風を切りながら颯爽と走り、陸路であればどこへでも自由に行ける――そんな魅力を持つバイク。
「バイクに乗りたい!」と思ったとき、何から始めればいいのか分からず迷う人も多いのではないでしょうか。
バイクにはさまざまな形や種類があり、価格も性能も多種多様。自分にぴったりの一台を探すのは簡単ではありません。
しかも、中古バイクで費用を抑えようとしても、それなりの出費になるため、失敗は避けたいところです。
だからこそ、バイクを購入する前にはしっかりと状況を分析し、情報を集めることが重要です。
もちろんスペックや性能の数字も大切ですが、それ以上に重要なのは「自分に合っているかどうか」です。見た目や乗り心地、用途とのマッチ具合が選ぶうえでの決め手になります。
そこで今回は、最終的に自分に合ったバイクを見つけるためのステップをご紹介します。
具体的には、
となります。
これからバイクライフを楽しみたい!
最高の相棒を見つけたい!
そんな想いを持つあなたのために、この記事がお役に立てば幸いです。
STEP1.バイクのジャンル(種類)を知る
バイクは自分のライディングスタイルや好みに合ったものを選ぶことが重要ですが、最初から深く考えすぎると混乱する可能性があります。
そのため、バイク選びでまずやるべきことは、自分に合ったバイクのジャンル(種類)を絞ることです。
バイクにはさまざまなジャンルがあり、それぞれ特徴や用途が異なります。
- ネイキッド
- ストリートファイター
- オフロード
- モタード
- トラッカー
- ツアラー
- アメリカン
- アドベンチャー
- スーパースポーツ
- ビッグスクーター
- ネオクラシック
まずは、これらのジャンルの中から、おおまかに自分のイメージに合うものを選ぶところから始めましょう。
ネイキッド
最もオーソドックスなスタイルで、教習車にも採用されているバイクです。
見た通りカウル(外装)がほとんど無く、エンジンやフレームが露出しているというシンプルで無駄のないデザインが特徴です。
ルックス的に軽快で扱いやすく、メンテナンスがしやすいメリットがあります。
また、そのシンプルさゆえに、カスタムの自由度も高く、自分好みのスタイルに仕上げることが可能です。さらに、乗車姿勢が比較的自然で、街乗りからツーリングまで幅広い用途に対応できるのも魅力の一つです。
一方で、カウル(外装)が少ない分、高速走行時の風圧を直接受けやすく、スポーツバイクやツアラーに比べると、高速安定性や空力性能は劣る場合があります。
長距離移動では疲労を感じやすくなるのもデメリットの1つで、天候や路面状況によっては泥や雨水が直接飛んでくることもあります。
外装パーツが付いていないため、一見どのバイクも同じようにも見えるかもしれませんが、車種によってヘッドライトの形やエンジン特性などが大きく異なります。
- 自然なライディングポジション
- メンテナンス性に優れている
- 乗りやすくてバイクに慣れていなくても簡単に乗れる
- 高速道路で風の影響を受けやすい
- 鉄フレームが多く以外と車重が重い
- ノーマルだと他のバイクとの差別化がしにくい
- シンプルな見た目が好きな方
- 実用性を重視する方
おすすめのネイキッドバイク
ホンダ CB400SF
教習車としても使用される信頼性の高いモデルで、扱いやすさとバランスの良さが特徴です。初心者からベテランまで幅広いライダーに適しており、街乗りからツーリングまで多用途に対応します。
ヤマハ XSR700
クラシックなデザインと最新技術を融合させたモデル。軽量な車体とトルクフルなエンジンにより、軽快な走行が楽しめます。個性的なスタイルを求めるライダーにおすすめです。
カワサキ Z900RS
往年の名車「Z1」を彷彿とさせるレトロなデザインと、現代の技術を融合させたモデル。高い走行性能と快適性を兼ね備え、長距離ツーリングにも適しています。
ストリートファイター
ネイキッドバイクの一種で、スポーツバイクをベースにしながらもカウルを外し、アグレッシブで筋肉質なデザインが特徴です。
どちらかと言うと「スーパースポーツから外装パーツを外し、操作しやすいハンドルを取り付けた」と言ったほうがしっくり来るかもしれません。
高性能なエンジンや倒立サスペンションなどを備えており、スポーティな走行も十分楽しめるようになっています。軽快な操作性と強いトルク感が魅力で、都市部の走行からワインディングまで幅広いシーンで活躍します。
長所としては、強力な加速性能や、軽快なハンドリングです。
また、カウル付きのスポーツバイクと比較すると風の抵抗を受けやすいですが、軽量化されているため取り回しが容易です。
一方、高速走行時の風圧を直接受けやすいため、長距離移動では疲れやすくなっています。
