サーキット走行などバイクレースする時に加入しておきたい傷害保険について

レースを長く続けていると、どうしても避けられないことが「ケガ」に対する備え。

特にバイクレースでは、転倒するとどうしてもケガにつながるリスクが発生します。

しかしサーキット走行中に発生したケガは、通常の傷害保険では保険金が支払われないことがほとんど。そのためにサーキット走行のハードルが上がっているとも考えられます。

しかし、だからと言ってサーキットを走る時は無防備で走るということではありません。

そこで本記事では、筆者が実際にレースをしている時に入っていた傷害保険をご紹介します。

本記事の情報は2017、2018年時に実際筆者がサーキット走行中に怪我をした際の体験談を元に作成しております。当時は本記事でご紹介する保険は当時全て適応できましたが、現時点で必ずしもご紹介する保険が適応されると保証するものではありません。

この点をご理解いただいた上で読み進めてください。

目次

バイクでサーキット走行するなら「傷害保険」には入っておきたい

当然ながらサーキット走行で転倒し、万が一ケガをしてしまえば仕事ができなくなることもあります。

そうなると人によっては収入が0になるため、生活に支障をきたしてしまいます。

そのため、万が一ケガをした際は、自分が1日あたりの最低限必要な金額を計算し、その分を保険で賄えるようにしておく必要があります。

さらに入院してしまったときのことも考えると、1日あたりの入院費用についても考えておかなければいけません。

大手の民間保険会社だと保険金が支払われない

筆者はレースを始める時、民間の保険相談コーナー(ショッピングモールなどにある保険加入相談所)で入れる保険を探していました。

しかし、外資系、国内の保険会社とほぼ全ての保険会社でサーキット走行中のケガは保険が適用できないと言われてしまいました。

実際にレースしていた時に入っていた傷害保険

結局大手保険会社では保険料も高くサーキット走行中が適応外ということで諦めたのですが、レース仲間に聞いて回るうちに、最終的に3つの保険を見つけることができました。

  1. こくみん共済
  2. 県民共済
  3. 中小企業共済協同組合

①こくみん共済

お馴染みの全労災が提供している「こくみん共済」です。掛け捨ての保険ですが、比較的掛け金が少なくても手厚いサポートを受けられる保険で有名です。

新聞の折込チラシに入っていたり、ポスティングされたりするためご存じの方も多いと思います。

筆者はこくみん共済の「傷害安心Wタイプ」に加入しました。

月々の支払い額が2,000円と少し高いイメージですが、

  • ケガの種類・部位によって金額が決められている
  • 5日未満の通院でも保険料が支払われる
  • 余剰金が発生したら毎年還元される

サーキット走行では骨折などのリスクがありますので、ケガの種類、部位によってある程度まとまった金額が支払われるのは本当に助かります。

もし保険料を安くしたいのであれば、月々1200円の「傷害安心タイプ」にすると良いかもしれません。

②県民共済

各都道府県が運営している保険事業の県民共済もサーキット走行によるケガでも保険金が支払われます。

各都道府県によってプランが異なるかもしれませんが、筆者は地元が三重県であったため、三重県民共済の「入院保障2型」に加入していました。

こちらはケガをして入院した時用の保険として考えていました。

入院で1日あたり10,000円が支払われ、ケガの際の通院も1日あたり1,500円出ます。

月々2,000円の支払いですが、こちらも毎年余剰金が発生した際に戻ってくるため、そこまで大きな出費にはならないと思います。

③中小企業共済協同組合

これは主に中小企業の現場仕事の人などが加入している保険です。

筆者は三重県の中小企業共済協同組合が実施しているすこやか共済という保険にも加入していました。

月々900円の掛け捨てタイプですが、これだけの保険料で怪我をした時の通院の際は1日2,000円、入院の場合は1日4,000円が支払われるため、本格的にレースを行う人にとってはかなり安心して加入できる保険だと言えるでしょう。

こういう保険は各県によって色々あると思います。

各サーキットで走行時に加入できる【スポーツ安全保険】もある

サーキット走行をする時は、自分達で保険に加入しておかなければいけないというイメージを持ったかもしれません。

しかし現在は、ほとんど全てのサーキットが独自に保険会社と提携し、サーキット走行時のみ加入できる「スポーツ安全保険」が用意されています。

特に鈴鹿サーキットなどの大きなサーキットでは、ライセンスを取得する際に年間の更新料の中に保険料も含まれており、無条件で保険に入ることになります。

地方のミニバイクコースなどでも当日任意で入れる1日保険に加入できるところがほとんど。そのため、無保険でサーキット走行をすることはないと言えます。

まとめ

大手民間企業の保険では、サーキット走行でのケガに対して保険金が支払われることはありません。

ただし、次の保険はサーキット走行でも保険金が支払われます。

  • こくみん共済
  • 県民共済
  • 中小企業共済協同組合
  • 各サーキットのスポーツ安全保険
    ※MFJ公認レースの時はMFJのスポーツ安全保険

ちなみに筆者はこの保険を全て入っていました。

本格的にレースをしていると小さな捻挫や骨折が付きものです。その度にしっかり保険料が支払われるようなセーフティネットを作っていたのは本当に良かったと思います。

また、万が一ケガをしてしまうと、精神的なダメージも大きいんですよね。

特にケガで身体もまともに動かせない上に、そんな状態だとバイクも直せないし、仕事もできない。沢山の懸念事項が一気に押し寄せてきます。

でも、そんな時にせめて「お金」の心配をしなくても良い状況が作れるのは何よりも大きい。身体を治してまたレースにチャレンジしてみようという気になれます。

バイクでサーキット走行するのなら必ず保険に入るべき

サーキット走行は、もちろん自己責任の世界でもあります。しかし、そんなところである以上、リスクに対する備えはしっかりおこなっておきたいところです。

ネットでは、やはりサーキット走行でのケガは保険は支払われないという情報も多いですが、探せば必ずあります

そのため、万が一のことも想定してサーキットを走る前に一度安全・リスクについても考えてみてはいかがでしょう。

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この記事を書いた人

19歳から約10年間バイクレースをする/鈴鹿4時間耐久レースクラス優勝/全日本選手権フル参戦経験あり
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