サーキット走行したいけど、ライセンスを取っていきなり走り出すにはハードルが高いと思うこともあるでしょう。
そんな方にはサーキット走行会に参加することをおすすめします!
今回はサーキット走行会のメリットや必要な準備をご紹介します。
サーキット走行会はショップや団体が主催する走行イベント
サーキット走行会とは、ショップや団体が主催のサーキット走行イベントのこと。
団体でサーキットを貸し切って走行するため、レースのようなガチガチの雰囲気ではなく、レクチャーを受けながら走行したり、先導車もついて走ってくれたりと、初心者でも走りやすい走行イベントとなっています。
サーキット走行会に参加する4つのメリット
サーキット走行会には以下のメリットがあります。
- 安全に走る技術が身につく
- レベルに応じて細かくクラスが分けられている
- 先導車が付く
- サーキット走行の基本ルールを知ることができる
順にご紹介しますね。
1.安全に走る技術が身につく
サーキット走行は一般ではあり得ないほどのスピードを出して自由に走ることができます。
そのため、バイクの「走る」「止まる」「曲がる」といった基本動作を思う存分練習することができるため、バイクを操る技術が身につきます。
また、バイクの動きや高速走行に慣れることで一般道での運転に余裕が生まれるというメリットも。
2.レベルに応じて細かくクラスが分けられている
スポーツ走行の場合はレベルもバラバラなため、初めて走り出す人にとっては周りが速すぎて「ちょっとムリかも…」と思うこともあるでしょう。
しかし走行会の場合は参加ライダーによって細かくクラスが分けられており、途中でクラス変更も可能であるため、周りのペースを気にせずに走行することができます。
3.先導車が付く
初めてサーキットを走行する人でも基本ラインを覚えられるように熟練ライダーがゆっくりしたペースで先導してくれます。
また、上級者レベルになるとペースも上げて走行してくれるため、しっかり走り込みがしたい人も十分に勉強になるでしょう。
4.サーキット走行の基本ルールを知ることができる
走行会の各走行前には「ブリーフィング」というサーキットのルールやマナーを確認する講習会があります。
このブリーフィングは初心者でもわかりやすく説明してもらえるため、サーキット走行の知識はこの機会に覚えておきましょう。
サーキット走行会に必要なもの
一般的にサーキット走行会で必要であるものを下記にまとめましたので、ご参考にどうぞ。
サーキット走行会の種類によっては装備を無料で貸し出してくれるところもあるため、各主催者に確認してみましょう。
ヘルメット
バイクに乗るには最も大切な装備でもあるヘルメットは、全体が覆われているフルフェイスヘルメットで、MFJ公認かJIS規格品と同等以上のものを使いましょう。
また、一度転倒して大きく傷ついたり、古すぎるものは安全上使用しない方がいいでしょう。
ライディングウエア
理想はMFJ公認のレーシングスーツですが、初心者クラスなどがある走行会では、クラスによって安全が考慮された一般的なライディングウエアで走行することができるところもあります。
また、そのような場合はプロテクターの貸し出しもしている場合があるため、事前に確認しておくといいでしょう。
レーシンググローブ
レーシング用のグローブはは関節部にプロテクターがついており、素材も丈夫で柔らかいものが使用されています。
レーシングブーツ
レース専用のレーシングブーツは十分な強度があり、操作性も優れています。稀に靴底が熱でめくれてくるものもあるため、あまりに安すぎるものは避けておいた方がいいとも言えます。
できれば用意しておきたいもの
走行会では必須であるというわけではないものの、レースでは必須なものばかり。
そのため、のちに本格的にサーキット走行に挑戦するのであれば揃えておいた方がいいでしょう。
ヘルメットリムーバー
ヘルメットの中にかぶるインナーようなもので、転倒で首にダメージを受けた際に首に負担をかけずにヘルメットを脱がすことができるため、もしもの時に備えておくといいでしょう。
脊椎パッド
