バイクに乗るとアンチエイジング効果があったり、健康的になるという話ってどこかで聞いたことがあると思います。
でも実際にどのようになるのかというとイマイチわからないし、気になる人も多いはず。
特にバイクレースをしている人にとっても、集中力は欠かすことができないものでもあります。
そこで本記事では、
- バイクに乗ると集中力がどのように鍛えられるのか
- バイク乗りのための集中力を鍛えるおすすめの方法
と言った内容をご紹介していきます。
特に集中力を鍛える方法については、筆者が9年間バイクレースをしていた経験も元にご紹介しますので、
- ライテクを向上させたい
- サーキットも早く走れるようになりたい
という人はぜひご一読ください!
バイクに乗ると集中力が鍛えられる?
バイクに乗ると集中力が鍛えられるというのは本当なのでしょうか?
結論から言うと鍛えられると言えます。しかし漫然と乗っていても鍛えられるのかというと決してそうではありません。
要点を抑えて集中する期間を多く取ることで集中力が鍛えられます。
街乗りの場合
例えば街中を走行している時でも、見知らぬ土地では曲がり角の大きさや、車が飛び出してくるポイントなどでは用心深く構えながら走行すると思います。
実はこの状態は無意識に集中している状態だとも言えますが、慣れた道路を走っている時は、どうしても漫然と走ってしまいます。
そのような状態だと集中力は鍛えられません。
もちろん集中している時は、頭をたくさん使いますので、かなり疲れるのですが、筋トレと同じで、多少しんどい状態を経験することで鍛えられるのです。
サーキット走行の場合
サーキット走行をしていると、目まぐるしく変わる景色や路面とタイヤのグリップ感やフルブレーキ、加速…いかなる時も身体のセンサーを研ぎ澄ましていますので、常に集中している状態とも言えます。
そのためサーキット走行をすると、集中力をたくさん使うのでかなり疲れるんですよね。
しかも雨の走行となれば滑りやすい路面ですので、尚更疲れます。
しかしこのような状態をたくさん経験していると、自ずと集中力が鍛えられますので、サーキット走行は体力だけでなく動体視力や集中力など、あらゆる人間の能力が鍛えられるスポーツとも言えるでしょう。
ちょっと話は変わりますが、バイクに乗ると集中力が向上するのかということについては、大手バイクメーカーのヤマハと「脳を鍛える大人の計算ドリル」で有名な東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授によって研究がされていたようですね。
このことについても少しご紹介して行きます。
バイクに乗るとアンチエイジング効果があるのかヤマハが研究していた!
ヤマハ発動機は、バイクの運転と脳の活性化についての調査を行い、2009年にその研究結果を発表しました。そして研究に協力した川島隆太教授もその内容にびっくりしたそうです。
その研究の目的をざっくり説明すると、以下の2点となります。
- バイクに乗ると本当に脳は活性化するのか?
- バイクの運転を計測的にすると健康的に慣れるのか?
結論から言うと、バイクに乗ると脳が活性化することが科学的に証明されました。
しかし誰でもいつでもというわけではないようです。
普段からバイクに乗っている人の方が脳が活性化されやすい
この実験は、普段からバイクに乗っている現役ライダー11名と、免許はもっているが10年以上ブランクがある人10名の中から解析可能なデータが取れた11名のデータを元に出されました。
すると、現役ライダーの方がブランクのあるライダーと比べて脳が活性化し、集中力が高まることがわかったそうです。
一見してみると、ブランクのあるライダーの方が慣れないバイクを運転するため、集中力が高まると思うかもしれません。
しかしブランクのあるライダーの方が注意するべき点がわからないため、「直感的に乗って脳をあまり使わない」ということがわかりました。
反対に現役ライダーは、走行中に注意するべきことをきちんと把握し、走りながら情報処理を行なっているため、より集中していることになります。
リターンライダーが事故をよく起こすのは、もしかすると注意するべきポイントがわからず漫然と運転してしまうからかもしれませんね。
マニュアルミッションのバイクの方が活性化しやすい
実験でもう一つわかったことは、やはり運転が複雑なマニュアルミッションのバイクの方が、より脳を活性化しやすいということ。
では毎日スクーターに乗っている人の方が活性化されないのか?というと、週に1回マニュアルミッションに乗るかどうかが境界線のようです。
そのため、たまにマニュアルミッションのバイクに乗る人と、毎日乗る人との差はほとんどないとも言えますね。
車を運転していてもあまり活性化されない
さらにこの研究結果は、車でも同じことが言えるのではないか?との意見もあったそうです。
しかし車は囲まれた快適空間であるため、バイクほど脳が活性化しないらしいですね。
確かにバイクは身体が剥き出しで自立さえもできないため、かなり気を遣う乗りものでもありますからね。
強いて言うなら、車もオートマよりもマニュアルの方が緊張を強いられやすくなるため、脳が活性化しやすいとも考えられるみたいです。
バイクを運転する上で欠かせない集中力を司る前頭前野とは
バイクを運転すると活性化する脳についてもう少し詳しくご紹介していきます。
バイクに乗ることで活性化される部分は、脳の前頭前野と呼ばれる部分となります。前頭前野は、おでこの部分に当てはまり、全体の約30%も占める部分です。
前頭前野が主に司るのは、
- 考える
- 記憶する
- 集中する
- ひらめく
- 感情
- 判断する
などで、他の動物にはない人間らしい動きを司る部分と言っても良いでしょう。
その中でも特にバイクに乗る時に必要なのが、「考える」「集中する」「判断する」の部分ではないでしょうか?
