バイクレースのトレーニング、練習のやり方、注意点まとめ

バイクレースも他のスポーツと同じで日々のトレーニングが必要になってきます。

しかもレースは精神スポーツと言われるくらいメンタルも大きく左右させるため、心も身体も鍛えなければいけません。

そこで、ぼくがレースしていた時の練習についての考えを振り返り、

  • さまざまな練習をおこなった中で気が付いたこと
  • レースでトレーニングする上での目的
  • どんなことを目指してトレーニングしたのか

といった内容をお伝えします。

行き詰まった人、思うように上手くなれない人はぜひ読んでほしいです!

※練習方法は人によって様々ですし、何を課題にしているかによっても大きく変わっくるため。あくまで自分に向いている方法を見つけるという前提で読んでいただければと思います。

また、レースに限らず日常にも共通することがあると思いますので、レースに興味が無い人にも読んでもらいたい!

目次

様々な練習方法を試して気付いた7つのこと

ぼくはさまざまな練習方法を試したり、いろいろなバイクに乗って練習していました。

当然自分に合う練習方法を見つけることもあれば、目的と違う事をしてしまい失敗してさらにこんがらがってしまったこともあります。

そこで気づいたトレーニングをする上で意識する7つのことをお伝えします。

1.速い人をTTP(徹底的にパクる)

自分でただひたすら一人で練習することももちろん意味がありますが、何か新しい技術や自分のからを一歩踏み出したいときは、自分一人ではなかなかひらめかないもの。

人を真似る練習も大事なことだと気がつきました。

ここで大事なのは自分より速い人の練習方法TTP(徹底的にパクる)ということ。

守破離という言葉がありますが、まずは自分より速い人の走り方、練習方法をマネるところからはじめましょう。

自分にとって何が必要なのか、どんな練習をしなくてはいけないのかを細かく考え練習中に意識していかなければいけません。

レースはこのTTPのサイクルが本当に早くて、MOTO-GPの世界でもあるライダーが特殊なフォームをしていてずば抜けて速く走れたとします。すると次の走行から周りのライダーが一気にマネをはじめます。

世界レベルの技術のライダーが一気にマネを始めるとあっという間に体得されますよね。

しかし世界レベルのライダーさえもマネをして技術を磨いているため、いかに人をマネることが重要なのかがわかると思います。

2.「できない」から「できる」に変化していく道筋

「できない」ことを「できる」ことに変えていく道筋を段階的に表すと

1.できない→2.意識してたまにできる→3.結構できる→4.毎回できる→5.無意識にできる

となります。段階的に説明すると以下の通りとなります。

  1. できない状態から、課題を見つけて反復練習する。
  2. たまにできるようになってくる。さらに続ける。
  3. できる回数が増え、結構できるようになる。さらに続ける。
  4. 毎回できるようになる。さらに続ける。
  5. 無意識にできるようになる。ここで始めて自分のものになったといえる。

3.レースしていた時に常に持ち歩いていたもの

ぼくは毎回練習の時にしていたことがあります。

それは練習で気付いた事や、ほかの人からのアドバイスなどを細かくノートに記録するということ。

なぜなら頭の中でひらめいたことはすぐに忘れてしまうし、走行中のことなど反射的に思ったことの記憶になります。

特ににライダーは「シュパッ!」とか、「ギューッ!」とか、効果音での表現になることも多々あります。

そんな効果音だけの記憶となると、後日思い出せと言われてもなかなか思い出すことはできないため、すぐに文章に変換し目に見えるものとして記録することで、次に練習する時に前回の課題を明確に思い出すことができます。

さらに文字にすることで表現力が鍛えられ、メカニックに要望を伝えるときにしっかり伝えることができるため、意思疎通しやすくなるという利点も。

4.基礎練習などの反復練習も必要

レースで速くなるには場数(ばかず)を踏んだ方がいいから実際に沢山レースに出ることが一番練習になるよという事も聞いたことがありますが、半分正解で、半分間違いだと思います。

これ、現実お金が無限にある人だったらいいんですが、ぼくみたいな貧乏レーサーだったらまず無理です。

そのためいかに安く効率よく練習するかを考えます。

で、ぼくが沢山していた練習方法は、広場の一角を見つけ、小さいバイクで8の字をグルグル回る、いわゆる反復練習でした。(野球でいうと素振りみたいな感じ)

ただ単にグルグル回るのではなく、毎回次はこうしようと、少しずつ試しながらする。

それをひたすら繰り返し、新しい発見を自分の中に落とし込むということをおこなっていました。

5.練習を沢山することによって生まれる自信

意味のない練習をダラダラするのはいけませんが、練習を沢山練習することによっての副産物として、少なからず自信が湧いてきます。

その自信があるおかげで、実戦で思いきっていけるようになります。

「これだけ練習しているんだから負けるはずがない」というメンタルに持っていくこともレースでは重要だといえるでしょう。

レースは精神スポーツでもあるため、自信はすごく大事。

6.もちろん体力トレーニングも必要!!

バイクは体を使った全身運動です!

しかも流れるような情報を順次に判断する動体視力や、基礎体力が必要になります。

7.レースの場合は苦手を克服したほうがいい

最近巷よく聞く言葉で、得意を伸ばした方が効率がいい、苦手は人に任せてしまえという言葉をよく聞きますが、レースに当てはめると大変なことになります。

なぜかというと、苦手なところをそのままにしているとあっという間に追い抜かれてしまいます…

そのため、まずはじめに苦手なところを克服する練習をおすすめします。

苦手なところを克服すると自然と全体のペースが上がり、相対的に得意なところも伸びます。なので、レースに関しては苦手にしっかり向き合う事が大事だといえるでしょう。

大事なことは相手に勝つこと

基礎練習や、課題を見つけて修正する練習は一人で黙々とするほうがいいですが、レースの本来の目的は相手に勝つことです。

そのため複数台で走行することをおすすめします。

なぜならレースで勝つためには少なからず「追い抜き」というテクニックが必要になり、相手を抜くためには、どこかで相手と違う事をしたり、少し無理をしないとなかなか抜くことはできません。

追い抜きとは、「どこで相手を追い抜こうか、自分はここの部分で追いつくからここで追い抜こう….」など、走行中の一瞬の判断で実行します。

そのため「追い抜き」の練習は相手がいないとできません。

ぼくは下積み時代に、先輩ライダーとミニバイクで練習している時などはとにかく必死に喰らいつき、時にはいき過ぎてぶつかってしまう事もありました。

でもそれがあったからこそ実践でも気持ちで負けないメンタルになったり、気持ち的な部分が鍛えられたのかなと思います。

練習は楽しいばかりではない。だけどレースで結果を出すと全てが面白くなる

最後に、練習は今までの自分を改善するために変化することの繰り返しです。

変化することは、現状維持に比べてストレスがかかる作業になるため、練習、トレーニングは楽しいばかりではありません。

しかし、しんどさに逃げずやった結果はやっただけ自分にあらわれ、それを続けていくと少しずつ自分が思っている以上の成績が残せるようになります。

もしその経験ができたら、必ずもっとレースという競技が好きになります。

長々と書きましたが、伸び悩んでいる方、始めたけど面白くないと思い始めている方の少しでも参考になればと思います。

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この記事を書いた人

19歳から約10年間バイクレースをする/鈴鹿4時間耐久レースクラス優勝/全日本選手権フル参戦経験あり
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