固定を確実にしないと事故につながる
バイクを車載する時は、固定を確実にしなければ、
- バイクが破損する
- 車の窓ガラスが割れる
- 乗っている人がケガをする
- 荷物が潰れる
などの危険があります。
バイクが倒れることで、ミラーやレバー類が折れてしまったり、突起物に接触して傷がついてしまう可能性があります。
また、バイクを車載した時は、ハンドルの位置が窓ガラスと同じであるため、倒れてそのままガラスを割ってしまうことも。そうなってしまえば修理代もバカになりません!
さらに、荷物を載せていれば潰れてしまう可能性もあるでしょう。
バイクや車が壊れるのは良いものの、最悪の場合、人が乗っているところにバイクが倒れてケガをする可能性もゼロではありませんし、運転中バイクが倒れたのに気を取られ、事故を起こしてしまうことも考えられます。
バイクを車載して固定するために必要なもの
大型バイクとなれば200キロ近くにもなるバイクを車内で直立させ、運転中の揺れにも耐えられるように固定できなければいけません。
そこで、バイクを車載するのであれば以下の5つを用意しておきましょう。
- ラダーレール
- バイクスタンド(ホイールクランプ)
- タイダウンベルト
- ハンドルサブベルト
- フロントブレーキロック
- タイダウンベルト(ソフトフック)
ラダーレール
バイクを車内に積み込むために必要なラダーレールは、長さや材質もメーカーによって様々ですが、おすすめはアルミ製の2つ折りタイプです。
バイクを積み下ろしする人が乗り降りするためのラダーも用意しておけばさらに積み込みが楽ですね!
レダーレールを選ぶ時は、
- 長さ
- 重さ
- 耐荷重
といったことを確認しましょう。
ラダーレールが短い
メリット・・・収納に困らないため邪魔にならない
デメリット・・・傾斜が急でバイクを積む時に重くて大変
あまりにラダーレールの長さが短いと、バイクを乗せるのが大変ですので、ラダーレールの長さは積み込む高さの3倍の長さを基準に考えましょう。
また、ラダーレールは基本的に車内に入れて頻繁に出し入れするため、軽い方が良いでしょう。
さらに、忘れてならないのがラダーレールの耐荷重です!
例えば耐荷重200kgのラダーに200kgと限界の重さのバイクを乗せると、ラダーがしなり徐々に曲がってきます。最悪の場合は積み込み途中で割れて大ケガをすることも考えられます。
そのため、ラダーレールを選ぶ時は、積み込むバイクの重さに対して耐荷重に余裕があるものを選びましょう。
バイクスタンド(ホイールクランプ)
バイクを自立させるために必要なもので、フロントタイヤをクランプにはめ込むだけでガッチリ噛み込み、あっという間に直立状態にできます。
バイクをまっすぐ押し入れると下のホイールの受けがシーソーのように動き、前方の受けにガッチリハマる仕組となっています。
ホイールのサイズによって受けの高さを調整すれば、12インチのミニバイクから18インチの大型バイクまで対応していますので、これ1台あれば安心ですね!
ただ、サーキット用のタイヤで熱が残ったままクランプすると、
- クランプでタイヤが変形する可能性がある
- タイヤがクランプにくっついてしまうこともある
といったことに注意する必要があります。
タイヤにクランプの跡がついてしまったり、場合によっては変形してしまう可能性があります。
また、タイヤがクランプにくっついて外す時に苦労するため、クランプする時はタイヤが冷えた状態で行いましょう。
タイダウンベルト
バイクを固定する時に必要なもので、ラチェット式のものと、カムバックル式のものがあります。
- ラチェット式
メリット・・・ハンドルを動かして締め込むため、より強固に固定できる
デメリット・・・ロックを解除する時はちょっと面倒
- カムバックル式
メリット・・・ベルトを引っ張るだけで締め付けられるから簡単
デメリット・・・締め付けの力が弱く重いバイクの固定には注意が必要
バイクが1台であれば最低2本用意しておけばいいでしょう。
あまり長いものだと余っているベルト部分が邪魔になるので、バイクを固定するものであれば2mもあれば十分ですね。
ハンドルサブベルト
ハンドルサブベルトを使用すると、直接バイクにタイダウンベルトを取り付けるわけではないため、バイクを傷つけずにがっつりと固定することができます!
ただし、タイダウンベルトで下から引っ張る場合に使用できるため、上から引く時は使い辛いでしょう。
フロントブレーキロック
運転中の加減速によってバイクが前後に動かないようにするにはギアを入れておく方法もありますが、ギアを入れていると、遊びがある分動いてしまいます。
かといってゴムバンドでも固定できますが結構面倒です。レバーをガッチリ固定するの手間がかかるんですよね…
そこで役立つのがワンタッチでフロントブレーキをかけた状態にできるフロントブレーキロックです!
値段も安価で小さいため、バイクのラゲッジルームに常備しておいてもいいですね!