例えば「曲がり角に近づいた時に車が来ていないか」を判断したり、「狭い路地ではどのくらいのスピードで走れば安全に通ることができるか」などは、前頭前野を使っているとも考えられます。
しかも、よくよく考えてみると、サーキット走行では全部使っているようにも思います。
- 考える・・・相手との駆け引きを考える
- 記憶する・・・前を走っているバイクのラインどりや動きを記憶する
- 集中する・・・走行中はずっと集中している
- ひらめく・・・相手の苦手な部分を見つけて抜くポイントをひらめく
- 感情・・・抜かれたときに熱くなったりラスト1周のスパートで感情がたかぶる
- 判断する・・・サインボードを見て状況を判断する
反対に日常生活に当てはめてみると、ほとんど決まったルーティンのような生活をしていると鍛えられません。
そのためバイクに乗っている、もしくはサーキット走行を行うとかなり脳が鍛えられることがわかります。
そして前頭前野が鍛えられると、「記憶力の向上」や「判断が早くなる」などはもちろん、
- ストレス発散
- ミスの減少
- 体調の改善
といった効果もありますので、健康的な生活に貢献できるでしょう。
そう言われてみると、バイクに乗っている人やサーキットを走っている人の中でイライラしている人ってあんまり見かけませんよね。
バイクに乗っていなくても集中力を鍛える方法
これまでご紹介した内容をまとめると、集中力を鍛えるためにはバイクに乗ることが一番という結論になります。
しかし現実は、仕事や生活に忙しくて毎日バイクに乗れる人はごく一部だと思います。しかもサーキットを走る機会なんて滅多に取れないでしょう。
そこで、ここではバイクに乗っていなくても集中力が鍛えられ、さらにバイクに乗る上で必要な筋力も鍛えられるおすすめの方法をご紹介します。
リラックスして雑念を捨てることがポイント
集中力を持続させるためには、余計なことを考えず適度にリラックスすることがポイントです。
極限まで集中した状態になると「ゾーンに入った」と言う表現もされますよね。
サーキット走行でも、ゾーンに入ると恐怖心や走行中の音さえも消え、いつもよりゆっくり走っているような感覚になります。
この状態は、脳が他の情報をシャットアウトし、さらに速く走る以外のことを一切考えないようにしているので、何かやる時に一番効率がいい状態でもあるんですよね。
そのため普段から意識してゾーンに近い状態が作り出せれば良いと思いますよね。
そこで集中力を鍛えるためにおすすめのものが、
となります。
「?」と思うものもたくさんあると思いますが、どれも集中力を鍛えるのに効果的なものばかり。
さらにバイクに乗る上で必要なバランス感覚や体幹も鍛えられる一石二鳥なものもありますので、順に詳しく見て行きましょう。
バランスボール
体幹やバランス感覚を鍛えることで有名なバランスボールは、集中力向上にも効果があります。
バランスボールを使うことで、無意識に身体がバランスを取ろうと筋肉を動かすため、血流が増えます。すると脳にも血が多く巡るため、集中力する状態が作りやすくなるのです。
また、バランスボールはバイクに乗る上で必要なバランス感覚や、体幹を鍛えることもできますので、一石二鳥のトレーニングアイテムとも言えるでしょう。
けん玉
けん玉は正しい姿勢で集中しながらでないと上手くできないため、バランス感覚、集中力、体幹などをバランスよく鍛えることができます。
最近はけん玉が苦手な人や初心者でも比較的簡単にできるけん玉も販売されていますので、遊び感覚でやってみるのも良いかもしれません。
ただし、より深く集中したい人はレベルアップしてきたら通常のけん玉でトレーニングすることをおすすめします。
ちょっと難しいと感じることをいかに集中してできるかが大事ですね。
スラックライン
安全に綱渡りができるトレーニングアイテムです。バランス感覚はもちろんのこと、効率的に集中力を鍛えることができます。
綱渡りとなるとなんだかハードルが高いイメージだと思いますが、最近は持ち運びができる比較的安全なスラックラインも販売されていますので、どこでも気軽にできる運動として人気が高まってきています。
スラックレール
スラックラインはちょっと難しいと思う人におすすめなのが、スラックレールとなります。
半円形の棒を地面に置いてその上をあることで、擬似的な綱渡りが体験できます。
紐の上を歩くスラックラインと比べ、スラックレースは地面に置かれたレースの上を歩くので、比較的バランスがとりやすくケガのリスクも最小限に抑えられます。
そのため最初はスラックレースを利用し、慣れてくればスラックラインでトレーニングをしてみるのも良いかもしれません。
糖分を摂取する
集中すると糖分をたくさん使いますので、集中力を自足させるためには糖分摂取も欠かせません。ラムネタイプであればいつでもどこでも気軽に糖分摂取できますのでおすすめです。
また、本製品はブドウ糖に加えてビタミンCも配合されていますので、ビタミン摂取にも最適です。
まとめ
バイクと集中力の関係性についてやバイク乗りにおすすめの集中力を鍛えるものをご紹介しました。
バイクに乗ると脳が活性化するため、健康的にも良い影響を与えます。また、バイクに乗る頻度が多ければ多いほど脳が活性化しやすいこともわかりました。
さらにサーキット走行など、より高い集中力が求められるシーンに対応するためには、意識して集中力を鍛える必要があります。
そのため集中力を強化したい人は、今回ご紹介した集中力を鍛えるおすすめの方法を参考にしてみてはいかがでしょうか?