レースでは必須となっている装備で、レーシングスーツの背中部分に装着し、転倒時の脊椎へのダメージを軽減します。
チェストガード
レーシングスーツ内の胸部に入れて保護するタイプのプロテクターで、レースでは使用が義務化されています。
一般的にも交通事故でも胸部の損傷が注目され、警視庁でも装着を推奨されています。
エアバッグベスト
転倒してバイクから離れると車体とつないでいたプラグが抜け、ベスト内にガスが充満し、ベストが膨らむ構造でクッションのように体を守ってくれます。
現時点では必須ではありませんが、この先安全上で最も重要な装備の一つとなるでしょう。
サーキット走行前にはバイクを入念に準備しよう
一般的なバイクと違い、サーキット走行はバイクへの負担がかかるため、念入りな整備が必要になります。
もちろん特別なことではなく、安全に走行できるようにな確認事項であるため、いつもより念入りに点検するつもりでしておきましょう。
以下の項目を点検しましょう。
- ブレーキパッドやブレーキディスク
- エンジンオイルの量は適正か、劣化していないか
- チェーンは伸びていないか
- スプロケットが摩耗していないか
- タイヤは硬化、劣化していないか
- フロントフォークのオイルが滲んでいないか
- ボルト類が緩んでいないか
- ガソリンは足りるか
サーキット走行前で走る前にしておくこと
公道を走るバイクには保安部品が付いています。保安部品にはヘッドライトやミラーなど、割れやすい部品が多数取り付けられているため、安全のために取り外しておきましょう。
また、取り外せないものに関しては破片が飛び散らないようにガムテープやビニールテープで固定しておきましょう。
サーキット走行会の流れ
主催によってそれぞれ変わりますが、大まかなスケジュールは以下の通りとなます。
- 受付
- 車両の走行前チェック
- 走行前ブリーフィング(講習会)
- サーキット走行
- 終了ミーティング
もちろん各主催者によって違うものの、だいたい午前中に到着後し、走行の注意点などといった講習を受け、バイクの確認をして午前と午後にそれぞれ走行を行うといったかたちが多いでしょう。
走行会はどれくらいかかるの?
走行会はスポーツ走行と違って値段は高くなりがちです。
普通のスポーツ走行の場合だと、
- サーキットのライセンス(年間約3万円)
- 走行料金(1枠30分約3,000〜4,000円)
かかります。他に現地への移動費やガソリン代もかかりますし、当然走行する本数が増えれば増えるほど金額が高くなってきます。
対する走行会ではあるショップ主催の走行会では筑波サーキットでの走行費用は2時間あたり48,000円かかるという情報もありました。1日數十分走ってこの金額…結構違いますよね。
ただ、走行会の金額が高くなってしまうのは、
- サーキット自体を貸し切って主催しているため、もとを取るにはある程度まとまった金額が必要
- レクチャーや先導走行など、人手がかかるから
といったことが考えられます。
しかし、走行に関して熟練レイダーがしっかりと教えてくれる機会もあり、ほかの人とも交流できることを考えると決して高すぎるということはないはずです。
走行会で万が一の場合は?
走行会では事前に誓約書を書きます。その内容は、「サーキット場での事故はアクシデントであるため、お互い様」というものです。そのため、走行会での事故は全て自己責任になるでしょう。
ただ、怪我などについては現地で1日限定の障害保険に加入することができるところがほとんどとなっています。
ただし、最低限の保険であることには変わりないため、事前に傷害保険などに加入しておくことをおすすめします。
実際に筆者がレースしているときにかけている保険はこちらで紹介しております↓
まとめ
サーキット走行はレースではないため、「速い」=「偉い」ということでは決してありません。
誰でも気軽にサーキット走行を始められる場所が走行会でもあり、楽しみながらライディングテクニックを身につけることも走行会では可能です。
そのため、まずは気になる走行会があれば気軽に問い合わせてみることから始めてみましょう!