この記事を読んで欲しい人
- レーシングスーツが汚れてしまったけけど修理するのにお金をかけたくない人
- レーシングスーツの修理を自分でしてみたい人
バイクのレーシングスーツが汚れたり、転倒して色が落ちてしまった特はどうしていますか?
レーシングスーツのメーカーに修理を出す人もいれば、ショップに依頼する人もいるのではないでしょうか?
しかし、メーカーにお願いすると、
- 時間がかかる
- 送料や修理費用などがかかってしまう
というデメリットがありますよね。
そんな時は、自分で修理してみてはいかがでしょうか!?
でも、「レーシングスーツの修理なんてショップでしか出来ないんじゃないの?」という人もいと思います。
しかし、レーシングスーツは革製品であるため、専用の道具さえあれば自分でも修理ができますので、レーシングスーツを自分で修理する方法をご紹介します!
レーシングスーツの「色落ち」と「縫い目のほつれ」は自分で修理できる
レーシングスーツに多い損傷の種類の中で一番多いのは、
- ワッペンや縫い目のほつれ
- 擦れた部分の色落ち
ではないでしょうか。もちろん程度によるものの、この損傷は自分で直すことができるのです。
- 色落ちの修理をするとこのようになる!!
修理前↓
修理後↓
自分でレーシングスーツを修理するメリット
自分でレーシングスーツを修理すると、
- 修理費用がほとんどかからない
- 自分でするから愛着がわく
- 気付いたらすぐに修理できるため長持ちする
というメリットがあります。
まず、修理するためには革細工用の糸や絵の具が必要ですが、一度揃えてしまえば、あとは一切費用はかかりません。お店に毎回修理に出すと考えると、余計な出費や時間がかかりますからね!
また、自分の身体を守ってくれるものを自分でメンテナンスすることで、レーシングスーツに愛着がわきますね。
さらに、自分で直すことができれば、少しのほつれでも放って置かず、ささっと修理ができるため、長持ちさせることも出来ます。
その結果、傷が大きくなるまでそのまま放っておき、どんどんレーシングスーツの傷みが大きくなってしまう可能性もあります。そうならないために、ぜひ自分で修理してみましょう!
レーシングスーツに付いているワッペンのほつれ修理
レーシングスーツに付いているワッペンやプロテクターは、基本的に糸で縫いつけられているため、転倒などで擦ると糸が切れて剥がれてきます。
しかも、そのまま放っておくと突起部分で引っかかり大変危険です。破れが大きくなって安全性が損なわれることも考えられます。
ほつれの部分の修理の仕方は、基本的にこちらのワッペンの取り付け方法と同じように行いますので、こちらの記事を参考にしてみてください↓
また、修理の時に必要なポイントは、
- ほつれた部分だけ糸を解いて、2・3目縫い目を重ねて縫う
- 糸が通っていた穴が空いているのでその穴に糸を通していく
- 最後の糸処理はワッペンの取り付けと同じようにライターの火で糸を焼くか接着剤で固める
となります。
レーシングスーツの色落ちを自分で修理するときに注意する3つのこと
次に、長くレーシングスーツを使用していたり、転倒などで色が落ちてしまうこともありますので、自分で色を戻す方法についてご紹介します。
まず、注意点をご紹介しますね。
- 換気のいいところでおこなう
- 汚れてもいい服装でおこなう
- 補修クリームを使った後の手を洗う場合、排水溝の詰まりに注意
1.換気の良いところでおこなう
作業するための薬品や塗料は特別有害ではないものの、嗅ぎ続けると気分が悪くなったりするため、作業をするときは窓を開けるなど風通しの良いところでおこないましょう。
2.汚れてもいい服装でおこなう
塗料は衣服に着くとなかなか落ちないため、汚れてもいい服装でおこなうようにしましょう。
3.補修クリームを使った後の手を洗う場合、排水溝の詰まりに注意
基本的に補修クリームは手で塗るものの、そのまま排水溝に流すと詰まりの原因になるため、先に水をためた容器で手についたクリームを剥がしてから水道で洗うようにしましょう。
もし、初めから手にクリームをつけるのが嫌な人は、薄いゴム手袋をするのもありですね!
