バイクが登場する漫画と聞くと、イケイケの登場人物が公道やサーキットを走り回るというイメージを抱く方が多いのではないでしょうか。
確かに、一昔前のバイク漫画は暴走族やヤンキー漫画が定番で、暴力や事故のシーンが多かったように思います。
しかし、もちろんバイクが登場する漫画はそればかりではありません。
中にはツーリングで日本一周に挑戦したり、日常のバイクライフを楽しむ主人公が登場する漫画もたくさんあります。
最近では、バイク女子が登場する漫画の人気も高まってきました。
そこで本記事では、バイク乗りの方はもちろん、そうでない方も楽しめるようなおすすめのバイク漫画を、
- #懐かしの名作
- #レース系
- #日常系
- #実話系
- #バイク女子
この5つのジャンルに分けてご紹介していきます。
ぜひお気に入りの作品を見つけてみてください。
※ジャンル分けに関しては本記事の作者の主観に基づくものとなります。
YouTubeでもご紹介していますので、動画でご覧になりたい方は以下の方からお進みください。
#懐かしの名作
あいつとララバイ
横浜を舞台にした作品で、主人公の高校生菱木研二と、ヒロインの佐藤友美を初めとした多くの仲間が織り成す青春群像物語。
バイクに限らず、ヤンキーやラブコメ要素などといった80年代ならではの要素が詰め込まれており、まさに80年代を代表するバイク漫画となっています。
巻数 | 全39巻 |
作者 | 楠みちはる |
出版社 | 講談社 |
キリン
バイク乗りなら知らない人はいないのではという伝説の名作。
ストーリーは全部で4部に別かれている大作で、詩的な表現や芸術作品とも言えるほどのバイクの描写は圧巻の一言。
公道を舞台に繰り広げられるポルシェとのバトルは名シーン中の名シーンで、熱く込み上げるものがあります。
巻数 | 全39巻 |
作者 | 東本昌平 |
出版社 | 少年画報社 |
湘南爆走族
暴走族の漫画といえば真っ先におすすめするのが本作品。
ギャグ要素が多い単発の話が多いものの、暴走族同士の抗争などシリアスな展開がある長編話もあります。
定番の高校不良漫画の要素が存分に取り入れられているため、昭和の青春漫画をお楽しみいただきい人にはおすすめの作品だと言えるでしょう。
巻数 | 全16巻 |
作者 | 吉田聡 |
出版社 | 少年画報社 |
グリーンヒル
怠け者の大学生である主人公関口が、ある日美女に一目惚れしたのをきっかけに、バイクチーム「グリーン・ヒル」に入ります。
しかし「グリーンヒル」は2つのグループに分断しており、関口が入ったのはダメ人間ばかりが集まる方のグループ。
ダメ人間を描くことに定評のある古谷先生らしい作品に仕上がっているのがポイントです。
巻数 | 全3巻 |
作者 | 古谷実 |
出版社 | 講談社 |
ペリカンロード
優等生の主人公渡辺憲一は自ら人生を「このままでいいのか」と疑問に思い始め、予備校に行くと偽り両親からもらったお金でバイクを買うところから物語が始まります。
そして憲一はバイクで原稿を運ぶ「プレスライダー」赤いバイクに出会い、バイクで走ることに目覚めていきます。
実写映画化された作品ですので、ぜひ原作である本作にも目を通していただきたいところです。
巻数 | 全3巻 |
作者 | 五十嵐浩一 |
出版社 | 大都社 |
荒くれKNIGHT
神奈川県の湘南を舞台としたヤンキー漫画。
暴走族のリーダー輪蛇(りんだ)と、その仲間達の成長物語で、個性溢れる登場人物作品に仕上がっているのが特徴です。
メンバーのほとんどが何かしらの悩みを抱えており、それをどう乗り越えて行くかが見ものとなっています。
巻数 | 全28巻 |
作者 | 吉田聡 |
出版社 | 秋田書店 |
万歳ハイウェイ
こちらは自由気ままに生きる髭面の中年男性の「五郎さん」と美女が織りなす青春グラフィティ。
お金がなくてグータラと生きている五郎さんは、なぜか人を惹きつける魅力を持っており、周りにはいつも美女がいるという設定。
肩の力が抜けた五郎さんの生き方に感銘を受ける読者も多く、隠れた人気作品となっています。
一話完結で読みやすいのもおすすめのポイントですね。
巻数 | 全13巻 |
作者 | 守村大、オサム |
出版社 | 講談社 |
バイクメ〜ン
こちらはレース中の不慮の事故によって命を落とした主人公「ボニー」がバイク人間として生まれ変わるという異色の作品。
所々に50年代の雰囲気が隠れており、バイク好きじゃなくても楽しめる作品に仕上がっています。
巻数 | 全4巻 |
作者 | 望月 峯太郎 |
出版社 | 講談社 |
GO!GO!爆走ハイスクール
こちらは何とすべてをバイクのバトルで決まる校則を持つ、はちゃめちゃな学校が舞台の物語。
主人公の”絶津直人(ぜっつなおと)”は、天性のライディングテクニックの持ち主で、改造や妨害など何でもありなバトルロワイヤルレースに挑んでいきます。
