バイクレースを始めるとレーシングスーツにワッペンをつける機会が発生し、取り付けはお店に依頼すると思います。
でも、毎回お店にお願いしたり、枚数が増えると金額もそこそこかかって大きな出費になるのではないでしょうか?
実はワッペンはやり方さえ覚えれば自分でも取り付けることができるのです!
そこで、レーシングスーツのワッペンを交換する方法についてご紹介しますので、自分でやってみたい人はぜひ参考にしてみてください!
自分でワッペン交換することのメリット
レーシングスーツのワッペンを交換することのメリットは、以下の通りでしょう。
- 費用が安く済む
- すぐに出来上がる
それぞれどれくらいのメリットなのかご紹介しますね!
1.自分でワッペン交換すると費用は0円
レーシングスーツのワッペンを自分で交換するには革細工用の針や糸を揃える必要がありますが、安く揃えても2,000〜3,000円以内で揃えられるでしょう!
しかも道具は1回買うだけであとはほとんど買い足す必要がありませんので、2回目以降は0円で交換することができるため、金額的にはかなりお得になります!
レーシングスーツのワッペン交換費用の相場
レーシングスーツのワッペンを交換してもらうにはいくらかかるのでしょうか?必要な金額を見てみましょう。
レーシングスーツの大手3大メーカー(KUSHITANI・RSタイチ・HYOD)の相場を見てみると、1.000〜1,500円くらいが相場のようです。
また、メーカーにお願いすると送料も含まれるため、交換費用から+1,500円〜2,000円くらい考えておく必要があります。
もちろん事前に問い合わせて確認するのが確実です。
2.すぐに出来上がる
メーカーに依頼すると送るだけで1〜2日ほどかかり、作業開始まで1週間以上かかることも珍しくありません。
自分でやれば、その日に付け替えることができるため、練習でレーシングスーツを長期間手放せない人は自分で交換する方が良いでしょう!
自分でワッペン交換するために必要なもの
レーシングスーツは革製品であるため、ワッペンを縫い付けるには革細工用の道具を揃える必要があります。
最低限必要なものは、
- 紙ヤスリ
- 接着剤
- 糸
- 糸切りハサミ
- カッター
- 針
- 目打ち(センマイ通し)
- 糸通し
となります。
一つずつご紹介しますね!
紙ヤスリ
取り付けるワッペンやレーシングスーツの接着面に接着剤がしっかり乗るようにするために必要です。
番数は60〜100番くらいと粗めの方がいいでしょう。
接着剤
ワッペンを貼り付けるための接着剤です。一般的なものでも構いませんが、裁縫用の接着剤だと剥がす時に接着面が綺麗に剥がれるため、今回はこちらを使用します。
糸
ボタン専用の糸です。普通の裁縫用の糸よりもこちらの方が強度があります。
糸切りハサミ
糸切り用のハサミです。ワッペンを剥がす時にも使用するため、なるべく先が尖っている方が使いやすいでしょう。
カッター
アートナイフ型の方が先が尖っているため、糸を切るのに向いています。綺麗に剥がせるため、剥がしたワッペンを再利用する時などは重宝します。
針
革細工用の針です。一般的な針と違い強度があるため、折れて怪我をする心配がありません。
目打ち(千枚通し)
ワッペンやスーツに針を通すための穴を開ける時に必要です。
糸通し
これさえあれば針に糸を通す時にイライラしません!
革細工用の道具はまとめて販売されているため、こっちを購入してもいいでしょう!
レーシングスーツのワッペン交換の手順
では、レーシングスーツのワッペン交換の手順を見てみましょう!
今回はAraiからOGKのワッペンに変更します。
- 古いワッペンを剥がす
- 新しいワッペンの裏側をヤスる
- ワッペンとスーツに接着剤を塗る
- ワッペンの位置決めをする
- 針を通すための穴を開ける
- 周りを糸で縫っていく
- 縫い終わりの処理
順に詳しくご紹介しますね!
1.古いワッペンを剥がす
まずは剥がしたいワッペンをカッターで綺麗に剥がしていきます。基本的に縫い付けている糸を切っていきながら徐々に引っ張っていきます。
2.新しいワッペンの裏側をヤスる
新しく貼り付けるワッペンの裏側と、レーシングスーツの接着面に紙ヤスリでヤスっていきます。
紙ヤスリでヤスることで、接着剤のノリがよくなります。そのため、60〜100番くらいの粗めのヤスリでしっかりヤスリます。
3.ワッペンとスーツに接着剤を塗る
ワッペンの裏側に接着剤を塗っていきます。
普通のボンドは固まるため、剥がすときに苦労します。そのため、裁縫用のボンドを使うことをおすすめします。
4.ワッペンの位置決めをする
レーシングスーツのワッペンを貼る位置を決めて貼り付けます。接着剤は5〜10分くらいで固まります。
5.針を通すための穴を開ける
いよいよ針を通して縫っていきたいところですが、ワッペンやレーシングスーツの素材は硬くてとてもじゃないですが針が通りません。
そこで、目打ち(千枚通し)を使って針が通る穴を先に開けてしまいます。
接着剤でワッペンが張り付いているため、一気にワッペンとスーツに穴を開けても構いませんが、先にワッペンの方に穴を開けてからスーツの方に穴を開けると綺麗にできます。
レーシングスーツは場所によって風が通る穴が空いているため、目打ちを使っている時に勢い余って裏側を抑えている手を「ブスッ!」としてしまう危険があるため、くれぐれも気を付けましょう!
ワッペンに針を通す時に、あまり端を攻めるとワッペンがぐちゃっと破けてしまいますので注意しましょう!
6.周りを糸で縫っていく
周りを糸で縫っていきます。
平縫いという方法で縫っていきます針を2本使う方法と1本の方法とありますが、今回は1本で行っていきます。
7.縫い終わりの処理
縫い終わったら最初と終わりの糸を結びます。
余った糸は5mmくらい残してカットします。
この糸はポリエステルの糸のためぬ終わりをライターで炙って先を玉にすることでほつれを防ぐこともできます。
また、縫い終わりは接着剤を縫って固めてしまう方法もあります。
穴を開ける時に破いてしまった部分は間に接着剤を入れてしまえば問題ありません。
こんな感じで完成です。
裏面はこんな感じになります。途中で糸が切れても、隣同士の糸を結んで続きからスタートすれば問題ありません。
作業時間がかかることは唯一のデメリット
自分でワッペン交換することの唯一のデメリットは作業時間がかかるということでしょう。悪く言うとメンドクサイ…
そこで、もっと早くするた目には次の方法があります。
- 両面テープにする
- 穴の感覚を小さくする
まず、裏側を接着剤でなく、両面テープで貼ってしまうと乾かす時間がなくなるため、その分時間を短縮することができます。
また、針を通すための穴を開ける感覚を少し広めにし、縫う回数を減らす方法もあります。しかし、穴の間隔は最大でも4〜5mm以上にしないように注意しましょう。なぜなら、糸がよれやすくなり、強度が弱くなるからです。
予算と時間を考えると自分でワッペン交換するのも十分にアリ
自分でワッペンを交換するには、革細工用の針と糸が必要であった理、ある程度の初期投資が必要であったり、作業時間がかかるため、なかなか一歩踏み出せないこともあるのではないでしょうか?
しかし、慣れれば意外と時間がかからなかったり、何と言っても費用を抑えられるため、時間と予算を考えてみると自分でやってみるのも十分にアリでしょう!
自分でやることでさらに愛着も沸くこと間違いなしのため、興味がある人は一度やってみることをおすすめします!