バイクレースでもよく聞くレプソルカラーですが、そもそもレプソルとはどういうものなのでしょうか?
「外国の企業??」
「何屋さん??」
と思う人も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、レプソルについての企業情報や、レプソルカラーのバイクについて徹底的にご紹介します!
レプソルとはスペインの石油・ガス業会の企業のこと
レプソルとは、スペインの石油・ガス業会の企業のことで、世界30カ国以上に展開しています。
石油やLPG(液化石油ガス)の
- 探査・・・石油の存在するところを探すこと
- 採掘・・・見つけられた油層から掘り出すこと
- 精製・・・蒸留装置や精製装置によって石油製品が作られること
から石油化学製品の生産・販売・輸送を手がけている総合エネルギー企業とも言えるでしょう。
特にスペインでは最大の規模を誇っており、LPGの卸売りにおいても年間約300万トンの販売実績と全世界第3位に入る企業です。
レプソルの主な拠点
レプソルの主な拠点をご紹介します。
まず、
- スペイン・・・5ヶ所
- アルゼンチン・・・3ヶ所
- ペルー・・・1ヶ所
と9ヶ所の製油所を持ち、120万バレル/日以上の精製能力を持っています。
また、販売拠点は、ヨーロッパや中南米を中心に全世界6900ヶ所以上の販売拠点も持っています。
さらに化学製品を製造するコンビナートも、
- スペイン・・・2ヶ所
- アルゼンチン・・・3ヶ所
と5ヶ所に構えています。
日本ではあまり流通していませんが、ヨーロッパ南部とメルコスール(南アメリカ諸国の関税同盟)を主な市場としています。
レプソルカラーは”バイブラントオレンジ”
ちなみにレプソルカラーはバイブラントオレンジというオレンジ色だそうですね。
カラーコードはこの色が近いのではないでしょうか?
#EA8C2C
ホンダのメインスポンサーである「レプソル・ホンダ」
ホンダのレースバイクといえば「レプソル・ホンダ」というイメージが多いかと思いますが、レプソルとパートナーシップを結んだのは1995年が始まりでした。
パートナーシップとは、要はメインスポンサーということ。
↓スポンサーについてはこちらでも詳しくご紹介しています。
レプソルがメインスポンサーを務めているのは、25年間以上に渡っています、ホンダの輝かしいモータースポーツの歴史の中で常に認識されていました。
レプソルとホンダは1990年代の2ストローク時代からエンジンの開発協力から始まり、のちに4ストロークエンジンへと開発の場を進めていきました。
また、2014年のMotoGPマシン「RC213V」の軽量化に伴い、燃料タンクを1リッター削る開発に両社は燃料と潤滑油の共同開発を行なったとされています。
レプソルカラーが採用されている【バイク】
先ほどもご紹介したようにレースでパートナーシップ契約を結んでいるため、世間的にも「レプソルカラー=ホンダのバイク」というイメージが付いているようにも思います。
実際ホンダから販売されているバイクの中にはレプソルカラー仕様があったり、カスタムメーカーからレプソルカラーの外装キットが販売されていたりしています。
そこでレプソルカラーが採用されているバイクについてまとめてみました。
ホンダワークスのバイク
まずはレプソルといえばホンダワークス。
特にMOTO-GP界では何年もの間ホンダワークスはレプソルカラーで走り続けているため、まずはホンダワークスのバイクからご紹介していきます。
RC213V
2016年から2019年までMOTO-GPクラス4連覇を果たしているホンダのチャンピオンマシン。現在も最強のバイクとして君臨しています。
フロントカウルにはウイングレットが投入されており、ダウンフォースを確保するのが最近のトレンドのようで、見た目もかなりインパクトがあります。
また、ワークスマシンの技術が惜しげも無く投入されたまま市販化されたバイクRC213V-Sも販売されています。
こちらの販売価格はなんと2,000万円オーバー。
耐久性や採算度外視の部品は市販パーツに交換したものの、他の部品はほぼワークスのバイクと変わらない仕様となっています。
NSR500
2ストローク500ccのエンジンから200馬力以上のパワーが出力されるモンスターバイク。
有り余るエンジンパワーをどうにかコントロールするためにビッグバン・エンジンが開発されたりと、様々な解決策が試されているというエピソードも残っています。
この時代を代表するライダーはフレディ・スペンサーやワイン・ガードナー、ミック・ドゥーハンなどバイク好きなら一度は聞いたことがあるライダーが集結しています。
