- バイク用エアバッグベストの選び方
- おすすめのエアバッグベスト
バイクに乗ることは交通事故や転倒といったリスクが付きまとうことが不安で、なかなか思い切ってライディングできない人もいるのではないでしょうか?
また、怪我のリスクもあるため、バイクに乗るのも躊躇している人もいると思います。
そんな人はバイク用エアバッグベストを着用してみてください!
ただ、ここ数年バイク用エアバッグベストは安全性が向上し、様々なタイプのエアバッグベストは販売されているものの、カバーできる部分がそれぞれ違ったり、値段もバラバラで、正直どれが良いのかわからない人も多いはずです。
そこで、
- バイク用エアバッグベストの選び方
- 種類別におすすめするバイク用エアバッグベスト
といった内容を、バイクレースで実際に使用していた経験をもとにご紹介しますので、参考にしてみてください!
バイクに乗る上で万が一に備えてエアバッグを装着するのはもはや必須
バイクに乗るでの安全装備といえば、
- ヘルメット
- ジャケット
- グローブ
- ブーツ
ではないでしょうか?
でも守れる範囲を確認してみると、
もちろん全身を守ることができるのですが、実はピンポイントで守ることができる部分は頭と手足だけなんですよね!
でも、バイクの事故で致命傷となる部分のトップ3を見てみると、
- 頭部・・・61%
- 胸部・・・15.3%
- 頚部(首)・・・13.9%
と、ほとんどが上半身となっているのです。そのため上半身をしっかり守ることは万が一の時に命を守ることに繋がります。
そう考えると、バイク用エアバッグを使用することはもはや必須と言っても過言ではありません!
作動時間は平均0.25〜0.5秒ほどのため作動するとあっという間に開く
「エアバッグベストの作動時間が遅くて急な衝撃では間に合わない?」なんてことも思うかも知れませんが、実際のところエアバッグベストが開くまでの時間は、メーカーによって多少違うものの、平均0.25〜0.5秒ほどとなっています。
日本で一番有名なヒットエアー(hit-air)製品のエアバッグ膨張時間は、
- 標準タイプ・・・約0.5秒
- Sシステム・・・約0.25秒
となっています。まばたきの時間が約0.3秒ほどであるため、Sシステムであればまばたきと同じくらいのスピードで開くということになりますね。
また、日本国内のほとんどのエアバッグはヒットエアー (hit-air)のシステムを流用しているため、エアバッグは上記の時間で開くと考えてもいいでしょう。
バイク用エアバッグベストの3つの選び方と特徴
現在は様々なメーカーからバイク用エアバッグベストが販売されていますが、どれがいいのかわからない人も多いはずですので、選び方や特徴をご紹介していきます!
特に重視したいポイントは、
- 守れる範囲
- 値段
- アフターサービスがあるか
の3つとなります!基本的にはどのメーカーから販売されているものでも信頼性の面では問題ありませんが、それ以外にも確認しておきたいところもありますので詳しく見ていきましょう!
