12月・1月・2月の真冬の時期はレース自体開催されることは滅多にありませんが、サーキット走行自体は年中無休で行われていることがほとんどとなります。
また、冬場の走り込みはいいトレーニングになるため、しっかり走りたいところ。
そこで、
- 冬場のサーキット走行で気をつけること
- 冬場を走るとバイク的に有利な部分
といった内容をご紹介します。
タイヤをしっかり温める
冬場のタイヤはカチカチで、街乗りで使えるスポーツタイヤであればある程度グリップするものの、レーシングタイヤの場合は全くグリップしません。
そのため、タイヤウォーマーでしっかりとタイヤを温めるようにしましょう。
タイヤは適正温度がある
タイヤの適正温度はタイヤのよって違うものの、だいたい60〜80℃になるとしっかりとグリップするようになります。
春先や夏場では走行中に温度が上昇してしまい、タイヤもオーバーヒートしてしまうこともあります。
しかし冬場は路面も冷たく、走行風によってさらに冷やされてしまうため、
「適正温度よりも低くなる」→「グリップしなくて走行が慎重になる」→「ますますグリップしなくなる」→「さらにタイヤの温度も低くなる」
という悪循環になります。
そのため、適正温度を維持するには、
- タイヤウォーマーで事前にタイヤを温める
- ある程度ハイスピードを維持してタイヤを発熱させる
といったことが重要になるでしょう。
ただし、タイヤに熱を入れなければといって無茶をして転倒してしまわないように十分に注意してください。
冷えたレーシングタイヤはプラスチックのように硬い
レーシングタイヤは熱を与えることで柔らかくなり、初めてタイヤとしての機能を果たします。
そのため、冬場の冷たいレーシングタイヤは触るとプラスチックのようにカチカチになっています。
もしこの状態で走行するとどうでしょう….考えるとゾッとしますよね。
大丈夫です。筆者はリアルに1000ccのバイクに乗っている時に経験しました。もちろん一瞬の出来事でした…
そのため冬場の走行はタイヤウォーマーは必需品となります。
人間の方もしっかりと温めていく
寒いと人間の体の動きも固く、いきなりバイクに乗っても満足に体を動かすことができないでしょう。
ウォーミングアップや準備体操には以下の効果があります。
- ケガを防ぐ
- 本来にパフォーマンスを発揮する
ケガを防ぐ
体を動かすことで筋温が上がり、県や腰を柔らかくすることができるため関節の可動域が大きくなります。
そのため、転倒して過度の伸展やねじれによる肉離れや腱断裂などのリスクを減らすことができます。
本来のパフォーマンスを発揮する
ウォーミングアップで徐々に体を動かすことで徐々に心拍数や呼吸数を走行中のレベルまで持っていくことができ、心臓や肺への急激な負担を減らすことができます。
そのため、走り出しから集中して走ることができます。
冬場のサーキット走行で一番影響を受けるのはライダー自身
気温の低い冬場の影響を受けるのはライダー自身であるため、上記で説明したように、しっかりと事前に準備体操や運動を行うようにしましょう。
特に気を付けたいことは以下の2点でしょう。
- 体温を低下するのを防ぐ
- 低下した体温を回復させる
体温が低下すると走行中は戻らない
まず、防寒対策ができていない状態で走行すると、走行中に受ける風であっという間に体温が低下してしまい、さらに走行が終わるまで冷やされ続けることに。
そうなると体の動きだけではなく、思考も鈍り、ライディングに集中できなくなります。
そのため、走行前に防寒対策をしっかりと行うことが重要になります。
防寒対策についてのおすすめ商品や、寒い時にサーキットに持っていきたいものを紹介しています。↓
エンジン性能的には冬場の方がいい
冬場はデメリットばかりではありません、エンジンのパワーが一番引き出されるのは間違いなく冬場となります。
なぜなら冬場は気温が低く、密度の濃い空気になるため、エンジンの出力が大きくなります。
エンジンは空気中の酸素を吸い込み、ガソリンと混ざり引火することで動力にするため、同じ量の空気を吸い込んでも密度が濃い空気を吸い込む方が爆発は強くなります。
そのため、エンジンの出力という視点で考えれば確実に冬場の方がタイムが上がる条件であるとも言えるでしょう。
まとめ
冬場の走行で気をつけるポイントは、
- タイヤをしっかり温める
- 人間もしっかりウォーミングアップして温める
になります。
気温が低いとタイヤも人間も本来のパフォーマンスを発揮することができません。
しかし、唯一エンジンだけは寒ければ寒いほど最大のパフォーマンスを発揮します。
そのため、事前にしっかりとウォーミングアップをし、しっかり温めたタイヤで走行すると冬場でもしっかりとタイムを更新することができる要素が詰まっているため、ぜひ冬場でもサーキットを走り込んでライディングテクニックを磨きましょう!