“絶津直人”の名前は、当時大流行りしていた名車Z2(カワサキ)が由来。
ぶっ飛んだギャグ漫画となっていますが、4巻完結で意外にもさらっと読めてしまうので、少し変わった漫画を読んでみたいとお思いの方は、ぜひ探してみてください。
巻数 | 全4巻 |
作者 | 武田ゆういち |
出版社 | 講談社 |
750ライダー
タイトルの通り、ホンダ・ドリームCB750FOURが登場する爽やかな作風の漫画。
バイク通学禁止の校則は破るが学校はサボらないという、バイクをこよなく愛する主人公「光」が様々な人に出会う中で、成長していく青春物語です。
巻数 | 全50巻 |
作者 | 石井いさみ |
出版社 | 秋田書店 |
疾風伝説 特攻の拓
こちらは暴走族系の青春漫画。主人公の浅川拓はいじめられっ子でしたが、ある日転校してきた鳴神秀人の強さに憧れ、ツッパリデビューを果たすようになります。
本作は全27巻となっていますが、実は物語自体は完結しておらず、2017年から作画担当を変えて主人公の10年後を描いた『疾風伝説 特攻の拓 〜After Decade〜』も刊行。
シリーズ累計3300万部の人気作で、今なお世代を超えた幅広いファンがいる作品です。
巻数 | 全27巻 |
作者 | 佐木飛朗斗 所十三 |
出版社 | 講談社 |
#レース系
ケンタウロスの伝説
週刊プレイボーイに連載されていた作品で、アニメ作品にもなっています。
主人公の箱崎健はレーサーの兄を持っていましたが、その兄はレース中の事故により亡くなっていました。兄と同じ道を辿りたくない健は暴走族まがいの走りをしていましたが、バイク集団「ケンタウロス」のメンバーに感化されて、やがてレーシングライダーの道へ。
実は作中に登場するケンタウロスのメンバーには、実在する人物も沢山登場しています。
巻数 | 全2巻 |
作者 | 大竹オサム 御厨さと美 |
出版社 | 集英社 |
鉄のドンキホーテ
あの北斗の拳の作者である原哲夫先生の漫画家初期作品です。
モトクロスレースを舞台としており、無敗の年間150勝という偉業を成し遂げた「赤い軍団(レッド・アーミー)」の牙城に挑む孤高の主人公という設定で、男気溢れる登場人物やライバルとの死闘など、男心をくすぐる描写が沢山。
巻数 | 全2巻 |
作者 | 原哲夫 |
出版社 | 集英社 |
街道レーサーGO
暴走族とはまた違う、街道レースを舞台にした作品。高校生の芥川剛はスーパーカーも凌駕する「青い流れ星」の通り名を持つ街道レーサー。
学園生活やバイク、女の子と当時のハイティーンの象徴とも言える要素が詰め込まれた漫画として人気がありました。
巻数 | 全3巻 |
作者 | 池沢さとし |
出版社 | ナンバーナイン |
バリバリ伝説
誰よりも速く走ることに執着する主人公、巨摩郡が、当時のバイクレース最高峰WGP500クラスのチャンピオンを獲得するまでの軌跡を描いた物語。
全38巻の大作ですが、中でも4耐を描いた冒頭のアマチュアライダー編はかなり有名です。臨場感あふれるレースシーンや、取り巻く人間模様からも目が離せません。
巻数 | 全38巻 |
作者 | しげの秀一 |
出版社 | 講談社 |
G.P.
物心がつく前から両親が居なかった主人公の恩路追人(おんろおど)が、父親から引き継いだレースの才能を生かし、レースの世界に身を投じていく青春物語。
作中には実在するバイクやレーサーが登場します。
巻数 | 全3巻 |
作者 | みさわ千夏 |
出版社 | 少年画報社 |
ふたり鷹
同じ日に同じ病院で同じ名前で生まれた2人の主人公が共にバイクレースの世界の頂点を目指す物語。
ダイナミックなレースシーンの描写だけでなく、耐久レースを通して切磋琢磨する沢渡鷹と東条鷹の対照的な性格が織りなす人間ドラマも、見どころの一つと言えるでしょう。
巻数 | 全11巻 |
作者 | 新谷かおる |
出版社 | 角川/メディアファクトリー |
キラーボーイ
1980年代の週刊少年ジャンプに連載されていた作品で、うすね正俊先生初の週刊連載作です。
とあるノービス250ccのレース。ぶっちぎりの1位を走っていた植園明浩はなぜか周回遅れのバイクを抜けずにいて、とうとうそのライダーが優勝することになります。彼の名は川崎霧虎(キリコ)。15歳の霧虎は、幼い頃からバイクのことだけを考え続けてきた天才少年でした。やがて彼の才能に可能性を感じた山本優子は、自社のライダー選抜試験に参加させることに。
残念ながら当時の人気投票で振るわなかったために、わずか15週で打ち切りとなった作品です。しかし、キャラクター、ストーリー構成がすばらしく、知っている方は誰もが口を揃えて「良い作品」だと評価しています。
巻数 | 全2巻 |
作者 | うすね正俊 |
出版社 | 集英社 |
風を抜け!