そして2003年の4ストローク化に伴い、後継車のRC-211Vに次の役目を託しました。2ストローク時代の伝説として歴史に残るバイクと言えるでしょう。
モンテッサ COTA4RT
トライアル世界選手権に参戦しているモンテッサHRCの参戦バイクも当然レプソリカラーとなっています。
10年以上世界チャンピオンにもなっているトニー・ボウ選手や日本でただ一人世界チャンピオンになった藤浪貴久選手が乗っていることでも有名ですね。
さらに同じようなカラーリングのコンペモデルとしてHRCから販売されていますので、トライアル好きなら一度は乗ってみたいところです。
NSRシリーズ
ホンダの2ストロークバイクシリーズであるNSRシリーズは、ライバルのヤマハRZに対抗するために開発されたバイクとなります。
1984年のNSR250を皮切りに瞬く間にホンダのフラッグシップモデルへと成長を遂げることになりました。
そしてホンダのレーサーレプリカといえばNSRと呼ばれるほどの位置付けとなったため、ワークスバイクで採用されているレプソルカラーが施されたモデルも次々と登場しました。中でも代表的な2台をご紹介します。
NSR250
バイクブーム最盛期でもある80年代に登場したNSR250。特に88年型は史上最強モデルとも言われており、ヤマハのTZR250や、スズキのRG250Γをも凌ぐほどの馬力で有名です。
エンジンには世界初というコンピュータ制御のPGMキャブレターを採用し、45馬力を絞り出していました。
あまりのハイパワーぶりに、ライバルメーカーからは物言いがではほどで、翌89年には明らかに出力が抑えられたモデルが販売されてしまうほどです。
NSR50
50ccのミニバイクでもレプソルカラーのデザインが登場していました。
NSR50もまた、当時の50ccバイクの中では圧倒的な戦闘力を誇っており、ゼロハンモデルのNSRとして現在も非常に高い人気で取引されています。
CBRシリーズ
現在のホンダのフラッグシップモデルであるCBRシリーズには、CBR1000RR以外にも、ほとんどの排気量でレプソルカラーが採用されています。
どれもRC213Vを連想させる風貌をしておりかなりカッコイイ見た目に仕上がっています。
CBR1000RR
ホンダの最速モデルのCBR1000RRは、正直なところライバル車種に馬力面で劣る一面を持っていました、
しかし2020年に登場する新型モデルの馬力は約218馬力と、ライバルメーカーのスーパースポーツに決して決して引けを取っていません。
写真にあるレプソルカラーのCBRはひと昔前のモデルのSC59モデルですが、こちらのバイクも耐久選手権でチャンピオンになるなどの実績も豊富に持っていますので、実力はお墨付きです。
CBR600RR
ミドル級のCBRで、欧州を中心に繰り広げられるスーパースポーツ選手権でも活躍しているバイクです。
600ccの排気量であるバイクですが、跨ってみると400ccクラスのバイク並みにコンパクトに仕上げられており、非常に乗りやすいバイクとなっています。
そのため、意外とバイク女子からの人気も高く、販売終了されたものの今尚国内では人気のバイクでもあります。
CBR250R
最近最も人気が出てきた250ccクラス。きっかけはCBR250Rが作ったと言っても過言ではありません。
単気筒で扱いやすいエンジンながら非常に扱いやすい車体であるため、老若男女問わず乗れるバイクとして爆発的な人気を読んでいます。
また、タイで生産されているため、車両本体価格も比較的安く、購入しやすいのもポイントです。
さらに最近は2気筒でよりスポーティになったCBR250RRが販売されており、こちらのレプソルカラーも話題を読んでいます。
CBR150R
国内ないくでは非常に珍しい150ccクラスのバイクですが、CBR250と同じくタイホンダで生産されているバイクとなっています。
見た目は非常にスリムでかなりコンパクトですので、免許を取ったばかりの人でも簡単に乗りこなすことができます。
車体は少し重いですが、トルクフルなエンジンのおかげでキビキビと動きます。
スーパーカブ
2017年のホンダレーシングサンクスデーのイベントで登場したのは、なんとレプソルカラーのスーパーカブでした。
現在はウェルカムプラザ青山に展示されているのみで市販化はされていませんが、さすがホンダの力作とも言うべきか、カッティングシートではなく専用のペイントとなっています。
しかもイベントでMOTO-GPライダーのマルク・マルケス選手やダニ・ペドロサ選手がツインリンクもてぎの本コースを激走したと言うエピソードもあります。
しかも展示されているカブのフェンダーにはマルケス選手のサインも書かれているため、現在では秘蔵コレクションとして展示されているということですね!