色落ちしたレーシングスーツの修理に必要なもの
色落ちしたレーシングスーツを修理する手順は以下の道具が必要になります。
基本的にそろえておきたい道具
基本的にはどのようなものでも大丈夫です。塗る形状や面積によって太さを変えると、より効率的に塗れます。
筆
基本的に使用する色に対して1本用意します。3色の塗料を使用するのであれば、3本の筆が必要ということですね。
パレット
絵の具を広げるための専用のパレットがあれば無駄なく使用することが出来ます。
ダンボールで代用しても構いませんが、塗料の水分を吸ってしまうため、その場合は紙パックなど防水加工されたものを使用するようにしましょう。
タオルなどの布地のもの
汚れを落とす時に必要になります。専用の汚れ落としを染み込ませるため、使い捨てできるもののほうがいいでしょう。
豚毛ブラシ
豚毛ブラシはコシが強いという特徴があるため、革製品を磨くのに適しています。塗装後の表面を慣らすために使用します。
馬毛もありますが、豚毛の方が硬く、磨くのに適してます
※馬毛は柔らかいため、ホコリやゴミを払う時に使用したり、スエードなどのデリケートな革を整えるのに適しています。
針
革用・布用でもどちらでも構いませんが、革用の方が折れにくくなっています。布用の針を使うのであれば、普通の針より太めでしっかりしたものを使いましょう。
糸
綿でできているものより、ポリエステル素材のもののほうが強度があり、糸処理が楽です。
着色するときに必要なもの
サフィール レノベイティングカラー補修チューブ
革製品の補修に使用される専用の着色料です。絵の具のように混ぜて色を作ることもできます。
汚れを落とすときに必要なもの
コロンブス ツーフェイスローション
革製品に付いた汚れを落とすためのものです。専用品のため、革を傷めないメリットがあります。
紙やすり
しつこい汚れがあったり、表面に塗料が残っているときは紙やすりで少し慣らします。あまり粗いヤスリを利用しても痛めてしまうだけですので、200〜400番くらいのものを使用しましょう。
仕上げのときに必要なもの
保湿クリーム(ラナパーレザートリートメント)
- 汚れ落とし
- 保護・ツヤだし
- 撥水効果
- カビを生えにくくする効果
がある保湿クリームとなります。
レーシングスーツ用のミンクオイルで代用しても問題ありません。
色落ちしたレーシングスーツに色を塗って修理する手順
それではレーシングスーツに色を塗って修理する手順をご紹介します。
大きく分けると、
- 汚れを落とす
- 色を塗っていく
- クリームを塗って仕上げをする
となります。詳しく見ていきましょう。
1.レーシングスーツについた汚れを落とす
まずはレーシングスーツについた汚れを落とします。
汚れがある程度落ちるまでは、コロンブス・ツーフェイスローションを使って落としていきます。
そのままだと、油性汚れを落とす成分と水性汚れを落とす成分が分離しているため、よく振って白濁させて使用します。
タオルなどに少量染み込ませて汚れを拭いていきましょう。
あまりゴシゴシ拭きすぎると革を傷めてしまう可能性もあるため、ひどい汚れには紙やすりで表面を薄くヤスる方法もあります。
ただし、これもやりすぎると革を痛めるため、ある程度までにしましょう。ヤスったあとは同じように汚れ落としで削り粉を拭き取ります。
2.レーシングスーツに色を塗っていく
レーシングスーツに色を塗るときは、革製品専用の絵の具を使用します。
サフィール レノベイティングカラー補修チューブは、
- 絵の具のように伸びが良く扱いやすい
- 単色でも使えるし、絵の具のように色を混ぜ合わせて使うことも可能
という特徴があります。
色を作る
まずはじめに、もともと付いていた色と同じ塗料を作る必要があります。
今回ご紹介しているレーシングスーツは、青と白を使用していますので「オーシャンブルー」と「オフホワイト」の2色を用意します。
ちなみに白系は「オフホワイト」の他に「ホワイト」もありますが、白色が強く馴染みやすい「オフホワイト」のほうを選んでいます。
修理するレーシングスーツの色と照らし合わせながら決めましょう。基本的に白は薄めるために常備しておいたほうがいいですね。
また、単色で色が合わない場合は、絵の具のように混ぜ合わせて作ることもできます。
(今回のレーシングスーツの青は単色のオーシャンブルーでは濃すぎたため、オフホワイトを混ぜて青を薄めていきます)
色を乗せていく
作った色を手に取って汚れを落とした革の上に擦り込むように塗っていきます。手で塗っても筆で塗っても構いませんが、革の内部に塗り込むようにするのがポイントです
- before
- after
塗り込んだクリームが乾いたら、豚毛ブラシで軽く磨いてあげれば、より色が馴染みツヤ感が出ます。
3.クリームを塗って仕上げをする
塗料の乾燥時間は大体15〜20分くらいで、触って手につかないくらいを目安にするといいでしょう。
乾燥したら、最後に保湿クリームを塗り込んで完成です。今回はラナパーを使用します。
スポンジが付属されているため、軽くクリームを取って塗っていきます。車にワックスを塗るような感じですね。
さらに、着色した部分も含めて定期的にミンクオイルを塗ってあげると色の持ちが良くなります。
レーシングスーツの修理費用をもっと抑えたい人におすすめの着色方法
上記でご紹介した革製品専用の塗料は、1本1200円くらいで、決して安くはありませんよね。
そこで、もう少し費用を抑えたい人は、以下でご紹介する塗料を使用しましょう。
※こちらの方が費用は抑えられるものの、塗った箇所にひび割れが起こる可能性があるため、難易度が難しくなります。
- コロンブス アドカラー(300円くらい)
これはアクリル絵の具のような感覚で使え、他にも色のバリエーションがあるのが大きな特徴です。もちろん色を混ぜて使うこともできます。
何より値段が300円くらいとお手軽価格なのがメリットですね。
ただし、そのまま使用するとかなりコッテリしているため、薄めないと塗った部分が乾いたときにパリパリと割れてくる可能性がありますので、水で薄めて少しずつ塗り重ねていきましょう。
水を使用しないなら、あまりヨレないところを塗ります。
水なしの方が簡単に綺麗に塗れるものの、割れやすくなるため、肘などの動きのある部分は水で薄めた絵の具を少しずつ塗り重ねていくほうがいいでしょう。
また、そのままだと乾いてざらついた表面に見えるため、発色を足すために
レザリアン カラーリペアを塗っていきます。
指で適量取り、擦り込むように塗っていき、豚毛ブラシで磨きます。あとは同じように保湿クリームを塗り込んであげれば完成ですね。
補修する範囲にもよりますが、今回使用した補修クリームは、青系と白系を2色使い、それぞれ半分くらいし使用しました。
アドカラーも同じくらいの量を使用しますが、補修補修クリームと比べて4分の1くらいとかなり抑えられます。
塗料は基本的に余った分は次回に使いまわせるので、時間があればぜひ自分で修理することに挑戦してみてはいかがでしょうか!?