同じ日に同じ病院で同じ名前で生まれた2人の主人公が共にバイクレースの世界の頂点を目指す物語。
ダイナミックなレースシーンの描写だけでなく、耐久レースを通して切磋琢磨する沢渡鷹と東条鷹の対照的な性格が織りなす人間ドラマも、見どころの一つと言えるでしょう。
巻数 | 全13巻 |
作者 | 村上もとか |
出版社 | 小学館 |
トップウGP
主人公の宇野突風がモトGO世界チャンピオンになるまでの軌跡を追った物語。
令和の主人公らしい物静かで控えめな性格を指定ますが、「一度見たものを正確に覚えて再現できる」才能を秘めており、ミニバイクに乗り始めるや、すぐにその才能を開花させ始めます。
現在のミニバイクやライディングテクニックが細かく描かれており、作者のレース好きが伺える作品で、レース好きは必見。
現代のバイクレース漫画の決定版だと言えるでしょう。
巻数 | 1〜12巻 |
作者 | 藤島康介 |
出版社 | 講談社 |
#日常系
My Favorite BIKE
バイクと共に人生を歩む人間を描いたオムニバス形式の作品集です。
作中には作者自身が主人公になった物語もあり、こちらはほぼ実話となっています。
作者は若かりし頃バイク漫画を描きたいと思っていましたが、編集者に画力が伴っていないとダメ出しを受けます。
それから10年後、車漫画で画力の腕を上げるとやがて夢であったバイク漫画の道へ。
作者山口先生の作品を読んでみたくなります。
巻数 | 全6巻 |
作者 | 山口かつみ |
出版社 | 小学館 |
左のオクロック
平穏な日常に疑問を感じる主人公の篠崎由宇が、オフロード車のセローに乗って自分探しの旅に出る青春物語となっています。
ストーリーはさっぱりとしていますが、主人公が行く先々で出会う人々の人情に触れる中で、人間として成長していく姿を見ることができる作品となっており、読んでいくうちにあらためてバイクって良いなと気付かされます。
巻数 | 全2巻 |
作者 | 新谷かおる |
出版社 | 徳間書店 |
グッバイエバーグリーン
少女とバイクのわすれられない夏の物語。
主人公の女子高生「春日翼」が亡くなった祖父の工房のガレージに眠るヤマハYDS-1を受け継ぎ、生前祖父が修理したものを届けて回ろうと決心するところから物語が始まります。
時と共に消えゆくものについて考えさせられる、しんみりとする1冊です。
巻数 | 全1巻 |
作者 | せきはん |
出版社 | 泰文堂 |
すく〜〜〜と!
バイク好きな女子高生松戸 美弥子(まつど みやこ)が、スクーターに乗りながら様々な出来事や人物に出くわす物語。
主人公の等身大目線の日常描写が特徴的で、バイク乗り「あるある」が体験できる内容となっています。
一話一話が短く、隙間時間にサクッと読み進めることができるのもポイントです。
巻数 | 全2巻 |
作者 | 新久 千映、藤田一己 |
出版社 | 白泉社 |
恋ヶ窪ワークス
親友をバイクの事故で亡くした主人公のあやめは、葬儀の日に飛び降り降りようとするも、そこに”バイクの妖精”と名乗る髭面のおじさんが現れ、彼の経営するバイク屋で働くことに。
少女とバイクの忘れられない日常を描く、ハートフルストーリーとなっています。
巻数 | 全2巻 |
作者 | せきはん(大森 しんや) |
出版社 | アーススターエンタテイメント |
ばくおん!!