スポーツ性能を追求しているため、サスペンションが硬めに設定されていることが多く、快適性が犠牲になる場合もあります。
- 車体が軽くて乗りやすい
- ハンドル角が大きく切り返しも楽
- スーパースポーツ顔負けなハイパワー
- 外装パーツがないため風の影響を受けやすい
- タンデムシートが小さく2人乗りがしにくい
- 大柄な人には窮屈なライディングポジション
- 見た目がイカついバイクを求めている方
- スポーツ走行も楽しみたい方
おすすめのストリートファイター
KTM 1290 SUPER DUKE R
「ビースト」の愛称を持つこのモデルは、強力な1301cc Vツインエンジンを搭載し、驚異的な加速性能と軽量な車体が魅力です。電子制御技術が豊富に搭載されており、パワーを効率的に活かしつつ安全性も確保しています。パフォーマンスを極めたいライダーに最適です。
ドゥカティ ストリートファイターV4
MotoGP由来の技術を盛り込んだこのモデルは、パワフルなV4エンジンと先進的なエアロダイナミクスが特徴です。洗練されたイタリアンデザインと最新技術が融合し、ストリートファイターらしい性能とスタイルを両立しています。デザイン重視のライダーにもおすすめです。
ヤマハ MT-09
ミドルクラスながら、トルクフルな3気筒エンジンと軽量な車体で、街乗りからツーリング、スポーツ走行まで幅広く対応可能。価格と性能のバランスが良く、初心者からベテランまで多くのライダーに支持されています。
オフロード
舗装されていない道や山道、泥道などの悪路での走行を想定したバイクです。
軽量な車体と高い最低地上高、そしてロングストロークのサスペンションを備えており、衝撃を吸収しやすく、安定性があります。タイヤもブロックパターンを採用しており、砂利や泥道で優れたトラクションを発揮します。
長所は、軽快な操作性とどんな地形でも対応できる汎用性です。
悪路に強いため、キャンプやアウトドア、冒険心を満たすツーリングに最適です。また、単気筒エンジンが主流であるため、メンテナンスが比較的簡単でコストも抑えられます。
一方、短所は、高速道路での安定性や快適性が低いことがあげられます。
また、舗装路では振動が大きく、長距離移動は疲れやすいです。また、シートが高めに設定されていることが多く、小柄な人には足つき性が課題となることもあります。
- 砂利道や土の上でも楽に走れる
- 軽い車体はコケてもダメージが少ない
- サスペンションが柔らかく乗り心地がいい
- 見た目に好き嫌いが現れやすい
- 背が低い人は乗車するまでが大変
- 風にあおられやすいため高速道路などの走行は向かない
- 林道や悪路も自由に駆け抜けたい方
- メンテナンスコストを抑えたい方
おすすめのオフロードバイク
ホンダ CRF250L
オフロード初心者から中級者まで広く支持されるモデル。軽量で扱いやすく、適度なパワーを持つため、街乗りから林道まで楽しめます。ホンダらしい信頼性と低燃費性も魅力です。
ヤマハ セロー250
日本のオフロード界を代表する一台。低回転からトルクフルで、初心者でも扱いやすいエンジン特性と軽量ボディが特徴。足つき性も良く、林道ツーリングやアウトドアに最適です。取り回しが簡単なので、女性ライダーにもおすすめです。
KTM 500 EXC-F
ハードなオフロード走行やレースを楽しみたいライダー向けの高性能モデル。軽量な車体とパワフルなエンジンを持ち、荒れた地形や急坂でも抜群の走行性能を発揮します。本格的なオフロード志向のライダーに最適です。
モタード
オフロードバイクをベースにしながら、17インチのオンロードタイヤを装着し、舗装路での性能を高めたバイクです。
オフロードバイク特有の軽量な車体と高い運動性能に加え、街乗りや峠道での機動性や安定性が向上しています。アグレッシブなデザインと個性的なスタイルも人気の理由です。
長所は、軽快な操作性と高い旋回性能が挙げられます。特に低速から中速域での加速が鋭く、街中やワインディングロードで存分に楽しめます。
また、軽量なため取り回しが良く、扱いやすいのが魅力です。足回りが頑丈であるため、軽いダートや荒れた舗装路でも安心して走行できます。
一方、短所は、シートが細く硬い場合が多く、長距離ツーリングで疲労を感じやすいことがあります。
また、オフロードバイクがベースであるため、直進安定性は他のロードスポーツに劣ります。長い直線や高速道路では物足りなさを感じることがあるかもしれません。
ハイパワーでトルクがあるエンジンを搭載していることが多く、スロットルをひねれば簡単にウイリーしてしまうこともあるため、刺激が欲しい人に最適なバイクだと言えるでしょう。
- 街中でもかなり小回りが利く
- 見た目がかなりカッコイイ
