突然ですが、バイクのヘルメット選びの基準って、
- 安全性が高いこと
- 見た目もカッコ良いこと
- 機能性が高いこと
- 手頃な価格であること
だではないでしょうか?
そのような基準を高いレベルで満たしているヘルメットといえば、OGK KABUTOから販売されているRT-33というヘルメットだと考えます。
RT-33は、筆者がバイクレースをしていた時からお世話になったと言って良いほど愛用していたヘルメットで、全日本選手権に参戦していた時も使っていました。
もちろんそれ以外に、AraiのASTRO-IQというヘルメットを使っていた時期もありましたが、コスパや軽さといった面を比べてみると、最終的にRT-33のが良いと思いました。
そこで、OGK KABUTO「RT-33」を実際に使ってみた感想や評価、RT-33シリーズについて詳しくご紹介していきますので、新しいフルフェイスヘルメットをお探しである方はぜひ参考にしてみてください。
※RT-33シリーズの種類をザッと知りたい人はこちらからジャンプできます。
OGK RT-33とは
OGK(オージーケー)というメーカーは、大阪府大東市にあるバイクや自転車のヘルメットを中心に製造している日本のメーカーで、国内ヘルメットメーカーの中ではArai・SHOEIに次ぐ第3のヘルメットメーカーとも言われています。
元々の母体は自転車のグリップやペダル、車椅子の車輪などを製造する「オージーケー技研」と呼ばれる会社でしたが、1982年にヘルメット製造部門として分社化され、現在はOGK KABUTOという名前となっています。
フルフェイスからハーフタイプなど様々な種類のヘルメットを展開している中、RT-33はバイク用ヘルメットのフラッグジップモデルでもあります。
世界で戦える軽量ハイスペックモデル
RT-33はフルフェイスヘルメットの中でも特に軽量・空力に関して力を入れて開発されたモデルで、レースシーンはもちろん、ロングツーリングなどにも向いているヘルメットとも言えます。
また、ECE 22-05規格やMFJ公認も取得していますので、安全面に関しても申し分ありません。
欧州の規格で、世界選手権でも使用可能と認められている安全規格
MFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)が主催する競技での使用が認められた証明
OGK RT-33を実際を使ってみたレビュー
実際にレースでRT-33を使用した感想をご紹介します。特に良いと感じたのが以下の2点となります。
- 高速走行でもブレない
- 内装が取り外しやすくなった
高速走行でもブレない
フルフェイスヘルメットって丸いイメージがありますが、RT-33は少しでも空気の流れを良くするために、流れるような形となっています。
パッと見たところ随所にラインが入っていたり、ヘルメット後部には流れを整えるエアロベンチレーションが装備されていたりと、高速走行中でのブレが極力少なくなるような設計となっています。
走行中にヘルメットが受ける風の影響についてちょっと考えてみます。
60km/hくらいで流して走っている分には大きな影響はありませんが、サーキットで200〜300km/hのスピードで走っていると風が壁のようになります。
そのため風対策をされていないヘルメットだと、あっという間に首が疲れてきます。
それどころか、カウルの中に潜り込んでいても、頭の上に流れる風がうまく流れず、常にヘルメットが振動してきます。そしてヘルメットが振動することによってシールドも振動しますので、視界も悪くなります。
そうなると走行に集中できないどころか、走行後の疲労度も大きくなるでしょう。
RT-33は、空気の流れも考えられて設計されているため、高速走行中でもほとんど振動する事はありません。
顎の部分から空気が入り込んでくることもありますが、付属のカバーを取り付ければ簡単に問題解決です。
↓カバーを付ける前はこのように結構スペースが空いています。
↓カバーを装着するとこのように下側全体を覆ってくれます。
内装が取り外しやすくなった
実はRT-33の前は、FF-5というRT-33の前モデルを使用していました。
しかしFF-5時代のヘルメットは内装部品が細かく、取り外すのは良いものの、洗濯し終わって取り付けるとなると、かなり面倒でもありました。
しかしRT-33は、この点も改善されていて、特に頬に当たる両サイドの内装パーツが大型化されています。
そのため主要部品は上の写真のように大きく3つだけ。これはヘルメットを頻繁に選択する人にとってはかなりありがたいです。
↑内装を取り外すとこんな感じになります。
↑全て取り付けると、このようになります。
RT-33唯一の欠点はステッカーが貼りにくいこと
ところどころにスリッドが入っていたり、ベンチレーション機能があるおかげで快適に走行できるのですが、反面フラットな部分が少なく、大きなステッカーを貼る時にかなり苦労します。