EV-neo
ホンダのMOTO-GPチームで移動用の足として使われている電気スクーターEV-neoもレプソルカラーを身に纏っています。
東芝製のリチウムイオン電池をシート下に搭載しており、約30分ほどで充電完了するため実用性も抜群です。
メーターは視認性に優れたデジタル表示が採用されており、トリップメーターの同画面内に収まっていますので、非常に見やすい構造をしています。
現在ホンダから企業用にリース販売されており、一般的には購入することができませんが、鈴鹿サーキットやHSR九州などで試乗会がされるため、タイミングが合えば私たちも乗れるかもしれませんね。
エアブレード
ベトナムホンダが生産する原付2種のスクーターで、国内では輸入モデルとなります。車体サイズが1,901mmと大きく、2人乗りでも楽々乗ることができます。
国内ではあまり見かけることがありませんが、欧風デザインのバイクとして街中を走っていても違和感がありませんので、好きは人は多いはず。
さらにレプソルカラーとなればかなりスポーティなルックスに仕立てられていますので、ツーリング先でも人気者になること間違いなしですね。
フォーチュンウイング125
中国ホンダから販売されている125ccのネイキッドスポーツモデルのバイクで、日本ではあまり見かけないためピンとこないかもしれません。
インドネシアなどで見かけるスクーターのようなデザインですが、大きな車体とアップハンドルで、乗り心地はかなり良さそう。
また、メーターを見てみると140km/hまで刻まれており、かなりスポーティー感が意識されています。
さらにタイヤは前後とも18インチの組み合わせで、ホイールもきちんとオレンジに塗装されているのもかっこいいですね!
ちなみに車両本体価格は税込み202,900円と、インジェクションモデルの125ccバイクでこの値段はかなり安い方ではないでしょうか?
レプソルカラーが採用されている【車】
レプソルカラーが採用されているものは何もバイクだけではありません。
今でこそあまり見かけなくなりましたが、レプソルは過去にはさまざまなレーシングマシンのメインスポンサーを務めていたことがあるようですね。
三菱 パジェロエボリューション
2007〜2008年にかけてダカールラリーに参戦していた三菱パジェロは、2007年に総合優勝を達成しています。
この時の車はパジェロエボリューションで、日本人ドライバー増岡浩氏も参戦していました。
レース序盤はパンクやトラブルに見舞われたものの、後半に巻き返し、総合5位でフィニッシュしています。
ちなみにこの年登場した新型パジェロエボリューション4台が参戦し、激戦の中全車完走という安定感を示しました。
ちなみにこの年、ダカールラリーの総合優勝を記念してレプソルカラーの特別仕様車も販売されています。
1ヶ月の限定生産でしたので、現在ではなかなかお目にかかれないかもしれませんね。
Arrows A20
1999年のF1参戦チームアロウズのマシンは、フロント部分がレプソルカラーに塗装されているオレンジのF1マシンが非常に印象的でした。
また、この年はティレルから移籍してきた高木虎之介がドライブしたマシンでも有名です。
”レプソルツーリング”なるものもあるらしい
Twitterを見てみると、レプソルカラー好きのバイカーが集まってレプソルツーリングなるものが企画されることもあるようですね。
やっていることはマスツーリングとなりますが、これだけレプソルカラーのバイクが集まるのは圧巻ですね。
バイクは同じバイクに乗るもの同士の繋がりもありますので、レプソルカラーのバイクに乗っている人はこのようなイベントを企画してみてもおもしらいかもしれませんね!