- ウイリーやジャックナイフなども簡単に出来る
- 排気音がうるさいバイクが多い
- エンジン特性から高速道路での走行には向かない
- 車体が軽すぎるため風が強い日に乗ると流されやすい
- オン・オフ両方楽しみたい方
- 過激なバイクを求めている方
おすすめのモタード
KTM 690 SMC R
軽量な車体とパワフルなシングルシリンダーエンジンを備えた、モタードの代表的な1台。トラクションコントロールやスーパーモトABSなどの電子制御が搭載され、初心者でも安心して楽しめる仕様です。街乗りからサーキットまで対応可能な万能型です。
ヤマハ WR250X
日本国内で人気のモタードバイク。高回転まで回るエンジンと軽量な車体が魅力で、街乗りやワインディングで軽快な走りを提供します。耐久性や信頼性が高く、初心者から中級者まで幅広いライダーにおすすめです。
ハスクバーナ 701 スーパーモト
ハスクバーナの高性能モデル。軽量かつ高出力なエンジンを持ち、特にワインディングや峠道でその真価を発揮します。洗練されたデザインと高い走行性能を兼ね備え、本格的なモタード体験を求めるライダーに最適です。
トラッカー
フラットトラックレース(未舗装のオーバルトラックで行われるレース)用のバイクをルーツとしたスタイルが特徴です。
シンプルで軽量な車体、アップライトなハンドル、細身のデザインが魅力で、スタイリッシュさを重視するライダーに人気があります。舗装路から軽いオフロードまで幅広く対応可能です。
長所は、軽快さと操作性の良さです。
軽量な車体とトルクフルなエンジンを備えており、街乗りやワインディングロードで抜群の扱いやすさを発揮します。
また、シンプルなデザインがカスタムしやすく、自分だけのバイクを作り上げたい人に向いています。スタイル重視の方にもおすすめです。
一方、燃料タンクが小さめなことが多く、航続距離が限られます。また、快適性を重視したモデルではないため、長時間のライディングでは疲労がたまりやすいです。
- 低重心で安定感がある
- メンテナンス性も抜群
- 車体が軽く扱いやすい
- カスタムパーツのジャンル(種類)が少ない
- 軽い車体は高速走行に向いていない
- カッコイイ見た目のバイクが好きない人には向いていない
- シンプルな見た目のバイクが良い方
- とにかく軽いバイクが欲しい方
おすすめのトラッカー
ヤマハ SR400
クラシカルなデザインが特徴のSR400は、シンプルな構造と軽快なハンドリングが魅力。トラッカー風にカスタムされることも多く、ベース車両として非常に人気があります。信頼性が高く、初心者からベテランまで幅広くおすすめです。
スズキ グラストラッカー
名前の通りトラッカーコンセプトを意識したバイクで、細身で軽量な車体と扱いやすいエンジンが特徴です。街乗りから軽いオフロードまで対応でき、初心者でも楽しめる一台です。価格も比較的手ごろでコストパフォーマンスに優れています。
インディアン FTR1200
フラットトラックレーサーを思わせるデザインと、パワフルなエンジンが魅力の一台。本格的なトラッカースタイルを楽しみたい人にぴったりです。先進的な技術と洗練されたデザインで、性能と美しさを兼ね備えています。
ツアラー
長距離走行を快適にこなすことを目的としたバイクです。
一見するとスーパースポーツのようにも見えますが、ロングツーリングを想定して作られたバイクで、中身は大きく異なります。
大容量の燃料タンク、快適なシート、風防効果の高いカウルなどが備わり、長時間のライディングでも疲れにくい設計になっています。荷物を積載しやすいサイドケースやトップケースの装着が容易なのも特徴です。
長所は、何と言っても快適性があげられます。エンジンも低回転域で扱いやすく、燃費性能が良いモデルもかなり沢山あります。
また、クルーズコントロールやヒートグリップといった長距離走行に役立つ装備が充実しており、もちろん直進安定性が高く、高速道路での巡航性能も優れています。
一方、取り回しが難しく、街乗りや狭い道での機動性は劣ります。また、高価なモデルが多く、維持費が高くなる点も注意が必要です。大型のツアラーだと初心者にはややハードルが高いかもしれません。
- 高速道路での圧倒的安定感
- 以外と切り返しも良いため街中でも楽
- ハイパワーなエンジンでかなりスピードが出る
- 狭いところでの取り回しが大変
- 重い車体はコケたら起こすのに一苦労
- カウルで覆われているためメンテナンス性がかなり悪い
- ゆったりとツーリングを楽しみたい方
- 荷物を沢山積んで走りたい方
おすすめのツアラー
ホンダ ゴールドウイング