顎の部分もほとんど平らな面が残っていません。
OGK RT-33を実際に買った人の評価
では次に、筆者以外にRT-33を買った人はどのような評価をしているのかについて見ていきましょう。
買いやすい価格のヘルメットながら、軽さや被り心地、ベンチレーションやシールドの開閉のしやすさや節度感も良好で期待以上でした。
ウェビック
今まで、OGKのFF4を使用してましたが軽さと視界の広さが格段に向上しているのを感じます。
軽い!を謳い文句にしているヘルメットは数多くありましたが、本当に軽いです。前傾姿勢で10時間程度走っていても首への負担が少なく、快適でした。視界も広い。質感もあり、ピンロック・ブレスガードも付属しておりコスパに優れています。
ウェビック
数少ない自分なりの短所
60Kmを過ぎると風切り音がひどくなりオープンフェースと変わらなくなります。が、知人は静粛性に優れていると言ってますので、ライポジとスクリーンの関係だと思われます。
ほぼ、サーキット専用ですが、ごく希に公道でもかぶります。まずは軽さ、もの凄く軽いです。首を振るなど、全ての動作に軽さは大きな利点です。
エアインテークはそんなに強く感じませんが、悪いというほどでもなかったです。内装がサラサラタイプでかぶり心地も良く、顎紐もD環タイプで安心感があります。付属しているパーツはチンカーテン?だけ未使用です。
シールドは3段階程度なので、もう少し細かいと良いかなとも思いますが、ピンロックシールドが標準で付属するためにちょっと開けて曇り取りする必要もありません。この付属ピンロックシールドの効果は劇的なもので、冬の雨で走行している時でも全く曇りませんでした。シールドの着脱もワンタッチですし、しっかりとした質を保ちつつ比較的安価に手に入れられるのは素晴らしい。カブトは二個目ですが、昔のものに比べると時代の進歩を感じました。
アマゾン
ECE、SG、MFJ規格を通してあり、そしてこのグラフィック。 他のブランドなら倍以上の値段はしそうですが、OGKならこの値段で買えるのが嬉しいです。 以前はAraiのLサイズでしたが、若干こちらの方がチークパッドが厚手に感じ、圧迫感がある様に感じます。 ですが暫く被っていると気にならなくなる程度なので、ワンサイズ上げる程では無いような気がします。
Yahoo!ショッピング
とても軽く風きり音も小さくいい感じです。デザインもカッコよく満足です。価格もアライ、シヨウエイと比べると半額近くでした。
Yahoo!ショッピング
評価を見てみると、軽くて安いという意見が非常に多いように思いました。
重さに関してですが、RT-33の重量は約1520g(XLサイズ)ですので、他メーカーのヘルメットとさほど変わりません。なんならもっと軽いヘルメットもたくさんあります。
しかし世界選手権レースでも使えるクオリティのヘルメットの中ではかなり軽い方ではないでしょうか?さらに最も値段が安いというのも高評価を得ているようです。
では次にRT-33がどれくらい安いのかについて見ていきましょう。
OGK RT-33とArai・SHOEIの同クラスヘルメットとの価格比較
RT-33とArai、SHOEIのフラッグシップモデルのヘルメットとの価格を比べてみましょう。※2020年1月時点
RT-33(OGK) | RX-7X(Arai) | X-Fourteen(SHOEI) | |
メーカー希望小売価格 | 36,000円 | 54,000円 | 60,000円 |
Amazon | 27,298円 | 51,859円 | データ無し |
楽天市場 | 28,671円 | 48,750円 | データ無し |
Yahoo!ショッピング | 29,482円 | 64,040円 | 66,000円 |
ウェビック | 31,975円 | 58,598円 | 60,643円 |
価格.comでの最安値 | 27,426円 | 47,950円 | 59,400円 |
※カラーはスタンダードの「ホワイト」に統一しています。
定価だけでもAraiやSHOEIと比べると2/3くらいの値段で購入できるのが大きな特徴だとわかります。
もちろんお店での販売価格によっても値段が変わりますが、価格.comの最安値を比べても同じくらいの差ですので、やはりRT-33はかなりコスパが優れているヘルメットとも言えるでしょう。
OGK RT-33シリーズ※2020年1月時点
実はRT-33と言っても様々なデザインがあります。
- RT-33
- RT-33X
- RT-33 ACTIVE STAR
- RT-33 SIGNAL
- RT-33 DARK
- RT-33 URAMOTO
- RT-33 AKIYOSHI
- RT-33 DAISAKU-Ⅱ
- RT-33R MIPS
こんなにあるんですね!順番にご紹介していきますので、お気に入りのものを選んでみてください。
※この先ヘルメットの種類が続くため、ヘルメット紹介が良いという人はこちら
