房総半島の中央に位置する養老渓谷は、大自然を満喫できるおすすめのツーリングスポットです。
ただ、養老渓谷自体が広域に広がっているため、観光スポット間を移動するにはかなりの距離があります。
また、道中急な斜面も多く、体力的に厳しいと感じる方も多いかもしれません。
しかし、大自然を五感で感じることができる体験は、きっと貴重な経験となるはずです。
実際に養老渓谷の代表的な観光スポットをいくつか巡ってみましたので、ご紹介していきます。
↓実際に訪れた際のレポートは以下の動画でもご紹介しています。あわせてご覧ください。
↓千葉県のツーリングおすすめツーリングスポットに関してもご紹介しています。
養老渓谷とは
養老渓谷は、房総半島の中央を流れる養老川の浸食によって作られた渓谷です。
位置的に房総半島の最も山奥にあるため「房総の奥座敷」とも呼ばれています。
晴れた日の養老渓谷には緩やかな流れの養老川が流れ、マイナスイオンが漂う深い森林と川のせせらぎ、渓谷の間から降り注ぐ陽の光と、大自然の恩恵を存分に受けることができます。
養老渓谷は特に滝と温泉の名地とも言えます。
- 粟又の滝
- 千代の滝
- 万代の滝
- 昇龍の滝
- 小沢又の滝(幻の滝)
- 金神の滝
渓谷の遊歩道には、このうちの5つの滝が間近で見れる「滝めぐりコース」もあり、行楽シーズンや紅葉シーズンには多くの人で賑わっています。
周辺に温泉施設も沢山あり、独特な黒い色をしている「黒湯」も有名です。
養老渓谷観光協会のサイトに観光スポットや散策路の案内マップがありますので、事前にダウンロードしておくと良いかもしれません。
養老渓谷のアクセス情報
所在地 | 千葉県市原市朝生原181 |
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電話番号 | 0436-96-0055(養老渓谷観光協会) |
アクセス | 圏央道市原鶴舞ICから県道171・81号経由で約30分 |
URL | 養老渓谷観光協会 |
養老渓谷の駐車場情報
養老渓谷自体の範囲が非常に広い(地図で確認すると、端から端まで10km近くある)ため、穴場をくまなく巡るとなると、近くに駐車場を見つけなければいけません。
代表的な観光スポット周辺には駐車場とトイレが完備されていますが、駐車をする際には料金が必要です。
多くの場合、自動車が1日500円となっており、バイクは場所によって500円や300円とバラバラです。
ちなみに今回利用したのは、観音橋と粟又の滝それぞれに一番近い大型駐車場です。
観音橋近くの有料駐車場
粟又の滝近くの有料駐車場
粟又の滝の有料駐車場は、自動車もバイクも一律で500円となっていました。
養老渓谷駅にはバイク用の駐車スペースが設けられており、こちらは無料で停められます。
養老渓谷のレポート
観光マップを見てみると、沢山の見どころがありましたが、あまりにも距離が離れているため、今回はその中でも特に有名なところに絞ることにしました。
アップダウンがきつく距離があるため、養老渓谷駅の前には電動自転車のレンタルもあります。しかし、それでも時間がかかるのが難点。
今回は駐車料金を払うのを前提に、近くの駐車場まで移動することにしました。
※養老渓谷南部には「ジブリの世界」の景色で有名な濃溝の滝もあります。濃溝の滝の詳細は、こちらをご覧ください。
観音橋
まずは養老渓谷で最も有名な観光スポットである観音橋を見にいきます。
真ん中が低い2連の太鼓橋で、実際に歩いてみると、かなり急な斜面となっています。
観音橋を渡ると、出世観音に続く山道に出ます。
出世観音
観音橋を渡り、しばらく山道を歩いて行くと、トンネルを潜ります。
トンネルを抜けると、出世観音の境内にたどり着きます。
出世観音は正式名が「立國寺」と呼ばれています。
源頼朝公が石橋山合戦で大庭景親に敗れた際、再起を誓って祈願した場所とされています。
その後頼朝公は下総より関東を攻め入り、天下の平定・掌握成功したため、立國寺は
- 開運招福の観音様
- 祈祷の名刹
として、古くから多くの人に親しまれてきました。
中瀬遊歩道
観音橋の麓には、養老川沿いを散策できる中瀬遊歩道があります。
遊歩道を進むと、途中で川を渡ります。
今回(2022年11月3日時点)は散策路の途中で通行止めとなっていました。
キャンプ場跡地を過ぎ、東屋のある広場に出ると、折り返しとなります。
二階建てトンネル(共栄・向山トンネル)
観音橋から小湊方面へ20分ほど歩いたところにある二階建てトンネルは、途中で出口が上下に分かれている不思議なトンネル。
元々は上部の出口だけが開通されていましたが、後に利便性を高めるために下の出口を開通。上部の出口はそのまま残され、このような形になったのだそう。
全長は125mで、正式名称は東側から91mが『向山トンネル』、西側から31mが『共栄トンネル』という名前になっています。1つのトンネルに2つの名前が付けられているのは全国的にも珍しいそうです。
また、養老渓谷周辺でよく見られる素掘りのトンネルで、一般道としても使われています。
ちなみにトンネル内が緑がかって見えるのですが、これは上部のトンネルから入る光の影響だそうです。上部の出口は木々や苔が生い茂っているため、緑がかった光がトンネル内に入るようです。
大通りから山の中の方へと入り込まなければいけないため見逃しやすく、隠れた観光スポットとして知られています。
粟又の滝
100mもの距離を緩やかな岩肌を滑るように流れており、近くで見るとかなり雄大な景色。圧倒されます。
滝沿いの遊歩道を歩いて行くと、岩肌を流れる滝を見下ろすことができます。
上流に着くと、岩肌を歩くこともできます。
ただし、かなり滑りやすくなっているため、注意して歩く必要があります。
基本的に急斜面や濡れているところが多いため、歩く際はかなり慎重にならなければいけません。
金神の滝
粟又の滝よりさらに奥に進んだところにあるのが新スポットの金神(こんじん)の滝です。
滝壺間近まで接近することができ、落差35mの壮大な滝の景色を全身で感じられます。霧のような水飛沫も浴びることができ、マイナスイオンを感じるのにも最適。
里山遊歩道やグランピング施設も完備され、徐々に観光スポットとして知られてきています。
養老渓谷駅
養老渓谷への玄関口となる養老渓谷駅には、足湯があります。
小湊鉄道を利用した人は無料で利用できますが、それ以外の方は入場券を購入する必要があります。
入場券 | 大人140円・小人70円 |
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営業時間 | 平日12:00〜16:30・土休日11:00〜17:00 |
養老渓谷を巡る際は観光地を決めるのがおすすめ
今回養老渓谷を訪れた際に思ったのは、渓谷一体に観光スポットが散りばめられているため、移動に時間がかかるということ。
観光スポットも滝や神社、展望台など、訪れるのにかなりの距離を歩かなければいけないところが多く、すぐに体力が消耗してきます。
そのため、多くの観光地を巡ろうと思うと、あらかじめ観光マップと睨めっこしながら効率が良いルートを探さなければいけません。
ただし、訪れるスポットはどれも感動するものばかり。大自然でリフレッシュしたいと考えている方は、ぜひ訪れてみてください。