ツアラーバイクの代名詞。高級車のような快適性と機能性を備え、特に二人乗りでの長距離ツーリングに最適です。水平対向6気筒エンジンによる滑らかな走行性能も秀逸で、長時間の移動でも疲れにくいバイクです。
BMW R1250RT
スポーツツアラーの代表格で、高速巡航から峠道まで幅広いシーンに対応する万能型。シャフトドライブを採用し、メンテナンスが容易な点も魅力。クルーズコントロールや調整可能なシート高など、ライダーの快適性を追求した装備が充実しています。
カワサキ Ninja H2 SX
ツアラーとしての快適性に加え、スーパーチャージャー付きエンジンによる圧倒的なパフォーマンスを兼ね備えた1台。スポーツバイクの走りを楽しみながら、長距離移動も快適にこなせる。デザイン性も高く、所有欲を満たしてくれるモデルです。
アメリカン
低く構えたスタイリングと大排気量エンジンを特徴としたバイク。
「クルーザー」とも呼ばれることがあり、ゆったりとしたライディングポジションや、どっしりとした安定感が魅力で、大きなトルクを生かしたスムーズな加速感や、見た目の迫力も多くの人を惹きつけます。
長所は、巡航時の扱いやすさに優れている点です。街乗りやツーリングでリラックスした走りが楽しめます。また、エンジンからの独特の鼓動感や排気音もポイントです。
カスタムの自由度が高く、自分だけのスタイルを作り上げやすいことも大きなポイントです。
短所は、重量が重いため取り回しが難しい点です。また、燃費が悪いモデルも多く、維持費が高くなりがちです。
元々がアメリカの広大な大地を駆け抜けることを想定して開発されたバイクですので、長時間の運転でも疲れにくいライディングポジションとされています。
単気筒エンジンのサウンドも特徴的で、音にこだわりがある人にもおすすめです。
- 渋いスタイルでファッション性も抜群
- どれだけ乗っても疲れにくいライディングポジション
- トルクがあるエンジンでストップ&ゴーが多い街中でも楽
- コーナリングは苦手
- 部品が高額なことが多い
- 車重もあるため切り返しが大変
- 渋い見た目めのバイクを探している方
- 自分だけのバイクを作りたい方
おすすめのアメリカン
ハーレーダビッドソン スポーツスターS
アメリカンバイクの象徴ともいえるハーレーの中でも、比較的軽量で扱いやすいモデル。新世代エンジン「Revolution Max」を搭載し、トルクフルな走りとモダンな装備が特徴です。初心者からベテランまで幅広く楽しめます。
ヤマハ ボルトRスペック
ハーレーライクなスタイリングと、日本メーカーならではの信頼性を両立したモデル。軽量でコンパクトな設計のため、日本の道路事情にもよくマッチします。カスタムパーツが豊富で、個性的な一台を作ることも容易です。
カワサキ バルカンS
スポーティなアメリカンスタイルを求める人に最適なモデル。エンジンは忍者シリーズにも採用される並列2気筒で、スムーズな加速と優れた燃費性能を提供します。エルゴフィットシステムにより、ライダーの体型に合わせた調整が可能で快適性が高いです。
アドベンチャー
舗装路からオフロードまで幅広い地形に対応できる多用途型バイクです。大きな車体に長いサスペンションが特徴的で、オフロードバイクの親玉のようなバイクです。
大型の燃料タンク、高い最低地上高、快適なシートとライディングポジションを備えており、長距離ツーリングやキャンプ、冒険的な旅に最適な設計が特徴です。電子制御装備も豊富で、安全かつ快適な走行をサポートします。
長所は、どんな地形でもこなせる汎用性と快適性です。大容量の燃料タンクにより航続距離が長く、長時間のライディングでも疲れにくい仕様に設計されています。
また、荷物の積載性が高く、キャンプツーリングにも対応します。オフロード向けのサスペンションやタイヤが備わっているため、悪路での安定感も抜群です。
短所としては、車体が大きく重いモデルが多く、取り回しに苦労する点です。初心者や小柄なライダーにとっては少々ハードルが高いモデルかもしれません。
- オン・オフどこでも走破可能
- 長距離移動でも苦にならない
- ツーリングバッグが付属しているため旅行にも最適
- 価格が高い
- 転かすと起こすのがかなり大変
- シート位置が高く足つき性が悪い
- キャンプや旅行にも出かけたい方
- 大きいバイクに乗ってみたい方
おすすめのアドベンチャー
BMW R1250GS
アドベンチャーバイクの象徴的な存在。水平対向エンジンとシャフトドライブを採用し、滑らかな走行とメンテナンス性の高さが魅力です。長距離ツーリングに必要な装備が充実し、オフロード性能もトップクラス。世界中の冒険者に支持されています。
ホンダ CRF1100L アフリカツイン