バイクに乗る女子高生が織りなす、まったり学園日常コメディ。
可愛い女子高生とリアルなバイクの両方が楽しめる人気作品となっており、実在するバイクのリアルな描写や細かいネタなどが盛り込まれています。
これからバイクに乗る方にも優しい日常系の作品ですので、バイクに興味を持った方にまずおすすめする作品だと言えるでしょう。
巻数 | 1〜17巻 |
作者 | おりもとみまな |
出版社 | 秋田書店 |
じゃじゃ
イタリアンバイク専門店を経営する滝沢レナと、そのマンションの住人ミヤギが登場するラブコメ作品。
バイクをこよなく愛するレナと、そんなレナに惚れてしまったミヤギのドタバタライフは微笑ましく、気軽に読み進められる作品となっています。
また、大手自動車メーカーのデザイナーをしていた経歴を持つ作者が描くリアルなイタリアンバイクの作画や、随所に取り入れられている旧車のトリビアも定評で、現在も連載が続いています。
巻数 | 1〜34巻 |
作者 | えのあきら |
出版社 | 小学館 |
#実話系
どこまで行けるかな?
作者の藤末さくら先生がバイクの免許を取り、家族とツーリングに出かけるまでをかいた実話となっています。
実は藤末先生は若かりし頃に一度免許を取ろうと思いいていましたが、小柄な体格であったことで断念。
しかし、小さなバイクが存在することを知り、再び免許を取ろうと決心します。
教習所での具体的な教習風景が描かれており、これからバイクに挑戦してみようと考えている人におすすめの作品となっています。
巻数 | 全1巻 |
作者 | 山口かつみ |
出版社 | 小学館 |
日本をゆっくり走ってみたよ
こちらは作者の吉本浩二先生が4ヶ月の期間を経て日本一周した際に起きた出来事などが描かれたドキュメンタリー漫画。
旅のきっかけは、なんと引っ越してしまった片思いの女性にツーリング途中で寄ったという口実を作りたかったからだそう。
無事にその女性に再会することができた作者は、今度は日本一周をしてから告白をすると心に誓うのでした。
フィクションのようなノンフィクション。果たしてこの物語の結末はいかに。
巻数 | 全2巻 |
作者 | 吉本浩二 |
出版社 | 双葉社 |
#バイク女子
ガールズライド
クラスメイトのナンとセイが放課後や休日にゆったりツーリングに出かけるほんのりほっこり系の漫画。
女子高生二人の交流を中心に描かれていながら、出てくるバイクは旧車と呼ばれる部類のものばかりなのもポイントです。
一昔前のバイク漫画特有の汗臭さとは無縁の爽やかな作品に仕上がっています。
巻数 | 全1巻 |
作者 | 磯本 つよし |
出版社 | 芳文社 |
スーパーカブ
天涯孤独な女子高生小熊が中古のスーパーカブに出会ったのをきっかけに、退屈な日常を色付かせていく成長物語。
ほかのバイク漫画とは違って生い立ちが過酷で暗い雰囲気をした主人公となっていますが、少しずつ日常が彩られていく姿を見ることができます。
原作の小説もおすすめです。
巻数 | 1〜9巻 |
作者 | 蟹丹 (著), トネ・コーケン (原作), 博 (原作イラスト) |
出版社 | 角川 |
ゆるキャン△
「女子高生×キャンプ」がテーマのゆるいガールズコメディ。
アウトドアの漫画ですが、随所に登場するバイクはリアル世界にも登場するもので、バイク付きからすれば嬉しいシーンになるはず。
主人公の「志摩リン」が乗るヤマハビーノは、ヤマハからオリジナルカラーが発売されるほどです。
巻数 | 1〜16巻 |
作者 | あfろ |
出版社 | 芳文社 |
凸凹 DEKOBOKO
こちらもオフロードレースの物語。本格的なモトクロッサーCRF150Rを駆るのは中学一年生の女の子、三原勇希。
オフロードレースならではの土や泥の跳ね返りや、風を切って走る描写などが見どころですが、思春期ならではの登場人物の心理描写や人間模様も丁寧に描かれており、読み応えのある作品となっています。
巻数 | 全2巻 |
作者 | きらたかし |
出版社 | 講談社 |
終末ツーリング
滅んだ世界で女の子二人が、セローに乗ってツーリングの名所を巡る物語。
主人公のヨーコとアンドロイドのアイリが平和そうに旅をするという設定になっていますが、多くの人が姿を消した荒廃した世界を見ていると、どうしてこうなったのかを考えずにはいられません。
終末世界系の物語が好きな方は、ぜひご覧ください。
巻数 | 全5巻 |
作者 | さいとー栄 |
出版社 | 角川 |
まとめ
バイクの登場するおすすめの漫画をジャンル別にご紹介させていただきました。
本記事でご紹介した作品以外にも、探せばバイクが登場する漫画はまだまだ沢山あります。
また、流石に出版から時間が経ってしまった作品も多く、紙媒体としては手に入らない作品も沢山あります。
ただし、古いものは電子書籍化されているものがほとんど。気になる作品が見つかったら、この機会にぜひ一度目を通してみてください。