タイダウンベルト(ソフトフック)
バイクに直接フックをかけると傷をつけてしまう可能性があったり、スロットルなどフックを直接かけてはいけない部分にかかってしまうことも考えられますが、そんな時は、ソフトフックのタイダウンベルトを使用するといいでしょう。
タイダウンの長さが足りない時に追加で延長することもできます。
Oの字になっているタイプと、先端だけ輪になっている8の字タイプがありますが、Oの字タイプの方が使い勝手が良いのでおすすめです。
乗用車でバイクを運ぶならヒッチキャリアやトレーラーがおすすめ
自宅の車にバイクが入らない場合でも、ヒッチキャリアを使用すればバイクを運ぶことができます。
車のリアフレームにヒッチメンバーという金具を引っ掛け、ヒッチキャリアを後付けで取り付けられます。
これさえあれば軽自動車であってもある程度の大きさのバイクを積むことができるでしょう。
また、もっと大型のバイクを運びたい人は、牽引式のトレーラーを選択するのもおすすめです。
トランポに用意しておきたいもの
バイクを固定するために必要なものをご紹介しましたが、用意してあると便利なものをご紹介します。
サイドスタンドパッド
ホイールクランプを使用せずに車内でバイクを固定する時は、サイドスタンドをかけた状態で固定すると安定します。
しかし、サイドスタンドの足場が悪いと逆に不安定になってしまうことも。
また、ミニバンやワゴン車などシートを取り外した車の床面はマット状になっているため、サイドスタンドをかけると、めり込んでマットに穴が開いてしまうことも。
そんな時はサイドスタンドパッドを引いておけば、足場もしっかりし、車も傷つけないでしょう。
簡易サイドスタンド
レース車両など、サイドスタンドがなく、ステップが可倒式でない場合、簡易サイドスタンドを使用することをおすすめします。
J-TRIP製のサイドスタンドであればバイクの大きさによって高さを変えられるのでおすすめです!
リアガラスを守るための保護シートも貼っておく
車内にバイクを積むと、リアガラスにハンドルやレバーが当たる位置になります。
そのため、万が一ガラスに接触しても、傷がつかないよう保護フィルムを貼ることをおすすめします。
バイクを車載するときにしっかり固定する5つのコツ
バイクを車載する時に必要なものをご紹介しましたが、しっかり固定するにはコツがあります!
- バイクを引っ張るベルトの張力は左右均等にする
- スイッチ類やワイヤーの引っ掛かりに注意
- 揺れることを想定して縛る
- サスペンションをストロークさせ、テンションをかける
- 電子スロットルの場合は紐をハンドルに直接かけない
以下で詳しくご紹介しますね!
1.バイクを引っ張るベルトの張力は左右均等にする
車内にバイクを固定するときは、バイクの角度はできるだけ左右均等にし、タイダウンの聴力も均等になるよう意識しましょう。
また、どちらか片方に力がかかっていると、片方のタイダウンにかかる張力が弱くなり、揺れの大きさによっては緩んでしまうこともあります。
バイクをサイドスタンドに立てかけて固定する場合も同様に、できるだけタイダウンにかかる張力が均等になるようにしましょう!
2.スイッチ類やワイヤーの引っ掛かりに注意
フックを掛ける位置はフレームやハンドルなどガッチリ固定できる部分にしましょう。
また、タイダウンを張った時にベルトがワイヤーやスイッチにかかっていると、しっかり張ることができないどころか、部品を破損してしまう危険性もあります。
3.揺れることを想定して縛る
車で移動するため、バイクは常に揺れの影響を受けます。
そのため、
- 揺れた時にタイダウンが緩んでしまわないか
- バイクが前後にも動かないか
といったことを確認しましょう。
タイダウンで固定した後に一度バイクを前後左右に揺すり、動かないかどうか確認するといいですね!
4.サスペンションをストロークさせ、テンションをかける
バイクを固定するときに前方からタイダウンで縛る時は、バイクのフロントフォークがストロークするくらい縛りましょう。
サスペンションが戻ろうとする力が働き、より強固に固定することができます。
5.電子スロットルの場合はベルトやフックを直接ハンドルにかけない
最近のバイクは電子スロットルが主流になりつつありますが、電子スロットルの場合、センサーが付いていたり、スロットルの動き自体が軽いため、直接ベルトやフックをかけると電子スロットルの調子が悪くなることもあります。
そのため、できればハンドルサブベルトを使用してスロットルに直接力がかからないようにしましょう。
まとめ
バイクを車に積んで運ぶには、揺れに対応できるようにしっかり固定する必要があります。
しかし、闇雲に固定してもバイクを傷つけてしまう危険がありますので、今回ご紹介したアイテムから最適なものを使用するといいでしょう。
また、バイクをしっかり固定するコツをもう一度まとめると、
- ベルトの張力は左右均等
- スイッチ類やワイヤーの引っ掛かりに注意
- 揺れることを想定して縛る
- サスを縮めてしっかりテンションをかける
- 電子スロットルの場合ハンドルに直接かけない
となりますね!
正しい道具とポイントを押さえて、しっかりバイクを固定できるようにしましょう!