オフロード性能とオンロードの快適性を高次元で両立したモデル。軽量な車体と高い運動性能を持ち、電子制御装備も充実。特にDCT(デュアルクラッチトランスミッション)モデルは、初心者や長距離ライダーにとって扱いやすい選択肢です。
ヤマハ テネレ700
ミドルクラスながら、本格的なオフロード性能を備えたバイク。軽量な車体とシンプルな設計が特徴で、初心者から経験者まで扱いやすい。価格も大型アドベンチャーに比べて手頃で、キャンプや冒険心を満たすツーリングに最適です。
スーパースポーツ
高性能エンジンと軽量な車体を持ち、サーキット走行を念頭に開発されたモデルです。
流線型のカウルが特徴的で、空力性能を追求したデザインが採用されています。ハンドル位置が低く、前傾姿勢を取るライディングポジションが基本で、アグレッシブな走行が可能です。
長所は、圧倒的な加速性能と高い旋回性を持ち、サーキットや峠道でのスポーツ走行において抜群のパフォーマンスを発揮する点です。
最新の電子制御装備が搭載されたモデルも多く、ABSやトラクションコントロールにより安全性が向上しています。また、洗練されたデザインは所有欲を満たしてくれるでしょう。
一方短所は、日常使いでの快適性に欠けることです。
前傾姿勢による疲労感や、シートの硬さが長距離ツーリングには不向きです。
また、パワー重視の設計のため、燃費や維持費が高めになる傾向があります。初心者には扱いにくいモデルも多いので、経験やスキルに応じた選択が求められます。
各メーカーのフラッグシップモデルであることが多く、最新システムが惜しみ無く投入されているため、最新のバイクが欲しい人にはうってつけです。
- 高速道路での安定性は抜群
- ハイパワーなエンジンで加速も強烈
- カッコイイ見た目から所有することの満足感が大きい
- 部品の値段が高い
- 前傾姿勢のため長時間のライディングには向いていない
- ついスピードを出してしまうためスピード違反をしやすい
- メーカー最先端のバイクに乗りたい方
- サーキット走行もしてみたい方
おすすめのスーパースポーツ
ヤマハ YZF-R1
MotoGP直系の技術を取り入れたハイエンドモデル。クロスプレーンエンジンによる鋭いレスポンスと、スリリングな加速感が特徴。最新の電子制御技術をふんだんに搭載し、サーキットからワインディングまで幅広く楽しめます。
ホンダ CBR1000RR-R ファイアーブレード
高回転型エンジンと精密なシャーシ設計が生み出すバランスの良さが魅力。電子制御装備が充実しており、高性能でありながら扱いやすさも兼ね備えています。サーキット走行を本格的に楽しみたいライダーに最適です。
カワサキ Ninja ZX-10R
スーパーバイク世界選手権(WSBK)での実績を反映したモデル。エンジンパワーと直進安定性に優れ、高速域での走行が得意です。スポーツ走行に特化しながらも、実用的な装備が揃っているためツーリングも可能です。
ビッグスクーター
快適性と利便性を重視した大型のスクーターです。
足を前に投げ出せるリラックスした乗車姿勢と広いシート、収納力の高いメットインスペースを備え、街乗りからツーリングまで幅広く対応します。また、AT(オートマチック)トランスミッションが採用され、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
長所は、クッション性の高いシートと広い足元スペースで、長距離でも疲れにくい設計とされている点です。
メットイン収納やトップケースの追加により、大量の荷物を積むことが可能。操作も簡単で、渋滞時のストレスが少なく、通勤や日常の足としても使いやすいです。
短所は、大型の車体が取り回しに影響を与える点です。
狭い道や駐車時には不便を感じることもあります。また、重量があるため、急な方向転換やオフロードには不向きです。
さらに、エンジン性能がツアラーやスーパースポーツに比べて控えめなため、スポーツ走行を求めるライダーには物足りない場合があります。
- ギアチェンジ不要で操作が楽
- シートが大きく長時間でもゆったり乗れる
- シート下の収納ボックスが大きく荷物がたくさん入る
- 車体が長く狭い路地でも走行が大変
- 車幅があるためすり抜けがやりにくい
- 中古バイクは至る所がいじられて程度が悪いものが多い
- 日常的にバイクに乗る予定の方
- ある程度の収納能力が欲しい方
おすすめのビッグスクーター
ホンダ フォルツァ750
750ccエンジンを搭載したパワフルなビッグスクーター。DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を採用し、スムーズな加速と快適な走行が可能です。メットイン収納に加え、上質なデザインとツーリング性能を両立したモデル。
ヤマハ TMAX560