1.作動した時に守れる範囲
エアバッグベストは様々な種類が販売されています。
- ジャケットタイプで上半身全体を守れるタイプ
- 首回りだけを守るタイプ
- 上半身だけでなく腰も守れるタイプ
もちろん全身を守るに越したことはありませんが、あまり大きすぎると着るのが大変で使い勝手が悪く、バイクに乗るのが楽しくなくなってきます。
そのため、自分が着やすいと思ったエアバッグベストを選び、必ず作動した時の状態を確認してどこの部分が守られるか知ってから購入しましょう。
2.安い買い物でもないため値段も重要
エアバッグベスト自体の値段は最低でも5万円ほどはします。命を守るもののため、決して値段で決めてはいけないものの安くない買い物であるため、値段も考えて選びましょう。
現在の販売しているエアバッグベストは信頼できるものばかりですので、値段が安いと故障しやすいなんてことはありません。自分の予算と相談して選びましょう。
3.アフターサービスがあるかも重要
エアバッグベストが作動した時は、おそらく地面に叩きつけられることも考えられますので、エアバッグベストが破れてしまうなんてことも十分ありえます。
さすがに壊れたエアバッグベストを自分で修理するのは難しいため、購入したメーカーで修理をきちんとしてくれるかどうかも確認しておきましょう。
ちなみにヒットエアー(hit-air)やRSタイチなどの国内メーカーであればアフターサービスを行なってくれます。
エアバッグベスト+プロテクターだとより安全性が高まる
エアバッグベストだけでは守れる部分が限られていますので、
エアバッグベスト+プロテクター
の組み合わせがもっとも効果的と考えられます。
プロテクターといっても種類が様々ですので、それぞれご紹介しますね。
インナープロテクター
インナープロテクターは上半身の胸や背中だけでなく、肘などの腕周りにもパッドが敷きつめられているインナーシャツのことです。
素材が薄くてどのような服装の下にも着ることができるのが特徴です。
ただし、値段が安いものはパッドの範囲が狭かったり、パッド自体が薄かったりするため、ある程度信頼できるメーカーのものを購入することをおすすめします。
おすすめのメーカーは、
- FOX
- コミネ
です。
ニーパッド&エルボーガード
ニーパッドやエルボーガードは膝や肘を守るためのもので、保護性はもちろん、可動部の動きが良いものでなければいけません。
また、腕や足に固定した際にさサイズが自分に合っていなければ、靴擦れのようなケガをする可能性も高いので注意が必要です。
また、ニーパッドやエルボーガードもプロテクション部分が薄いとプロテクターとしての機能を全く発揮できないものもありますので、安すぎるものは避けましょう。
チェストプロテクター
事故で胸を打った時に心臓や肋骨を守るためのものです。サーキットを走る時は必ず着用しなければいけません。
特に胸部へのダメージは致命傷になりかねないため、チェストプロテクターの役割も重要です。
エアバッグベストの内側に付けられるものや、2分割できるタイプのものもありますので、使いやすさによって決めてもいいでしょう。
脊椎パッド
背中や背骨を守るために必要で、サーキット走行では必需品で、特に背中を打ち付けられた際に守るために必要です。
あまり分厚いと動きづらくなるため、何分割にもなり、可動性が優れているタイプがおすすめです。
ただし可動式は長期間使用していると可動部にガタが生まれたり、繋ぎ目が外れてくる場合もありますので、定期的に買い替える必要があります。
子供用おすすめバイク用エアバッグベストもある
エアバッグベストはミニバイクやポケバイに乗る子供でも着用できるサイズのものもあります。
- ヒットエアー (hit-air) SKV
こちらは完全に子供用として販売されています。背中や胸部に専用のプロテクターも装備できるため、これ一つでかなりの範囲を守れます。また、子供だけでなく女性が使ってもちょうどいい大きさとなります。
特徴別おすすめバイク用エアバッグベスト10選
数あるエアバッグベストの中で特におすすめなエアバッグベストを特徴別にご紹介します。
ヒットエアー (hit-air) Motorrad-2 Mesh
ヨーロピアンテイストのデザインで、各部にポケットがついているため機能性は抜群です。また、袖・肩・背中にファスナーで開閉できるベンチレーションが備え付けられていますので、暑すぎる心配もありません。
特徴 | ポケットなどの収納が多く機能性が抜群 |
守れる範囲 | 首回り・背中・脇腹・腰 |
作動条件 | ハーネス式 |
メーカー希望小売価格 | 52,920円 |
ヒットエアー (hit-air) EU-6