を押して飛ばしてください。
RT-33
スタンダードタイプのRT-33となります。シンプルなデザインが好きな人や、ステッカーを貼って自分好みにしたい人に向いています。
価格も最も安いため、手頃な価格でカッコいいヘルメットを探している人にはピッタリとも言えるでしょう。
定価:36,000円
カラーは4種類となっています。
ホワイト
ブラックメタリック
フラットブラック
レッド
RT-33X
頭のサイズが大きい人向けのモデルで、サイズで言うと「XXL」「XXXL」となります。
定価:38,000円
カラーは2種類となっています。
ホワイト
ブラックメタリック
RT-33 ACTIVE STAR
全体に流れる星がデザインされており、派手なヘルメットが好きな人に向いているとも言えます。なんとなくアメリカンな雰囲気も醸し出されています。
定価:42,000円
カラーは4種類が揃っています。
ホワイト
ブラック
イエロー
グリーン
RT-33 SIGNAL
スポーツタイプのバイクに合わせやすいデザインとなっています。ネイキッドやストリートファイターに乗っている人でもかなり似合うとも思います。
定価:42,000円
カラーは5種類が揃っていますので、所有しているバイクにも合わせやすいですね。
オレンジブルー
フラットブラックレッド
レッド
ブルー
グリーン
RT-33 URAMOTO
チームカガヤマから全日本選手権に参戦している浦本選手のレプリカモデルとなっています。オリジナルのステッカーも付属します。
定価:43,000円
RT-33 AKIYOSHI
OGKヘルメットといえば思い浮かぶのが韋駄天・秋吉選手。サイドに2体の神さまがデザインされています。こちらも秋吉選手オリジナルのステッカーが付属します。
定価:43,000円
RT-33 DAISAKU-Ⅱ
かつて名門ヨシムラに所属しており、現在はBMWのバイクを操る酒井大作選手のモデルとなります。シンプルな青と赤が基調ですので、どのようなバイクにも似合うでしょう。
もちろん酒井大作選手のオリジナルステッカーも付属します。
定価:43,000円
RT-33と一緒に揃えておきたい付属品
RT-33を購入すると、最初についているシールドはクリアとなっています。
しかしクリアシールドのままだと場合によっては眩しく感じることも。また、雨のひや寒い日などはシールドが曇ることも考えられますので、雨天用シールドも持っておくことをおすすめします。
シールド
シールドはクリア・スモーク・ミディアムスモークの3タイプが販売されています。
クリアは最初に手に入りますので、日差しが強い時に備えてスモークを一つ常備しておくと良いかもしれません。
ミディアムスモークは若干スモークがかかっている程度ですので、個人的にはスモークのみの購入で問題ないかと思われます。
雨天用シールド
内面に特殊素材のフィルムが貼られ、2重構造となっていますので、シールドが曇ることがありません。
また、水滴がシールド内に侵入しないようにウェザーストリップも付いています。
エアマスク
フルフェイスヘルメットだと自分の息でシールドが曇ってしまうなんてことも少なくありません。そんな時は息がシールドの方に行かないようにエアマスクをするのもおすすめです。
RT-33のエアマスクはヘルメットに固定するタイプですのでズレにくく、ほとんど違和感を感じることもないでしょう。
OGK RT-33のサイズ
RT-33のサイズは下記のようになっています。
サイズ表示 | XS | S | M | L | XL | XXL | 57-59 57-60 |
頭周(cm) | 54-55 | 55-56 | 57-58 | 59-60 | 6-^61 61-62 | 63-64 | 57-59 57-60 |
ただし、数値はあくまで目安です。
特にメーカーが違うと、同じサイズ表記でも実際かぶってみると、かなり違ったなんてこともありえます。
そのためできればバイク用品店など、実物を置いているところで試着させてもらってから決めることをおすすめします。
また、サーキットを走る人であれば、普段街乗りで使用するものよりもワンランク小さいモデルを選ぶのもおすすめです。その方が高速走行中でもヘルメットがブレにくいメリットがあります。
さらにヘルメットの脱着がしにくい人はヘルメットリムーバーを使用すると脱着の際に顔が痛くなりません。
まとめ:RT-33は街乗りでもサーキットでも使える万能なフルフェイスヘルメット!
RT-33を実際に使って感じたことや、購入した人の評価、RT-33についてご紹介しました。
RT-33特徴をもう一度まとめると、
- 軽くてブレない
- 価格が安い
- 内装の脱着が楽
となります。特に同クラス他メーカーのヘルメットと比べると価格が安く、かなりコスパが良いヘルメットとも言えるでしょう。
価格が安くて安全性、機能も充実しているフルフェイスヘルメットを探している人は、ぜひ購入してみてはいかがでしょう?