スポーツ性能を追求したビッグスクーター。鋭い加速性能とコーナリングの楽しさを持ちながら、ツーリングにも対応する万能モデル。軽快なハンドリングと洗練されたデザインで、多くのファンを持つ一台。
スズキ スカイウェイブ650LX
収納力や快適性を重視したツーリング向けモデル。大型スクリーンとクルーズコントロールを備え、長距離ツーリングでも快適。加えて、スズキ独自のスムーズなCVT(無段変速機)により、滑らかな走行を実現。
ネオクラシック
レトロなデザインと現代の技術を融合させたバイク。
往年のクラシカルなモデルを彷彿とさせる外観を持ちながら、現代のエンジンや電子制御を搭載しており、見た目の美しさと性能を兼ね備えています。
カフェレーサーやスクランブラーのような個性的なスタイルが多く、ファッション性を重視するライダーに人気です。
長所は、所有する楽しさと高いデザイン性です。クラシカルな雰囲気を纏いながら、現代の安全性や快適性を持つため、初心者でも安心して乗れるモデルが多いです。
短所は、パフォーマンスがスポーツバイクほど尖っていない点や、レトロデザインを維持するために装備や収納が限定される場合があることです。また、一部のモデルは価格が高めです。
最近ではクラシック風な雰囲気を再現されたデザインのバイクがメーカーから販売されたりと、クラシックのデザインはバイクのジャンルの1つになりつつあります。
- 見た目がかなり渋くてカッコいい
- 整備やリペアの技術が身につく
- 維持に手間がかかるため愛着がわく
- 部品が手に入りにくい
- 故障しやすいため頻繁にメンテナンスしなければいけない
- 身に付けるものをバイクに合わせないとかなりダサい見た目になる
- お洒落なバイクに乗りたい方
- 壊れにくいバイクに乗りたい方
おすすめのネオクラシック
カワサキ Z900RS
往年の「Z1」を思わせるクラシックなスタイリングと、現代のスムーズな4気筒エンジンを融合したモデル。快適性とパフォーマンスのバランスが良く、ツーリングや日常の足としても使いやすい万能型です。
トライアンフ ボンネビルT120
伝統的な英車のデザインを継承しつつ、現代的な技術で快適性と信頼性を向上させたモデル。低速からトルクのあるエンジンは街中でも扱いやすく、ゆったりとしたライディングを楽しめます。高品質な仕上げが所有感を高めます。
ヤマハ XSR900
モダンなスポーツ性能を持ちながら、クラシカルなスタイルを融合した一台。トルクフルな3気筒エンジンと軽量な車体により、街乗りからワインディングまで楽しめます。最新の電子制御も搭載され、初心者からベテランまで幅広く対応します。
STEP2.ジャンル(種類)の中から欲しいバイクを探す
次に、先ほどご紹介したジャンルの中から、気になるジャンルを見つけたら、その中から具体的に欲しいバイクを見つけます。
例えばネイキッドのバイクを気に入ったら、その中でもどのメーカーのどのモデルが良いかを探します。
各メーカーの公式サイトを見てみても構いませんし、ネットで「ネイキッド おすすめ」と検索し、紹介されているモデルをじっくり調べるのも良いでしょう。
↓参考までに、国内メーカーのバイク紹介ページも掲載しておきます。
STEP3.「新車」で買うか「中古」で買うかを決める
欲しいバイクが決まったら、次に新車か中古車どちらで購入するのかを決める必要があります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、ご紹介していきます。
メリット
- 性能の保証
新車はメーカー保証が付いており、故障時の修理対応が手厚い。誰も乗っていないためエンジンや部品が新品で、コンディションが最良。 - 最新技術やモデルを楽しめる
最新のデザインや電子制御装備を搭載しているため、最新のトレンドや性能を味わえる。 - 自分仕様で注文可能
色やオプションを好みに合わせてカスタマイズできる場合がある。
デメリット
- 購入費用が高い
初期費用が高額になりがち。大型バイクや人気モデルだとさらに負担が増す。 - 初期減価が大きい
購入後の中古市場価値が下がりやすい。乗り始めるとすぐに「中古」としての評価額になる。 - 納車まで時間がかかる場合も
人気モデルやカスタマイズ注文をすると、納車まで時間がかかることがある。
メリット
- コストを抑えられる
新車よりも安価で購入できる。同じ予算で上位モデルや大型バイクを手に入れることも可能。 - 即納が可能
在庫があればすぐに納車可能。待ち時間が少ない。 - 過去モデルや廃盤モデルを選べる
現在は生産終了している人気モデルや、レアなバイクに出会える可能性がある。
デメリット
- コンディションがばらつく