完全防水仕様のジャケット式エアバッグで、カッパ代わりにも使用できます。また、インナーには防寒ライナーが脱着できるため、冬場はもちろん、夏場にも使用可能です。
特徴 | 防水・防寒仕様 |
守れる範囲 | 首回り・背中・脇腹・腰 |
作動条件 | ハーネス式 |
メーカー希望小売価格 | 70,200円 |
ヒットエアー (hit-air) Vest MV6
ベストタイプのエアバッグで手軽に着用することもできます。大型のリフレクターのラインも付いているため、夜間の使用も問題ありません。ひとまわり大きめのサイズを選ぶことでレーシングスーツを着ていても着用することができるため、サーキット走行用にも使えます。
特徴 | ベストタイプで楽々着用 |
守れる範囲 | 首回り・背中・腰 |
作動条件 | ハーネス式 |
メーカー希望小売価格 | 39,960円 |
ヒットエアー (hit-air) MX-8
メッシュジャケット製のエアバッグベストですが、防水性は優れているため、山などへのツーリングにもぴったりです。背中にはソフト脊椎パッドが標準装備されていますのでより安全性が優れているとも考えられます。
特徴 | メッシュ構造で夏場での使用も可能 |
守れる範囲 | 首回り・背中・脇腹・腰 |
作動条件 | ハーネス式 |
メーカー希望小売価格 | 48,600円 |
ヒットエアー (hit-air) NW
値段を安くしたい人にとっておすすめするのがNWでしょう。エアバッグの作動範囲は首回りのみとなりますが、胸・背中・脇腹には専用のプロテクターを取り付けることもできます。
特徴 | 値段がリーズナブル |
守れる範囲 | 首回り |
作動条件 | ハーネス式 |
メーカー希望小売価格 | 37,800円 |
ヒットエアー (hit-air) MLV-C
エアバッグのスタンダードモデルとも言えるMLV-Cは、気室箇所も大きく展開時のクッション性も抜群です。
特徴 | 広範囲を守れるエアバッグのスタンダードモデル |
守れる範囲 | 首回り・背中・胸・脇腹・腰 |
作動条件 | ハーネス式 |
メーカー希望小売価格 | 41,040円 |
ヒットエアー (hit-air) RS-1
ヒットエアー (hit-air)からもレーシングタイプのエアバッグベストが販売されています。首回りはもちろん、上半身全体をカバーできるように、エアバッグが作動しない部分は内側にプロテクターを取りつけることもできるのがポイントです。
レースをするならまず着用しておきたいのがこのエアバッグでしょう。
特徴 | 軽量・バリエーションも豊富(黒・白・赤・青) |
守れる範囲 | 首回り・背中・脇腹 |
作動条件 | ハーネス式 |
メーカー希望小売価格 | 51,840円 |
関連記事>>【レビュー】hit-air「RS-1」はレースに最適なバイク用エアバッグ
アルパインスターズ(Alpinestars) Tech-Air STREETエアバッグシステム
15万円以上と値段が高いものの、センサーで転倒を検知し、約0.25秒で展開する「Tech-Air」システムを搭載していますので、機能性は申し分ありません。MOTO-GPライダーも使用しているシステムで、レース現場でも重宝しています。
特徴 | センサーで感知してエアバッグを展開するワイヤレスタイプ |
守れる範囲 | 肩・背中・胸・脇腹 |
作動条件 | センサー式 |
販売価格 | 159,968円 |
ダイネーゼ(Dainese)D-Air ジャケット
ジャケットの中に内蔵されるエアバッグはワイヤレスタイプのため、ツーリング先でも目立つことなく使用できます。また、内蔵された6つのセンサーで独自に転倒を検知するため、車体に機器を取り付ける必要もありません。
特徴 | ワイヤレスのセンサーで目立たず移動も楽 |
守れる範囲 | 肩・胸・背中 |
作動条件 | センサー式 |
メーカー希望小売価格 | 270,000円 |
まとめ:バイク用エアバッグバストの着用はもはや必須
バイクに乗っている時はもちろん安全運転をしなければいけませんが、万が一事故が起こった時のリスクマネジメントもしておかなければいけません。
バイクの事故で致命場となる部分をおさらいすると、
- 頭部
- 胸部
- 頚部(首)
と、上半身が多くなっています。しかし、プロテクターを使用するとちょっと面倒と思うのであれば、まずはエアバッグベストを着用するところから始めてみてはいかがでしょうか?
もちろん安全面を考えるをジャケットタイプの方がいいものの、手軽に着用できるベストタイプを着るだけでも十分守ることができるため、まずは自分に合ったエアバッグベストを一着購入することをおすすめします!