レプソルオイルの評判・口コミ
冒頭でもご紹介しましたが、レプソルはもともとオイルメーカーでもありますので、最後にレプソルオイルについてご紹介していきます。
日本では馴染みが薄いレプソルオイルですが、もちろん購入することもできます。実際に購入した人の評判や口コミを見てみましょう。
- 高負荷が高い軽自動車のターボエンジンに使ってますが、エンジン音は静かで、燃費もそこそこいいので、次回も買いたいです。難点は軽自動車向けの3L缶がないぐらいですね。(アマゾン)
- 値段の割にすごくいいです。エンジンはよく回るし、静かだし良い買い物をした気がする。この価格で全合成はあり得ない(アマゾン)
- 最高速で焼付けが無くなったのが◎。トルク感が落ちたのは、粘度と比例しているかも。安くないし、このまま無くなるまで乗ることにする。(価格com)
- 自分のバイクに合っていて、シフトフィーリングも最高です。前回は10W40を入れましたが、今回は10W50にしてみました。(Yahooショッピング)
- ベンツのターボ車の為に購入しました。このグレードでこの値段はいつも購入している部品店より安かったです。(Yahooショッピング) こうやって見ると悪い評価が無いように見えるかもしれませんが、探したところ本当にありませんでした。
評価を見ると、価格が安くて性能が良いというコスパが優れていることが目立ちますね。
レプソルオイルを取り扱っているお店
レプソルオイルを取り扱っているお店は、
- 東北・北海道・・・6店舗
- 関東・甲信越・・・51店舗
- 東海・北陸・・・92店舗
- 関西・・・28店舗
- 中国・四国・・・80店舗
- 九州・・・28店舗
と、全国に285店舗ほどあります。※詳しい販売店情報はこちらで確認できます。
販売店が近くにない場合は、ネットで購入する方がいいでしょう。
レプソルが取扱っている製品
レプソルのオイルは大きく分けて4輪用、2輪用、ディーゼル用と3種類に分けられます。
日本で販売しているオイルをご紹介しますね。
2輪用オイル「MOTO」シリーズ
2ストロークオイル↓
2輪用のオイルも5種類に分けられます。
- Racing/High Performance
- Fully Synthetic
- Synthetic Blend
- Premium Mineral
- 2 Stroke
4輪用オイル「ELITE」シリーズ
国産車、輸入車問わず幅広く対応するELITEシリーズは、
- LONGLIFE・・・欧州の車によく使われるスタンダードオイル
- ECO・・・低粘度のオイルで省燃費エンジンに威力を発揮する
- STANDARD・・・万能オイルで全ての車に向いている
- SERVICE・・・優れた基本性能を実現しており多走行車にもおすすめ
- DIESEL OIL・・・ディーゼルエンジン用オイル
があります。
4輪用フラッグシップオイル「CARRERA」シリーズ
スペイン語で「レース」という意味を持つ4輪オイルのフラッグシップモデルであるCARRERAは2種類の粘度が存在します。
2種類とも100%化学合成油となっています。
CARRERA 5W50
高い低温性能と同時に優れた酸化安定性・耐摩耗性能を実現し、マルチに性能を発揮するオイルです。
CARRERA 10W60
ハイパワーエンジン特有の磨耗に対して優れた保護性能を発揮しながら極限までエンジンの出力を引き出します。大排気量やハイパワーのエンジンにおすすめします!
ディーゼルエンジン車対応の「PREMIUM」オイル
ほとんどのガソリン車、ディーゼル車問わず適合する化学合成油で、有害物質粒子の放出を最小化することができます。
まとめ
レプソルはレースの世界では非常に有名で、オレンジのカラーリングの車やバイクは非常に人気があります。
日本であまり馴染みのないオイルメーカーとも言えますが、その信頼性はMOTULやカストロールなど他のオイルメーカーにも引けを取りませんので、この機会に一度使ってみてはいかがでしょう。