前オーナーの扱い方次第で状態が異なる。見た目は綺麗でもエンジンやミッションに問題があるケースも少なくない。 - 保証が薄い
保証期間が短い、または保証がない場合がある。購入後に修理が必要になるリスクも高い。 - 修理や部品の費用がかさむ可能性
古いモデルは部品の調達が難しく、維持費が高くなることがある。
- 初めてバイクを購入する人
- 最新モデルや最新技術が搭載されているバイクに乗りたい人
- 購入後の故障やトラブルを避けたい人
- ある程度予算に余裕がある人
- 予算を抑えてバイクを手に入れたい人
- バイクの構造やメンテナンスにある程度詳しい人
- 過去の希少モデルや絶版モデルに乗りたいという人
STEP4.どこで買うかを決める
次に、バイクをどこで買うかを決めます。
バイクは一般的に、以下の4つの方法で買うことができます。
- メーカーの正規ディーラー※新車購入のみ
- バイク専門販売店(総合販売店)
- 中古バイク販売店※中古車購入のみ
- 個人売買※中古車購入のみ
1.メーカーの正規ディーラー※新車購入のみ
メーカーの正規代理販売店。稀に中古車も取り扱っていることもありますが、主に新車の販売がメインとなります。
最新モデルの購入や試乗が可能なのはもちろん、メーカーや販売店の手厚い保証が付くため、初心者の方も安心です。また、専門知識を持ったスタッフがメンテナンスを行うため、購入後も安心です。
2.バイク専門販売店(総合販売店)
バイクの販売を専門に行う業者で、新車・中古車の両方を販売していることがほとんどです。
メーカー問わず購入できることが多いため、さまざまなバイクが比較検討できます。
メーカーのような手厚い保証はないかもしれませんが、独自の保証やアフターサービスを提供する店舗も多いため安心です。
3.中古バイク販売店※中古車購入のみ
中古バイクに特化した店舗です。
リーズナブルな価格で販売されており、希少なモデルや廃盤車種に出会える可能性があります。また、低価格で上位モデルを手に入れることができるかもしれません。
ただし、中古のバイクは状態がまちまちなので、信頼できる店選びが重要です。
4.個人売買※中古車購入のみ
オークションやフリマアプリ(例:メルカリ、ヤフオク)で個人間で取引して手にいれる方法です。
中間マージンが無いため、店舗よりも安く手に入る可能性が高いと言えます。
ただし、 故障時の保証がなく、整備状態も不安があり、運に左右されることもあります。 バイクに詳しく、整備や修理を自分でできる人は挑戦しても良いかもしれません。
バイクを選ぶ時の注意点
バイクを選ぶ前に、確認しておきたい注意点もいくつかあるのでご紹介していきます。
- ライフスタイル
- 予算
- 理想のバイク
具体的にどのようなものなのか見ていきましょう。
1.ライフスタイル
「バイクが欲しい!」と思ったら、まずは自分がどのようにバイクを使うのか、ライフスタイルと照らし合わせて考えることが大切です。
例えば、街中を頻繁に移動したり、短い距離を気軽に乗る「チョイ乗り」がメインの人が、いきなりスーパースポーツを選ぶとどうでしょう? 扱いにくさや不便さから、ストレスを感じてしまうこともあります。
もちろん、自分が選んだバイクを気に入っているのであれば、それが最も重要です。
しかし、用途に合わないバイクを選んでしまうと、使い勝手の悪さから次第に乗らなくなり、せっかくのバイクライフが楽しめなくなることも考えられます。
まずは、自分の目的や使用シーンを明確にし、それに合ったバイクを選ぶことで、長く楽しいバイクライフを送ることができるでしょう。
2.予算
バイクを購入する際には、まず予算の上限をしっかりと決めておきましょう。予算を明確にしておくことで、無理のない選択ができ、購入後の負担も減らせます。
バイク販売店では価格表示に注意が必要です。
- 販売価格・・・車両本体のみの価格
- 乗り出し価格・・・車両本体価格に加え、諸費用(登録費用、保険料、税金など)が含まれた総額
単純に「販売価格」だけを見ると安く見えるかもしれませんが場合がありますが、実際には諸費用を含む「乗り出し価格」を基準に考える必要があります。
特に大型バイクでは、車検や重量税などの諸費用が高額になるため、予算を大きくオーバーしてしまうことも少なくありません。
また、250cc以上のバイクは自動車と同じように車検が必要です。
そのため、購入後も車検費用や保険料、メンテナンス代など、年間の維持費がある程度かかることを念頭に置いておきましょう。
購入前に乗り出し価格や年間維持費をしっかりと計算し、無理のない予算内で理想のバイクを選ぶことが、バイクライフを楽しむための第一歩です。
3.憧れ
せっかくの相棒選びですので、思い切って憧れのバイクを手に入れるのも1つの選択肢ではないでしょうか?
憧れのバイクなら、たとえ少し予算オーバーしても、その分を頑張ってリカバリーできるでしょう。それに、所有する喜びや満足感は何にも代えがたいものでもあります。
やはり大事なのは、「乗りたいバイクに乗る」こと。この気持ちがあれば、日々のライディングがより楽しく、バイクライフを豊かにしてくれるはずです。
欲しいバイクの免許を持っているかも確認する必要がある
乗りたいバイクがあっても、自分の持っている免許で運転できなければ公道でバイクは乗れません。
免許区分も確認しておきましょう。
免許区分 | 運転できるバイクの条件 | 主な特徴 |
---|---|---|
原付免許 | 50cc以下の原動機付自転車(原付1種) | ・ 最も取得が簡単 ・ 法定速度は時速30kmまで。二段階右折が必要 |
小型二輪免許 | 50ccを超え125cc以下のバイク(普通二輪小型限定) | ・原付以上の性能がありつつ、取り回しが容易 ・保険料や維持費が比較的安い。 |
普通二輪免許 | 400cc以下のバイク | ・バイクの種類が最も多く、ツーリングから街乗りまで幅広く対応可能 ・250cc以上で車検がある |
大型二輪免許 | 排気量制限なし | ・高速道路での走行や長距離ツーリングに適したパワフルなバイクを運転可能 ・上級者向け |
AT限定免許 | 上記免許にAT車限定の条件付き(原付~大型まで取得可能) | ・クラッチ操作が不要なスクーターや一部のATバイクに限定 ・比較的取得しやすい |
※2025年4月から原付免許の排気量区分が125cc以下に変更になることが検討されています※新基準原付
ちなみにサーキット走行だと免許証が必要ないので、理論上はどの排気量のバイクに乗っても問題ありません。代わりにサーキットのライセンスが必要となります。
ただし、サーキットライセンスの取得条件は普通二輪免許を取得していることが条件となっていることが多いため、ほとんどのサーキットでは免許がなければバイクに乗れないということになります。
最後にもう一度確認しておきたいところ
車庫や駐車スペースに入るかどうか
「買ったバイクが大きすぎて、自宅の車庫に入らなかった!」という失敗談を耳にすることがあります。
こうした事態を防ぐためにも、欲しいバイクの寸法と自宅の駐車スペースのサイズを事前に確認しておきましょう。出し入れのしやすさも含めてチェックすることが大切です。
また、見た目がカッコよくても、実際に乗ってみると「街中での取り回しが大変」「乗り心地が硬くて疲れる」と感じる場合もあります。
購入前に試乗して、普段の使い方を想定しながらチェックすることをおすすめします。
乗り心地やエンジン音
もし乗り心地が悪かったとしても、サスペンションの調整やシートの交換、カスタムで改善できる場合もあります。
また、エンジン音や振動も重要な確認要素です。自分が気に入るエンジンサウンドや振動かどうかだけでなく、近所迷惑にならないかも確認しておくことをおすすめします。
まとめ
ここまで、自分に合ったバイクを探す方法をご紹介しましたが、それ以上に大切にしてほしいのは、「直感で乗りたいと思えるバイクに出会うこと」です。
「これだ!」と思えるバイクを選べば、購入後に故障や不具合があっても楽しみながら対処ができるでしょう。
たとえ欠点があったとしても、それを含めて愛着が湧き、ますますそのバイクが大切な存在になることも少なくありません。
バイク選びで忘れてはいけないのは、自分のライフスタイルの中にバイクを取り入れ、より豊かで楽しい生活を送ることです。
お気に入りの1台を探す過程そのものが、バイク選びの醍醐味でもあります。だからこそ、焦らずにじっくりと探してみてください。